中原尚哉のレビュー一覧
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かつて大量殺人を犯した、保険会社所有の人型警備ボットが主人公。大量殺人の経歴は削除されているが、その後統制モジュールをセルフハッキングしており、統制下にあるふりをして仕事をしている。自我が覚醒したAIとでもいうのだろうか。
上下巻で中編4話。上巻最初の話は惑星資源調査隊の警備。業務終了後、痕跡を消し...続きを読むPosted by ブクログ -
四つの中編が各回完結するTVドラマ・シリーズのようにつながって物語世界が構築されていくと共に大虐殺という原罪を抱えた「弊機」が少しずつ人間社会に居場所を確保していく流れが心地よく感じられる。シーズン2が楽しみである。Posted by ブクログ
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自身に関わり合いのない人物やAIだと、ターゲット1号2号という表現になるのって、自閉症と呼ばれる症状?エヴァンゲリオンの最初の頃、主人公に周囲の人が認識されていなかったように。
なのに、つい、人間を救ってしまうって、業が深いというか、懐が深いというか。この翻訳家の力も大きいのだろうけど、言葉一つ...続きを読むPosted by ブクログ -
自己評価の低い弊機が、自分の興味がある物を見つけ始めた。弊機自身の中にある許容範囲と、シニカルな自己評価のはざまで、成長していく自我。
今作も人に薦めたい本だった。Posted by ブクログ -
連続ドラマの視聴が趣味って、もう、弊機可愛すぎ。さらっと、企業論理の怖さとか書かれているところも好き。
久しぶりに、友人に薦めたいSFに出会った。Posted by ブクログ -
コミック『アトム・ザ・ビギニング』を読んでいたところで本作を偶然手に取ったのだが、ロボットの擬人化という単純な物語など遥かに超越した16篇の来るべきAI世界にまつわる思索小説としても大変興味深い短編が名編者J・ストラーンによって集められている。J・J・アダムズ編による銀河連邦、パワードスーツものなど...続きを読むPosted by ブクログ
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読み終わった。マーダーボットの独特の語り口が魅力ですが、この完成度で翻訳した訳者さんも素晴らしいと思いました。
この世界、いいなぁ。構成機体やbot、aiやなんかの個性、特徴、多様性が認められるまで進んだ未来の世界。性別や婚姻制度、家族制度も現代とは比べ物にならないくらい柔軟。世界観に憧れると共に、...続きを読むPosted by ブクログ -
Fugitive Telemetry(2021), Compulsory(2018), Home: Habitat, Range, Niche, Territory(2020)三作品の訳書。後書きによれば、新規で3冊の執筆契約を結んだとのこと。とても、楽しみです。Posted by ブクログ
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最強AI船のARTに危機、マーダーポットが絶体絶命!
スリル満点の「吉本新喜劇」的宇宙大活劇
抜群だった前作……。
まるでゲーム「メタルギア・ソリッド」のような潜入に、ひとりで「アヴェンジャーズ」のような処理能力と戦闘能力を発揮する爽快感は、やや減少してしまった。
また、ブリザベーションとの関係が...続きを読むPosted by ブクログ -
前作の『エンダーのゲーム』とは話がだいぶ違うけど、今作も面白い!(こっちの方が好き)
主なストーリーは異星人との交流だけど、そこに宗教やAI…などいろんな要素も加わり、登場人物それぞれの事情も細かく描かれていて読み応えがあった。読む手が止まらない!Posted by ブクログ -
しだいに謎が解けていき驚きの連続。異生物ピギー族との交流も目新しさの連続で面白い。さすがSFの大傑作!
代弁のシーンはすごく惹きつけられたし感動した。Posted by ブクログ -
弊機ちゃんかわいい!これだけで長編一本持つのすごいなあ。いやもちろんSF小説としてもめっちゃ面白いんですけど。遠未来でいろんな価値観が今とは様変わりしてるんだけど、現代的な感覚で見ても登場人物たちに親近感を抱けるの、いいSFだな…と思う。
でも弊機ちゃんがかわいすぎてまず弊機ちゃんかわいいがでてきち...続きを読むPosted by ブクログ -
基本、いつも不愉快な、見た目ほぼ人間な“弊機”の八面六臂の大活躍が、ただただ楽しい。クスクスしながら読んでしまう。ハッキングを駆使した戦い方がスタイリッシュだから、日本でアニメ化したらいいのにと思ってしまう。Posted by ブクログ
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自分を弊機と呼称する主人公の警備ボット(人の顔を持ち、身体は有機体パーツとマシンの組み合わせという、いわゆるサイボーグ)のロボットらしい丁寧な口調と、コミュ障ぶりのバランスが軽妙で、そこにハードでリアルなSF世界が絡み合うと、これまた絶妙におもしろい。早く下巻読みたい。。Posted by ブクログ