黒輪篤嗣のレビュー一覧
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結論の章から引っ張ったアドバイスは
以下のとおり。
その1 いろいろなものを幅広く食べよう。
その2 こころを開き、新しいものを試そう。
その3 材料の出所を確かめよう
その4 想像力を働かせよう
これ、食べ物や料理の話ですが、
経済学についても上記なんだってさ。
おもしろかったです。
本筋よ...続きを読むPosted by ブクログ -
原油、天然ガス、レアアース…資源の地政学を知らずして世界情勢を語るべからず。歴史や経緯を含めた全体を本書で俯瞰できるため、新聞やテレビなどの媒体よりも深い理解を得ることができる。
そもそも産油国ってほとんど中東中心だと思っていたが、中央アジアから北中南米、アフリカまでかなり広い範囲に渡っていると改め...続きを読むPosted by ブクログ -
著者のヤーギンは現在進行中の話も小説のように描いてみせ、読み手を引き込む力がある。この本はエネルギーという人類史に不可欠な存在を通じて過去、現在、未来を活写している。500ページあまりある大著だが楽しくて苦もなく読めた。国際関係、エネルギービジネスに関心を持ち始めた高校生くらいには必読の書にしてもよ...続きを読むPosted by ブクログ
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この一冊を頭に入れるだけで、世界を見る目が変わる気がする。高レベルで広範囲のエネルギー事情が解説される。国防においても経済においても重要な課題であり、教科書にすべきほどの決定版ではないだろうか。あまりに密度が濃過ぎて、年跨ぎで読む事になった。メモ書きの抜粋に書評を添えて以下に記す。
アメリカはシェ...続きを読むPosted by ブクログ -
近年の地政学とエネルギー分野の激変に関して、米露中、さらに中東、気候変動ごとに読み解いていく。
アメリカの項ではシェール革命の経緯、ロシアの項ではソ連崩壊後エネルギー大国として欧州に影響を与えてきたが天然ガス市場の変化等によりそれが変わってきたこと、中国の項では経済や軍事の成長とともに拡大したエネル...続きを読むPosted by ブクログ -
前著である「知識創造企業」の続編。25年を経てのアップデートとして、個人的には期待に応える内容だった。
前著ではサイクルを回すところまでを提示していたが、こちらではサイクルを回しながら発展させていくこともモデルの中に追加している。
前著は理論先行で実践に移しづらいところがあったところの反省からか、事...続きを読むPosted by ブクログ -
いやー、難しい…。哲学系以外で理解に時間をかけたのはホント久々かも。まぁその難しさが面白いわけなんだけど。
エネルギーを生み出すのに必要な石油/天然ガスが大国アメリカから採れるようになった「シェール革命」から本書は始まる。ロシアやサウジアラビアからの輸入を必要としなくなる上、色々な国へエネルギー源...続きを読むPosted by ブクログ -
前著「知識創造企業」の続きで、前著で紹介したSECIモデルを発展させたSECIスパイラルについて、その軸となる共通善と実践を抽象化したフロネシスを中心に解説し、SECI行き詰まり症候群を打破するための6つのリーダーシップ実践について提案している。
事例が豊富でかつ25年前に出版された前著と比べて新し...続きを読むPosted by ブクログ -
500ページを超える読み応えのある本。この一冊で現在のエネルギー資源と世界の勢力地図を総覧しようとしている。近年、エネルギーと地政学にまつわる世界地図がどのように塗り替えられたかを、石油・天然ガスの主要な生産あるいは消費国・地域である米国、ロシア、中国、中東と、エネルギー問題に関する二つのテーマ、電...続きを読むPosted by ブクログ
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人類がいかに厄介な生き物か非常にわかりやすく分析されてて、面白かったです。
今の右肩上がりの成長をコントロールされたものにしていかないと生き残っていけないのは、よーく分かりました。
