【感想・ネタバレ】徒然草 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典のレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

吉田兼好は、晩年の爺さんが硯に向かって常に何かしら書き記してるような文藝人間のようなイメージがあったが、兼好8歳ぐらいのときのエピソードがあったり、不動産投資家みたいなとこがあったり、意外な部分もあった。

友達はいても心から話せる友達でないと、気を使ったり我慢したりして、かえって孤独感を感じるし虚しくなる。とか、読書は古今東西見知らぬ人と友達になるようなものだ。みたいな文章があって、雑誌のコラムに載ってそうな感じがする。

財産や利権にしがみつく者も、仁義や仏法にしがみつく君子や僧侶も同類で過度の執着は己の心を曇らせ、破滅を誘う、みたいな文も良かった。

女によって男は磨かれ、外見とかも取り繕おうとする。って書いてる割に、女は要らぬことまでよく喋り、利己主義で頭が回るのに、変なことを遠慮し、素直でないくだらないものと評してるのが面白い。今だったら批判されたかもしれない。

ペットを飼うことの批判とかも面白い。自由に動き回る獣や鳥を檻に閉じ込めて束縛するのは、動物のこれからを生きる喜びを奪い苦しめると言った旨だが、今のコロナ禍にも一筆書いて欲しい。いくら好きでも四六時中いたら嫌な部分も出てくるだろうし、別居してたまに会うぐらいの方がお互い新鮮で良いだろうと現代に通ずる非婚みたいなことも述べてたりする。

いろんな書籍からの教えを引用してるのを見るに結構読書家・勉強家なのかもしれない。

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2021年05月04日

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