「ひたむき」という言葉が、これほどまでに似合う漫画は珍しい。
主人公・宮本大は、世界一のサックスプレイヤーになるという夢を持っている。
たいていの人間なら、才能がないとか、周囲が理解を示さないとか、さまざまな理由をつけて諦めてしまうことを、大は決して諦めない。雨の日も風の日も、ただひたすらサックスを吹き続ける。
もちろん、大もはじめから上手かったわけではないし、運良くよい指導者につけたことが成功の後押しをしたことは確かだが、大のその愚鈍なまでのひたむきさというのは、何ものにも代えがたい“才能”である。
音楽漫画というと、スタイリッシュな印象があるかもしれないが、この漫画はそれとは真逆。泥臭く、暑苦しいほどに熱い。だからこそ、リアルな手触りを持って我々の心に迫ってくるのかもしれない。
この作品を読んで、生のジャズが聴きたくなった人は多いんじゃないかなあ……。
一介のジャズ好きとしては、これを機にジャズが盛り上がってくれるといいなと思います。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ 2014年05月27日
いやー、今回も堪能させていただきました。ストーリーに感動があり、その上ジャズの音まで見えてくるようで、素晴らしいです。今回師匠が登場し、大にいろいろ教えていますが、私までジャズについて教えてもらってるようで、その意味でもとても読み応えありました。大がストリートライブするシーンが迫力。ああ、音が聞いて...続きを読むみたい。
Posted by ブクログ 2023年05月05日
あるマンガサイトで気になってちょこちょこ読み進めている『BLUE GIANT』(石塚真一)。
『岳』の作者という事もあって、「この人が描く音楽マンガってどんな感じなんだろう??と思いながら読んだら、
「音を聞いていないのに、音のインパクトがビリビリくる」と思った。
それ以外、もう何にも言えない...続きを読む。
「ほぇーーーーーーーーー!!!」って声を出すレベルのその先にあるものって「…(無音)」と思ってて、
これを登山でゼェハァゼェハァ言いながら登った先あった絶景を目の前にした時、
あるいは背中に電気が走る音楽を聴いた時によくなる。(久石譲の「空から降ってきた少女」や坂本龍一の「Merry Christmas Mr.Lawrence」、栗田博文&東京フィルハーモニー交響楽団の「タマミツネ」etc……)
出せて「ぁ…………………」かもしれない。
これはその類だと思いました。
そのインパクトの後に、主人公に関わった人物のインタビューシーンでジーンと来るものがあるから、
良い意味で感情が忙しい。
主人公がひたむき
匿名 2023年03月16日
ここまで音楽にひたむきに取り組めることが本当にすごいと思う
練習の鬼すぎる
作画も迫力があって、感動する
Posted by ブクログ 2023年03月15日
大も好きな女の子とかいたんだ!とか、やっぱ大いいヤツだな〜なんて思いながら読んでいたけど、お兄ちゃんがテナーサックスを買ってくれるくだりにすべて心を持っていかれた…!
というわけでもう一回読み返し…
あっ、玉田出て来た!
大も天然のようでいてちゃっかり恋をしているのがおかしい。サックスでは感情の発露だけの大の演奏に師匠がついて、大の技術が上がってくるところが見どころ。人情ドラマとして泣かせるシーンも多く最高の漫画。
音楽を扱った作品は数あれど 音のド迫力がそのまま伝わってくるような臨場感あふれる点では ずば抜けている。 ただの大音響ではない豊かな音色をイメージしやすい。
響く
匿名 2023年02月22日
心に響いてくるし、大の音量、肺活量が想像できない、仙台のJazフェスティバルみたことあるけど、凄い盛り上がりです。一流のサックス奏者となってほしいです。兄ちゃんもとても優しくて素敵な兄弟だと思う。
「BLUE GIANT(ブルージャイアント)」の主人公は高校生。「宮本大」というバスケ部に所属するどこの田舎にもいるような普通の青年。
しかしある日聴き始めたジャズの曲に興味を惹かれ、ライブハウスでのジャズ演奏を目の当たりにして以来、プロのジャズプレイヤーを目指すようになる。
楽器はテナーサックス、...続きを読む独学で演奏を学び、毎日毎日河川敷で練習を繰り返す。
自分も帰宅部だったので高校生時代に戻りなんでもいいから部活に入れば良かったと思わせる作品ですね。
この作品に出会えて本当に良かったです!
