アルバイトの面接で名前の「のぶこ」を「モブ子」と聞き間違えられても、「たしかにそうかも」と自分で思ってしまうくらい、脇役でいるほうが落ち着く田中信子、大学2年生。その面接で決まったスーパーでのレジ打ちのアルバイトも、1年ほど続けてやっと少しずつ慣れてきたところ。そして、アルバイトを始めたばかりの頃に困っているところを助けてくれた入江君のことをひっそりと心の中だけで好きでいる。そんな田中さんが入江君と距離を縮めていく様子を、アルバイト先のスーパーや田中さんが通う大学などでの生活と一緒に、大きな事件が起こったりはしないけれど、コツコツと描いているのが本作です。
お話の合間にちょいちょい書き込まれている「モブ子の習性」が、いろいろな場面を的確に表現していて、非常に納得させられます。また、ちょっと多めのモノローグが、田中さんと入江君という主人公2人が初恋に翻弄されながらもいろいろと考えたり悩んだりしている心の中を読者に見せてくれて、自分の初恋を思い出す人も多いのではないでしょうか。
個人的には、アルバイト仲間がみんないい人なのがすごく癒されます。特に、入江君に「誰かの事を考えてニヤニヤしちゃったら それが恋だよ」と言ってくれる金子先輩がいい人過ぎて、イケメンポジションなのにいい人で終わっちゃうのかなぁ…とちょっと心配になったりもしますが、そんな風に優しくてにぎやかな周りの人たちと一緒に、田中さんと入江君の恋の行方を見守りたくなる作品です。
感情タグBEST3
光って咲いて…
花火大会…打上花火…パッと光って…何かの歌詞のよう。田中さんと入江君のすてきな夏が光って咲いた! ふたりのこれからがどんどん熱くなる! 店長サプライズもよかったね!
初めての電話でソワソワしてる信子さんかわいい
ちょっとすれ違っちゃうかな?と思ったけどそうならなくて良かったーー
自分の気持ちを伝えるの大事!
匿名
とにかくピュア
とにかくピュアで不器用な二人がちゃんと進んでいく感じがとても素敵です!
不器用だけど、すれ違いすぎない感じが読んでいてもとても素敵な気持ちになります!
これから二人が更にどんな感じになっていくのか楽しみです!
モブ子か?
田中さんはひっこみやさんだけどそれは相手を思ってのことで。根はしっかり芯をもった子だよ。自分を卑下してあきらめることもない。
泣いちゃうんですけど…!!
にやけたりドキドキしたり手汗が気になったり、想いが通じあってもすれ違ってしまったり、二人のひとつひとつの様子が全部愛おしい。
すれ違って不安になって、それでも二人はきちんと伝えて話して、きっとこれから先もそうして絆を深めていくんだろうなぁって、もしかしたら私にとって理想の恋なんだろうなぁ。
がんばった!
信子ちゃん、がんばりました!
いつもだったら気になっていても言えない、そのまま過ごしてしまいそうなところ、頑張って入江くんを花火デートに誘い、気になっていることもちゃんと口にして、入江くんとの未来を逃したくない!という強い意志が感じられました!
すごい成長だと思う。やっぱり幸せは自分でつかみとるものなんだ!
花火回
今回はデートの定番花火回でした。この回は今回の中でも1番良く初めて信子がデートに誘い、自分が今思っていることをはっきりと言い。かなり成長した回だと思います。
『俺は一生この幸せを離したくない』 あ゛~もう結婚してしまえっと初めて大声でツッコミたくなりました、今まで息飲んで見守る感じだったから。店長さんまで応援側にまわっててナイス。
匿名
五巻目
地味で引っ込み思案な性格の田中信子はバイトを始めて一年経つが同い年のバイト仲間の入江君のことが気になりながらも接点を持てずにいた。
しかし新しく入ってきた後輩の安部さんのアドバイスにより少しずつ距離を縮めていく。
一方の入江君は信子に対して意識していなかったものの先輩の金子さんのひとことにより意識してしまう。
そして距離を縮めたいと思い始めた二人は次第にふたりきりで会うようになる。
映画館に行ったり動物園に行ったりしながら、あるお寺のあるまちをデートした帰りに信子の告白によって正式におつきあいをするようになる。
うれしさに世界が色づいたようになる信子だが、ずっと相談していた安部さんに報告したいと思ったが入江君に無断で付き合っていることを話していいかわからず……。
見守っていた二人がついに……という感じが感無量だった。