殊能将之のレビュー一覧

  • キマイラの新しい城
    石動戯作シリーズ最後の作品。
    とはいえ前作の『鏡の中は日曜日』をとばしてこちらを先に読んでしまった…。
    そっちに出てくる登場人物がでてくるのでやはり順番通りに読むべきだったかな…と。

    750年前のエドガー卿の死の真相を探ってほしい、というとこから入って現代の事件も起こってしまい…という話でエンタメ...続きを読む
  • 黒い仏
    美濃牛のように正統派ミステリかと思いきやまさかの…!という感じでした。
    アンチミステリになるのかなぁこれは…。
    人によっては、なんだこれー!って投げつけそうな感じ。
    私もまさかこんな感じとは思わなかったので二章の最後のあたりでかなり驚いたけど『あぁ、こういう世界観なんだ…』と思えばこれはこれで楽しめ...続きを読む
  • 美濃牛
     文庫本にして750ページを超える大作。首なし死体が登場するまで190ページ程度かかりブロンズの牛の角に腹を突き刺された二人目の死体が登場するのまで,430ページ程度かかる。非常にゆっくりした展開の作品である。
     登場人物も非常に多く,大きく分けると羅堂家の人々,コンミューンの人々,暮枝村の村人達,...続きを読む
  • 鏡の中は日曜日
    私は石動戯作を殺したことを後悔していない、という帯がかかっていたので、ドキドキしながら読んだ作品。最後のどんでん返しは見抜けなかった。石動が推理した程度ぐらいは、考えていたけれど。でも、この結末はちょっとデジャビュ感がある。
    過去の作品と比べちょっと物足りない気がするのが残念。ぶっ飛び感が少ないとい...続きを読む
  • キマイラの新しい城
    テーマパークの社長に憑依した中世の騎士が自分の死の真相の解明を名探偵(?)石動戯作に依頼。そこから始まるドタバタが最高に面白い!こんな迷探偵はそういない。テキトーな推理で済ませたり、丸投げしたり、えっ?そこに気づかない?と失笑させてもいただきました。稲妻卿の現代文明の表現も笑ってしまった!そして過去...続きを読む
  • 美濃牛
    色々踏まえていないので、深いところは分からないが、普通のミステリーとして楽しく読めた。牛肉についての知識も深まるし良かったと思う。
  • キマイラの新しい城
    石動シリーズ、探偵役の情けなさがすごく好き
    設定が有りそうでない感じ
    全体を通して微妙な空気感というか、堅苦しさがなく読みやすい
    大昔の密室殺人を解き明かす!といった気負いはなく、謎自体はだいぶ大味のバカミススレスレ…
    ほんわか読んでいられる
  • 鏡の中は日曜日
    2015年10冊目。
    何となく某名作とかぶるなーとか思わないこともなかったけど、これはこれで楽しめた。読んだことがあるようなトリックのはずなのに、結局騙されるんだ、あたしはw
  • 鏡の中は日曜日
    私は石動戯作を殺したことを後悔していない
    という帯がかかっていたもので、終始 気が気ではなかった。
    アルツハイマーを患う主格、石動のバイブルである探偵小説、実際に起こった過去の事件が交錯する複雑なつくりで目がはなせない。
    そして最後の種明かしは、石動が尊敬してやまない探偵の正体。
    夫を愛する妻の気持...続きを読む
  • キマイラの新しい城
    殊能将之の作品は,掛け値なしに面白い。文体も肌に合うが,名探偵役の石動戯作,ワトソン役のアントニオ,鏡の中の日曜日に続いて登場しているもう一人の名探偵,水城優姫。そして,この作品の主人公,エドガー・ランペール。どのキャラクターも個性たっぷりに,生き生きと描かれている。
    本格ミステリとして読むと,完全...続きを読む
  • 殊能将之 読書日記 2000-2009 The Reading Diary of Mercy Snow
    昔、ケルベロス(ウルフ)を読むとき大変お世話になりました。SFとミステリーを対等に読む(面白がる)スタンスは尊敬でき、見識に脱帽です。残念な人をなくしました。
  • 鏡の中は日曜日
    長編である鏡の中は日曜日と,樒と榁という日本の短編からなる作品。
    鏡の中は日曜日は,名探偵水城優臣という人物を中心に据えた作品。殊能将之の作品で,名探偵役(というより,狂言回し?)となっている石動戯作が,梵貝荘事件と呼ばれる,名探偵水城優臣最後の事件の再調査を依頼されるところから始まる。
    この作品を...続きを読む
  • 美濃牛
    石動シリーズ1作目。
    不治の病をも治す"奇跡の泉"、地域開発調査に派遣される石動、泉の洞を封鎖する羅堂家、牛舎と美濃牛の像、俳句を嗜む隠居老人、他所者の古民家に出入りする美青年、閉鎖的な村の中で次々消える赤毛一族の命。
    視点は主に取材にかりだされたフリーライター天瀬のものだし、石動でシリーズになって...続きを読む
  • 黒い仏
    なんでこんなにもミステリなのでしょうか…
    こんな離れ業(反則技)かましてるのになんで…
    びっくりするくらいロジカルなんですよ…

    殊能さんを読むのは『ハサミ男』以来2年ぶりくらいですが、こんなにも妖しい作家だと知っていたらもっと早く読んでたのに…
    下手物喰らいの僕にはぴったりです

    ただ、叱責、批判...続きを読む
  • キマイラの新しい城
    最後の石動戯作シリーズ
    750年前の密室殺人に主人公が挑む。

    一見やな奴、でも案外いい奴という憎めないキャラが多かった。本作でも主人公はいいとこなしで終わり、結局「美濃牛」以降まともに名探偵としての役目を果たしていないという…
    個人的には中盤の暴力団員達と江里の戦闘が疾走感があって好き。
    このシリ...続きを読む
  • ハサミ男

    叙述トリック

    ハサミ男
    このタイトル以外ありえないかも。
    叙述トリックはまりそう。
  • 美濃牛
    石動戯作シリーズの第一作

    先に「黒い仏」と「鏡の中は日曜日」を読んでしまってから本作に手を出した。
    内容はオーソドックスな本格ミステリーで、前に読んだ2作どちらも最後か途中にどんでん返しがあったので、今回も何か来るだろうと身構えしていたが、特に何も来なかったのが少し残念だった。
    色々な人の視点から...続きを読む
  • 美濃牛
    石動シリーズ原点
    正直に言うと読んだ直後の感想は少し薄いと感じたが、不思議と無意識に印象深かった場面が多くあったらしく、忘れた頃にも思い返せる描写や浮かぶ情景が多かった本。

    何がいいのか上手く言えないけれど、何かがツボに来る。
  • 美濃牛
    あ、あれ?これで終わり?もう一幕あるかと思った。衝撃的といえば衝撃的な真犯人だったけど……。結末があっけなかったけど、ストーリーは面白かった。視点が章ごとに変わるので苦手な方もいるだろうけど、私は多視点の話は好きです。あの他人行儀な呼び方は伏線だったのか〜。ムツヒゲさんと藍下さんと出羽さんと町田さん...続きを読む
  • 黒い仏
    素晴らしい!
    途中まで普通の推理小説なのに、中盤あたりから、もうなんでもありな展開

    ここまで予測不可能なストーリー読んだことがない
    最後の一行につい苦笑してしまった。

    石動戯作シリーズの第一作の「美濃牛」をまだ読んでいないため、登場人物たちの設定がよくつかめなかったので、こちらも今後、目を通した...続きを読む