笑いあり、涙ありで最高の作品です。
音楽を漫画で表現するという作者の技量に脱帽でした。
今まで自分は周りの人が大学に行くから自分もいこうと周りの意見に振り回されてました。その愚かさをこの漫画から学びました。
分かるなぁ!!
音楽って内面に表現したいものがある時に鳴ると思うから。
ひたすら音楽まみれだった時代に「表現したい気持ち」がなくて、音楽が鳴らなかったことを思い出した。
作者、すごいなー。
Posted by ブクログ 2019年06月28日
初読。酒癖の悪いサックス奏者、由井さんと出会う。巻中で由井さんの大の呼び名が変わっているシーンは大への敬意を表しているように感じられて良かった。
夢に向かって進む人間は、自分と同じように進む人間の夢をバカにしないという法則。
次巻も楽しみ。
こんなに音楽や周りの人の機微がてにとるようにわかって、しかもリアルな感覚として心に響いてくるマンガはなかなか…音楽を難しく美しく儚く描くマンガは沢山あるけど、やっぱり人間を描くのが上手いんだと思います。最後のスピンオフ的カットもすごく好きです。supremeも全部いい。これからの大に期待!
Posted by ブクログ 2018年12月06日
BLUE GIANT シリーズは海外編のSUPREME から読み始めました。
このマンガを薦める人は「このマンガは音が聴こえてくる」といいますが、まさしく。
絵を見た途端、目から神経を通って頭へ、直接音が聴こえてきます。
そんな音楽が聴こえるBLUE GIANT シリーズの中で一番好きなのが、この2...続きを読む巻。
玉田が「やってくれよ!!」と促してから後。
大がジャズプレーヤーの世界で「勝てる」根拠を作るシーン。
ゾクゾクします。
大が「勝てる」気がしてきます。
直向きな心を見たい方は、読んでください。
後悔はしません。
Posted by ブクログ 2016年07月15日
絵は割と古く見えるんだけど、セリフとか仕草とか上手い。2巻にして既に泣ける。
教えてくれる人とジャズバーのマスター、バイト先の店長と、好意を寄せる女の子。それぞれキャラもストーリーもいい味出てる。
Posted by ブクログ 2016年02月18日
「岳」は、最初楽しく読めたんだけど、途中からちょっとパターン化してきたな、ってのもあって止めてしまったクチです。そういう意味ではハードル高めからのスタートだったんですが、とっかかりは良い感じです。前回みたく、一話完結型じゃない、ってのもポイント高いかも。題材が面白くないと、徹頭徹尾つまらん物語になり...続きを読むかねないけど、そういう意味での設定はイケてます。バスケシーンにはこだわりがあるんで、ここで描かれているものには全然興奮しないけど、それは本筋とは関係ないことなので問題なし。肝心の演奏シーンは、十分迫力もあって楽しめます。これからどうやって成り上がっていくのか、類型の漫画が多い中、抜け出た存在になり得るのか、展開が楽しみです。
Posted by ブクログ 2015年08月21日
1巻でバシッと背中押してくれた親父も
めちゃくちゃカッコよかったけど
2巻は兄ちゃんの「この店で一番いいやつをください」に痺れた。
大が泣く前に私が号泣してた。
巻の最後に毎回収録されている数ページのボーナストラックが
物語に深みを持たせる意味でスゴく効いてる。
面白い!!
