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"准教授・高槻彰良"シリーズの第2作目。今回の話も面白くて、サクサク読めた。
嘘を聞き分けられる尚哉の耳が、体調不良をきっかけとして力を失う「スタジオの幽霊」は、読んでいてはらはらした。
「奇跡の子供」は、事故の際の真実を認めれば、子供が隠していた事実(周りの子から自分の子供がどういう扱いを受けていたか)をも認めなければならないという母親の苦しさに考えさせられた。
「この子をいじめていた連中が丸ごと死んだところで、罰が当たったってだけです。自業自得ですよ!……」
って言いたくなる親の気持ちも分かってしまう。
似ていないようで似た者同士な高槻先生と深町は事件を通して距離を縮めていきます。
事件はどれも怪異によるものではなく人間が人為的に起こしたものか自然発生的に起きてしまったものですが、そう信じたいと思う人間の気持ちの強さを感じられました。
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深町くん可愛すぎるやろの回。孤独な運命を受け入れつつあった深町くんが、高槻准教授と出会って、愉快な仲間たちとも行動を共にして、少しずつ「1人になるのがこわい」っていう感情が芽生えてきたのがまた泣ける。もちろん続きもすぐ手に取った。
匿名
人間模様も面白い
結構しっかり民俗学の話が出てくるので、それはそれで面白い。
今回は、深町くんの耳の不調のときは、読んでいて心配になったけど、、コンビが壊れなくて安心しました。。
次も楽しみです!
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民俗学が専門の準教授、高槻彰良に依頼された3つの案件を謎解きながら高槻の過去も徐々にわかり、またまた続きが読みたくなる1冊です。
第1章 学校には何かがいる
高槻の「学校という場所は、子供達にとって、日常と非日常が常に表裏一体で同時に存在する場所じゃないかな」という言葉に強く同感。
私が通っていた小学校にも「24の便所」という怪談がありました。
理科室の隣のトイレに真っ二つに割れた便器がありました。(本当に割れてた)
そのトイレで数を24まで数えると白い影が出てきて、108まで数えるとポンポンと肩を叩かれるという話です。
小1のとき、理科室での実験中にトイレに行きたくなって…普段使わない理科室は非日常で、授業中にトイレに行くことも非日常で、しかも便器が真っ二つで…
何十年もたった今でも怖かったことを覚えています。
第2章 スタジオの幽霊
柳田国男がお化けと幽霊を定義していたなんて知らなかった。
幽霊を見たと語る女優。本当に幽霊か。それとも嘘をついているのか。
この章では人が嘘をつくと音が歪んで聞こえる尚哉の特性がなくなり、尚哉のアイデンティティーを考えることになるのが読みどころです。
第3章 奇跡の子供
この章は遠足バスが転落し、唯一生き残った小学3年生の女の子が『奇跡の子』として崇められ、高槻がその真相を突き止める話。
『人はいつだって神様がほしいのだ。すがって祈って満足できる、都合のいい神様が』という尚哉の心の声。
今、宗教のことでワイドショーが色々騒いるので、この言葉はすごく突き刺さりました。
謎解きだけではなく、民俗学の知識、登場人物の心の揺れが絡み合う面白い1冊でした。
私自身の学校の怪談、幽霊を感じるか、友達が宗教に入ってしまった体験など考えながら読めて考えさせられるものもありました。
第3巻も読みます。
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ドラマ版でも見たが、「奇跡の少女」の話がとても面白かった。
高槻先生も似た境遇になったため、ほっとけなかったんだなと思った。
明るく見えて、心癒えることない傷があるのだと思うと今後の展開がさらに楽しみになった。
深町くんになりたい
どれ程深町くんになりたかったのか数え切れないぐらい苦しくて高槻先生が大好きになりました。読めば読むほど深くひきこまれるに違いないなぁと思っていました。これから呪いと祝いの語りごとを読みます!
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高槻先生と深町くんが仕込み無しでやったこっくりさん、女優の祖母の幽霊を見た話、といった本物も混ざり始めた
嘘を聴き分ける能力も耳が不調だと機能しないみたい
嘘発見器としてのアイデンティティが無くなったらもう用済みなんじゃないか、と悩む深町くん
娘を流行神として祀り上げた母に対して感情を露わにする高槻先生
2人の話もじわじわ進んでいる
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怪奇現象等、結局はみんな人為の事件。でも妖怪、怪奇現象等、土着の民話や信仰が元になっている説明が面白い。
京極夏彦の簡易版という感じで読みやすい。
まぁ高槻准教授と尚哉が特殊能力持ってるので、基本は揺らがないのがいい。
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やはり今回も実は人間が仕組んでいて、怪談話に発展していったものばかり...。人間が1番怖いとはよく言ったものです( ̄▽ ̄;)
高槻先生が追い求めるものには中々出会えませんが、それでもやはりこの物語は面白いです!
