感情タグBEST3
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Posted by ブクログ
昔、竹取の翁というものありけり。
何度読んでも悲しい話。
おじいさんでも悲しいし、
求婚者でも悲しい。
話を、何度読んでも発見がある。
Posted by ブクログ
原語、口語訳、当時の文化や背景の説明の書かれた分かりやすい本。小さな頃から馴染んできた竹取物語が、引用のような名言で終わることを知らない人は多いのではないか。またかぐや姫は6人に言い寄られてたこともこの本で始めて知った。古典は読めないと諦めていたが、高校の頃に出会っていれば、もう少し授業が楽しくなったかもしれない。しばらく古典ブームが続きそうだ。
Posted by ブクログ
じいさんの手で育てあげたのに、どうして思いのままにならないのか。
古代貴族の男女関係では、「見る」ことは特別な意味を持っていた。女性にとって、男性に姿を見られることは自分の魂を所有されることに等しかった。
いつ、だれが書いたのか、わからない
作中より
竹取物語、竹取の翁の物語、かぐや姫の物語、名称は数多く、様々なパターン、バージョンがあると言われている竹取物語の編集本。
訳文、本文、解説とチャプターごとに進行していくのでわかりやすかったです。時代によって、主人公の立て方、書き手によって、いかようにも姿が変わる古典。
それでも十分に当時の男女関係の不自由さ、反体制的なラインが読み取れます。最初は作者は女性か、それに近い性別の人間が書いたのかな、と思っていましたが、有力候補は中級貴族の男性知識人とのこと。
高貴の姫君は人ではないのね
かぐや姫の物語より
高畑勲監督の『かぐや姫の物語』でもこれを題材にされていました。女性の生きづらさ、普通に求婚を断ることの難しさがよく描かれていました。なので、姫のことを意地悪、冷酷、強か、と捉えることはどうしても思えませんでした。時代が時代で、男性の自尊心は今では想像できないほど肥大していたことでしょう。ですが、それは相手も同じです。相手も同じように自尊心を持つ人間なのだということも作品に込められたメッセージなのかな、と思いました。