Posted by ブクログ 2014年06月21日
音が聞こえてきそうな、いや、ここで鳴らされている音が聞きたいコミックス。
Jazzに魅了され、独学でサックスを吹きはじめた主人公。理論も全く知らない。でも、彼の演奏を聴く人は誰もが心を打たれる。そんな楽器奏者には憧れます。
どうやら彼の成長物語が、全体的に回想として書かれているもよう。1巻、2巻...続きを読むとも巻末に、彼を知る人たちの、彼を懐かしむ一言(インタビューされている体)が描かれている。
彼がどのように有名奏者?になっていったのか、そして、彼が一体どうなったのか、ハラハラ、ワクワク。上手い演出ですな。
Posted by ブクログ 2014年03月31日
いやはや。参りました。
今まではJazzマンガの最高峰を(古いけど)細野不二彦さんの「Blow Up!」にしていたのだけれど,本作が↑デス。音が見える!のです。絵から音が聞こえるのです!
細野さんのは今にして思えば彼の聞いた音をマンガにしたのだったのですね。音は可逆的に絵にはなっていなかった。
とこ...続きを読むろが,本作は恐らく可逆なんです。私が本作から感じ取った音は音色は作者がイメージしたメロディであり音色である!と,信じることができるのです。この差は大きい!
私がこのマンガから感じ取ってしまった音色や艶や空気感は間違いなく作者さんの感じた風景なのです。
ああ,素晴らしい。マンガを読むことでセッションに参加している気分になれるのだもの。
オススメですぜ,アニキ…。
Posted by ブクログ 2014年06月22日
『BLUE GIANT』2
石塚真一
NHKで上原ひろみと石塚真一の特集で知った『BLUE GIANT』、いや実際はいつもの飲み屋で読んだことがあるのを思い出した。
通っている美容院の担当にも教えてあげたら、再放送の日にちを教えてくれた。
仙台ってことは・・・
家族のこと、知り合いの皆のこと、色々と事情がわかってきて、沁みました。
師匠ができて、ちゃんとレッスンを受けて、こらからどんどん上手くなっていくのですね。
Posted by ブクログ 2024年02月24日
感想
音圧、圧倒という言葉が彼には合うのか。感情を乗せて弾いて世界一のジャズプレイヤーになる、揺るぎない想いは眩しい。
あらすじ
大はジャズバーの店長の計らいで、サックスの師匠の由井と出会い、サックスを学ぶ。高校生活では、バイトを首になったり、友達が夏期講習の間に練習したり、好きな子とデートしたり...続きを読むしながら過ごす。
Jazzフェスの熱気
匿名 2024年01月07日
定禅寺ストリートジャズフェスティバル、友人が毎年出演しているので行ってみたいと思い続けているので、体験できたような気分になれて良かったです。横濱のジャズフェスは行ったことがあるのですが、お目当ての演奏を渡り歩く途中で聴こえてきたりして、ワクワクしますね。突然楽器を取り出して演奏してしまう人、いそう。...続きを読む
夏休み、長身の三輪さん(水泳部)の浴衣姿が良かったですね。彼女も巻末のインタビューに出てきて欲しかったような。
主人公の大君、本格的なレッスンを受けだして、やはり何かは持っているのでしょうね。人との繋がりで次のステップへ、といったところはアメリカ編にも出て来ていましたし。
回想で出てくる、家族の話が...続きを読む良いですね。
ガソリンスタンドでのアルバイト、渡米時にも役に立っていましたね。
そのライブに行かなかったら、兄がテナーサックスの購入に貯金をはたいてくれなかったら、店主の口利きが無ければ・・・。人好きのする、憎めない主人公だからこそ優しい繋がりができる、音楽と人を描きたかったのであろう作者の構成が光る秀作。
この巻での一番の見どころは大がサックスをどのようにして 手に入れたかのエピソードであると思います。 大が誰よりも青く心を燃やし世界一の ジャズプレイヤーへ向かって突き進む姿は心を打ちます。
Posted by ブクログ 2016年04月23日
あれですな、主人公はじめとした高校生たちの真っ直ぐな成長具合がこのマンガを爽やかなものにしてるかな。周りの大人の描写もなかなかの感じ。かと言って都合の良さもないし、こりゃ人気出ますわね。
Posted by ブクログ 2015年06月12日
初めて人の前で演奏し初めて失敗した場所で
アルトサックス元演奏者、師匠・由井に出会う。
大にとって、独学で吹いていたアルトサックス。楽譜さえも知らないジャズさえもまだ何もかも知らない世界の扉を開けてくれた。
主人公を見てみると、とても純粋でジャズにのめり込む姿は狂気を感じてならない。
そこが、ジャ...続きを読むズが好きなんだ、とても魅了的である。
Posted by ブクログ 2023年03月03日
少しずつ登場人物の背景が描かれて、
主人公、大くんのサックス師匠も登場!