途中、主人公・尚哉がハプニングに見舞われるものの、やっぱり高槻先生とのタッグは安定です(^^)
孤独になってしまう自分自身の力を忌み嫌っていた尚哉ですが、いざ無くなってみると今までの関係が無くなってしまう不安に駆られるという自分自身の気持ちの矛盾に悩む姿が苦しかったです。
身の回りに起こる不可解なことや幸運すぎることを怪異や神様に結びつけてしまう「日本人的思考」にも言及されていて、自分にも思い当たる節が沢山ありました。私はやったことがありませんが、「こっくりさん」は私の世代にもそこそこ有名で流行っていた気がします。
第1章のコックリさんのお話では、最後の最後に「え、、、?」となるような要素もあり、益々この物語を面白く感じさせてくれました。
現実と異界の「狭間」のような場所に立っている2人。孤独に生きようとしている尚哉が少しずつ前に進めていて、嬉しいです。今後のお話で友達作って欲しいものです。
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ミステリーの部分は難しくないのですが、それがまた良き。民俗学、謎解き、完全にハマりました!!
この作品の世界観がとても好きです
今回は人の思いの切なさがよかったです。
また、少しずつ明らかになる高槻先生の過去や深町くんの心情の変化もよかったです。
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こっくりさん的なの小学生の時やったことあるけど、あれ不思議だったな~~~
ぜんぜん信じてなくて絶対友達が動かしてるんだと思ったけど、そんな感じしなくてほんとうに勝手に動いてる感じしたんだよね。私的にはとても抗おうとしていたのに。
でも質問の答えも支離滅裂で好きな人訊いて冷蔵庫ってなったりして怖い感じにはならなかったけど、それなりにどきどき緊張感とかはあったな。あれは友達が動かしていたのだろうか…?集団心理なのか?
お話はどれも面白かったので続きも読みたい。
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ドラマで見た話もあって、だいぶん忘れていた内容もあったので、楽しく読めた。
流行り神は、確かにそういうのあるよなあと。
尚哉にも、留まる理由になる好きがたくさん集まればいいのに。
高槻先生の過去と優しさに触れた2巻だった。
Posted by ブクログ
シリーズ2作目。中編3作。
嘘が聞き分けられる主人公と神隠しにあった過去を持つ准教授が怪異の相談を受け調査するスタンスは変わらない。
学校の怪異、映画スタジオの怪異、新興宗教と話の内容はよくある話。それを民俗学として考察して導く過程が面白い。
自分はコックリさんをやった記憶が無いが、子供の心理などの描写や先生などの対応は分かると思った。
映画スタジオ、これこそ動機はよくある話。この中編は主人公の葛藤と准教授との関係性がメインだと思う。
新興宗教も准教授の過去が語られるために描かれていた。
全体的に民俗学とミステリの要素は薄いが、コミカルで面白く読める。
気になる
段々明らかになっていく、高槻先生の過去….….行方不明だった1か月間の謎は、解き明かされる事は、有るのか?
深町君は、この世に楽しい事を、沢山見つけられるのか?どうなって行くんだろう……気になる。
Posted by ブクログ
2023.05.16 Audibleにて
1巻より俄然面白い。
3巻は、まだ配信されてなくてめっちゃ落ち込んだ。。。
1巻より、フカマチくんと高槻先生の仲が良くなってきたところに、フカマチくんが嘘が分からなくなるという自体に。
高槻先生が自分を必要とするのは、嘘がわかるからだと思ってるフカマチくんは、益々人と関わらなくなるようになる。
果たして、二人は
以下、ネタバレあり
今作は、高槻先生の育ってきた背景がわかる話になってた。神隠し後の高槻先生の母親が、高槻先生に対してどう接してきたか、実は、玉の輿だったり、とか。だからこそ、紳士的な感じなのかなぁ。なんだかんだ、育ちが出てるってことかな。
ケンちゃんと高槻先生の関係も、何だか切ないな。お互い離れることの出来ない存在なんだろうな。ケンちゃん目線でこの話を読んでみたい気もする。
フカマチくんは、結局、嘘がわかっちゃうんだけど、ある意味才能とか個性のひとつだと思うので開きなおって欲しいなぁとも思う。ま、フカマチくん、真面目そうだから、無理かもだけど。
子供の神様の恵みで、参列する人がいるってのは、なんだかしんどかったなぁ。
さんかく窓の~を思い出した。嫌な奴らが、お金チラつかせて親子を宗教にしようと誘惑してなくて良かった。
あーもー早く3巻ききたーい
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幽霊とか怪現象、怖いもの見たさもある。でも、怖いから絶対見たくない。今回もそういうものではなく、謎が解けてよかった〜。私は筋骨隆々健ちゃんファンです。
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1.おすすめする人