しかし、強欲な人達が自制できるかなあ。利権が絡んでいるので、ルール作りも大事ですねえ。Posted by ブクログ -
新しい世界の資源の地図を読んで
第一部 米国の新しい地図
・マクロを見ることは大切
→シェールガスで天然ガスの供給量が急激に増えて、天然ガスが下落することを悟ったEOGは、シェールオイルに舵をきった。
・シェールオイルによって、アメリカは世界の主要な石油プレイヤーになった。これは、経済的にも地...続きを読むPosted by ブクログ -
素晴らしい本で、ぼやっとしていた資源の事情についての解像度が格段に増します。
国ごとのトピック、資源ごとのトピック、歴史に着眼点を置いた展開など、ストーリーをベースに読み解ける。
必携の本と思いました。Posted by ブクログ -
ー 以来、技術とイノベーションはエネルギー転換の要因になってきた。そのためには着想や発案から技術やイノベーションが生まれ、さらにそれらが最終的に市場へといたる必要がある。これは必ずしも短期間で起こるわけではない。エネルギーはソフトウェアとは違う。現に、リチウムバッテリーが1970年代半ばに発明されて...続きを読むPosted by ブクログ
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会社のとあるリーダーから推薦されたリーダーシップに関する本。イノベーションを継続的に生み出す新時代のリーダーに求められるのは「羊飼いのリーダーシップ」。従来の一般的なリーダー観とは一線を画するような内容である一方、リーダーとして普遍的に求められている要素としては従来と変わらないような気もする。スキル...続きを読むPosted by ブクログ
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エネルギー安全保障の過去から未来までを俯瞰できる一冊
脱炭素、カーボンニュートラルの世界的な潮流は間違い無いが、具体の対応はその国の地政学、資源、経済状況で異なってくる。
太陽、風、水の自然エネルギーは重要ではあるが、変化の鍵は化石燃料および資源国が握っている。
本書は、米国のシェール革命、中...続きを読むPosted by ブクログ -
エネルギーを主役に歴史的観点や経済、政治動向を踏まえた国ごとの考え方、戦略がコンパクトにまとまっていて有益。ただ、コンパクトと言いながら鈍器レベルの分厚さ…
個人的には中東の予備知識が足りず若干消化不良ながら、サウジアラムコの上場等腹落ちする部分も多かった。定期的にアップデートして欲しい本。Posted by ブクログ -
米国、ロシア、中国、中東と世界のエネルギー資源をめぐる各国との関係を詳細な事例に基づき説明した本。なぜ、米国が近年、中東への関与だ減ったか、なぜ中国が南シナ海を支配しようとするのか背景がよく理解できた。結局、人類は、未だエネルギー資源、レアアースに支配されており、その価格、産出量に振り回されるのかが...続きを読むPosted by ブクログ
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すごい読み応えだ。
グローバルな環境でエネルギーや資源ビジネスに関与する人には必読書だろう。
ロシアによるウクライナ侵攻の前に、すっかり背景が解説されていたことに驚くと同時に、ヤーギン氏のような俯瞰的な思考を繰り返すことが、世界情勢とそれに連動する経済動向の将来予見性が高まるという事を意識させられる...続きを読むPosted by ブクログ -
エネルギーの専門家であり、ベストセラーとなった「石油の世紀」の著書でもあるダニエル・ヤーギンの新書。
10冊読んだような読後感だが、エネルギー問題を地政学(アメリカ、ロシア、中東、中国)やESGの観点(環境問題や電気自動車)から多面的に描き出しされている。
この1冊を読んでから、世界で起きている...続きを読むPosted by ブクログ -
『これまでの20年以上、ウラジーミル・プーチンは大統領として壮大な「国際的事業」に取り組んできた。それは旧ソ連諸国をまたロシアの支配下に置くことであり、ロシアを世界の超大国として復活させることであり、新しい同盟関係を築くことであり、ひいては米国を押し返すことだった。どれほどロシアに原因があるかは別と...続きを読むPosted by ブクログ