誰でも最初はヘタクソなんだ、
だから練習するんだって、
シンプルだけど、青春感じる。
俺は世界一のジャズプレーになる!
…どこかで聞いてセリフ(笑)だけど、
いいよね、あおはる。
Posted by ブクログ 2022年01月27日
本巻は音楽理論、前巻は有名JAZZミュージシャン(の名前)が登場し、JAZZ入門として良かった。
分かってはいたが、音を読むことはできない。そうなると、こちらの考えが育まない。
2巻では主人公は多くの人を虜にしている。強みが出来上がってる前提なのが面白い。
長い物語というより、短篇集のような漫画...続きを読むの印象が強い。全体的に話の展開が突然なものが多い。
馬鹿正直すぎる大、こういう主人公の漫画もあるんだなぁ
大の音は人との出会いを運んでくるようだ。個性を殺さず基礎から鍛えてもらうことで、大はどんな成長を見せるのかな。巻末にある回想はテンポを悪くさせるからなくていいのにと思った。
Posted by ブクログ 2020年04月02日
これからの君に必要なのは音を操縦する技術 座標があれば前後にも左右にも動ける 「モーニン」てジャズの曲す 間違ったアンブシュアにしては十分過ぎる音量だわな 少しの息も漏れないようマウスピースを包め 気持ち…感情の全部を…音で言えるんです お待の音は人を「圧倒」出来んだよ 定禅寺ストリートジャズフェス...続きを読むティバル
Posted by ブクログ 2017年05月28日
うーん、東日本大震災を絡めたり(仙台が舞台なのはその辺狙ってのことなのかな)家庭環境のお涙頂戴感がちょっと鼻についてきた。
今どきの高校生って感じもしないんだよねぇ。
そして1巻から気になってたんだけど仙台弁ってあんなに「~べさ」とか「~だべ」とか言う?
私も北海道人なので方言だいたい一緒かな~と...続きを読む思ってるんだけど、ちょっとわざとらしい田舎者の演出が気になる。
ただサックス吹いてるシーンの音の表現はすごいなって思う。
Posted by ブクログ 2015年09月23日
「宮元大」と、
ちょっと気になってるの「三輪舞」との祭りの夜から始まる2巻。
そして、
「由井」先生との出会いですよ!
「由井」先生からサックスを教わる「宮元大」
高校が終わって、バイトして、サックスの授業を受けて、川原で個人練習?!
僕もこれくらいの情熱が欲しいなぁ。。。
タイゾー君。。。
「...続きを読む宮元大」そんなスケジュールなのに、
ちゃんと友達も居て遊んでも居るんですよね。。。
1巻のとき感想に書かなかったかもですが「光明」がうらやましかったなぁ。。。
2巻の先生がサックスを吹くところから音の表現を出してきましたね。
JAZZフェスティバルを観に行く「宮元大」と「三輪舞」ですが、
観に?
聴きに?
行くだけで終わるわけがない!
・・・。
あの少女が良い味だしてますなぁー。
お兄ちゃんがいいね。
そういうお兄ちゃん欲しいね!
ちょっと、
僕には重いかもしれないけどね。