→心霊現象な小説がすき、ドラマがすき、
美男子がすき、ほっこりしたい
2.感想
→高槻教授の過去が少しずつ垣間見れる一冊。
怖いものが苦手な人でも、
楽しく怪異をしることができる。
今回は学校の怪談もテーマになっているので、
少し懐かしさを感じながら読めるかもしれない。
Posted by ブクログ
3話の「奇跡の少女」が良かった。
高槻先生と母の関係が書かれていて、ミステリアスな部分が薄くなってしまったけれど、興味深い人物ではある。
アニメ化希望。高槻先生の声は桜井さんにアテてほしい。もう桜井さんの声で呼んでる。
怪異譚と言いつつ人情もの
怪異を探している話なので基本怪異じゃない。そういうのを求めている方は興味の対象外だろうと思います。
わかりやすく孤独な大学生の尚哉くんと、ゴールデンレトリーバーのようで根底に深い闇を抱えた高槻先生との絆を育む人情もの。もしくは異界でなく人間界に留まるために足掻く話ですかね。
高槻先生が怪異を解釈する話は興味深いですが、二巻まで読んでみるとこれは二人の心の成長を促す人情ものと思いました。個人的には好みです。
ただ、二巻の一つ目の話がどうにも単純過ぎて。ご挨拶の一つ目としてももう少し捻って欲しかったという意味で星4です。
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シリーズ第二作。
「学校には何かがいる」「スタジオの幽霊」「奇跡の子供」
高槻の過去が明らかになる。
怪異と人為を絡めながら一話ごとの謎解きと全編を通じた謎を明らかにしていく手法は、シリーズ物にはもってこいのもの。
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小学校のコックリさん。
映画の撮影所にでる幽霊。
人々に拝まれる奇跡の少女。
今作ではこの3つの怪異に、高槻・深町ペアが挑みます。
着実に仲が深まっていっている二人のやりとりが微笑ましいですし、高槻先生が難なく謎を解き明かしていく様がたまらなく気持ち良いです(笑)
嘘を聞き分ける耳を持つが故に、人と深く関わることを避けてきた深町くんが、高槻先生や健ちゃん(強面警察官)に徐々に心を許している様子が青春っぽいなぁ、、、としみじみ感じちゃいました。
好きなもの、楽しいこと、大事だって思える何か。
そういうものを、たくさん見つけられるといいよね。
人は、孤独じゃないんだよ。
そんな優しいメッセージも込められた、素敵な二作目でした…☆
Posted by ブクログ
二巻も変わらず楽しく読めました。少しずつ明らかになっていく、高槻の過去。今回の怪異相談は3つでしたが、どれも高槻准教授の手により解かれて行きます。助手の尚哉君があることがきっかけで不調になったところが面白かったです。
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嘘を見分ける耳を持つ主人公と、特異な記憶力を持つ教授のバディもの2巻。
・学校には何かがいる
学校の怪談ネタ。
コックリさんとか、懐かしいな。
怖くてやったことはないけども。
・スタジオの幽霊
撮影スタジオに幽霊が出ると聞いて、調査に行った話。
・奇跡の子供
バス事故で唯一人助かった女の子が「奇跡の子」と崇め奉られる話。
流行り神、あるね。
ちょっと前だとアマビエとかもそうかな。
Posted by ブクログ
シリーズ第2弾。
今作も、色んな怪異や民話の蘊蓄が程よく混ぜ込まれていて、
楽しかったです。
「学校には何かがいる」「スタジオの幽霊」「奇跡の子供」
の3編を収録。
先生の講義と依頼の調査と、そこから見える真実。
高槻先生と尚哉の関係もいいし、強面の健ちゃんの
甘党っぷりも半端ない。
ギャップは大事ですね。
人はいつだって神様が欲しいのだ
すがって祈って満足できる、都合のいい神様が。
Posted by ブクログ
シリーズ2
こっくりさんが住み着いた小学校の掃除ロッカーの謎
清和大OGの女優がみた撮影所の幽霊の正体
遠足のバス事故で唯一生き残った少女の秘密
耳の不具合で、いつもの能力が無くなったのに、むしろ追いつめられるような尚哉。
学祭で調子の悪い尚哉を助け、奥多摩には車を出す、強面で頼もしい佐々倉。
マイペースで甘いものが好きなイケメン准教授の高槻の秘密がちょっとだけ明かされる。
いつもの面々の距離がどんどん近づいく。
「好きなもの、楽しいこと、大事だって思える何か、僕らはそういうものをたくさん持っておくべきなんだ。そういうものが、僕らをこの世界につなぎとめていてくれる。・・・怖い夢を見ても、大丈夫にしてくれる」
高槻と尚哉だけじゃなくて、好きなもの、楽しいことをたくさん持っておくことって、凹んだ時に立ち直るのに大きな力をくれるから、だれにとっても必要だなー。
それにしても大学って楽しそう。
Posted by ブクログ
面白かった。
重苦しい過去があっても、そこに救いがあれば人はその出来事を咀嚼して、深みを増すのかもしれない。
本当に傷ついたことのある人は優しく他人に寄り添える。でも、それは、甘やかすことではない。
続きが気になるので、次も読むだろう。