三角和代のレビュー一覧

  • 赤く微笑む春
    KL 2013.7.21-2013.8.5
    エーランド島のシリーズの中では一番好きかも。
    春なんで、それなりに明るさがあるからかな。
  • 赤く微笑む春
    エーランド島シリーズ三作目。「黄昏に眠る秋」も「冬の灯台が語るとき」もとても良かったが、これもしみじみ味わい深く、北欧の香気たっぷりのミステリだ。

    結構派手な展開をするところもあるのに、全体の印象はとても静かで、モノトーンの世界を見るようだ。登場人物は皆、何かを諦めているような雰囲気を漂わせている...続きを読む
  • 赤く微笑む春
    (No.13-25) スウェーデン・ミステリです。シリーズ3作目。

    内容紹介を、表紙裏から転載します。
    『エーランド島の石切り場のそばのコテージに暮らしはじめたペール・メルテル。ある日彼のもとに、疎遠にしていた派手で傲慢な父ジェリーから、迎えに来るように求める電話が入る。渋々父の別荘に赴くと、そこ...続きを読む
  • シナモンとガンパウダー
    お料理小説と呼ぶにはあまりにもハードな冒険物語。
    海賊に攫われて、劣悪な環境で悪戦苦闘しながら絶品料理を作ったり、海に投げ出されて漂ったり。
    その波瀾航海日誌をなんとも言えない気持ちで読んだ。
    前半は、海賊船の中で簡易な暦を自分のために作り、料理の工夫をしながら脱出の方法を考える。
    そうこうするうち...続きを読む
  • シナモンとガンパウダー
    ・あらすじ
    海賊に拉致されたシェフと女海賊の話。

    ・感想
    信仰心が篤く潔癖な主人公が冒険を通して今までの自分の世界の狭さを実感する。
    死に触れることで生きるとは、食とは料理とは…を改めて構築していく物語。
    料理人ならではの矜持を最後まで持った主人公だった。
    詩的な表現が多く、ちょっと遠回しというか...続きを読む
  • シナモンとガンパウダー
    シェフ×女船長。極限状態にあってさえ、「美食」はなにごとにも優先される。食とは単に欲を満たすものではなくて、心を満たすものなのだと。腹の熱で酵母を発酵させるシェフの執念たるや!それに応じて、海の上ですら美しく着飾ることを怠らない女船長(※海賊)。香辛料のにおいが行間から香り立つよう。
  • 名探偵と海の悪魔
    主人公はミステリアスな生い立ちで謎が謎を呼ぶ展開。終盤まで先が読めず楽しめたが、謎解きというか結末はいまひとつ好みではなかった。有りがちかなと感じた。訳文は読みやすくてよかった。
  • 償いは、今
    アメリカの作家「アラフェア・バーク」の長篇ミステリ作品『償いは、今(原題:The Ex)』を読みました。
    ここのところ、アメリカの作家の作品が続いています。

    -----story-------------
    「あなたがパパを助けないとだめ」少女の訴えを聞いて、弁護士の「オリヴィア」は愕然とした。
    ...続きを読む
  • 霧に橋を架ける
    「先駆者となるには、橋となれ」

    表題作「霧に橋を架ける」は、お仕事小説であるが、とても幻想的で暗示的であるにも関わらず、読後感は爽やか。

    その他に短編が10話。
    それぞれ個性的で好き嫌いがわかれるところだろう。

    お気に入りは、
    「水の名前」「噛みつき猫」「蜜蜂の川の流れる先で」……

    人はこの...続きを読む
  • イヴリン嬢は七回殺される
    ☆3.5くらい
    設定の面白さ、ミステリ物語としての緻密な構成は素晴らしい。だがそれを損なわせているのが文章。翻訳か原文か、どちらかがとにかくこちらの理解を曖昧なものにしてくる。するすると読めるとは言い難い。人物も多くて覚えきれず、それも分かりにくさに一役買った。誰?と思いながら読むことが何度も。
    ...続きを読む
  • イヴリン嬢は七回殺される
    設定、あらすじ、物語ともに面白かったに違いない。
    だけど、最近では読むのに一番時間がかかった。次が気になるのになかなか読み進まない。
    原文ではもちろん読んでないので、原文のせいなのか翻訳なのかわからないが文章が読みにくいのだと思う・・・もったいない。。
  • 名探偵と海の悪魔
    SL 2023.3.26-2023.3.30
    17世紀、帆船で起こる怪事件。
    あちこちに散りばめられた伏線。いくつもの謎。
    それらはきれいに回収されるけど、それにしてもという事件の真相。そのうえの驚愕のラスト。
    面白かったけど、けっこう力わざで持っていってるという印象だった。
  • イヴリン嬢は七回殺される
    最初はとっつきにくくて、でも読み進めるうちに面白くなってきて、だけどどうにも頭がついていかない・・・
  • シナモンとガンパウダー
    帯に惹かれて手に取りました。
    海賊にさらわれた料理人の運命やいかに!というかこの主人公、本当に料理のことばっかりで頭がいっぱいになっているのが面白い。勿論、囚われの身から抜け出すことにも頭を使っている訳ですが、それよりもパン種を作ったり、素材をいかに調理するかを考えている発想力がすごい。

    読んでい...続きを読む
  • シナモンとガンパウダー
    晩餐の席に現れた女海賊マボットに雇い主を殺され、腕を見込まれて拉致された料理人ウェッジウッド。マボットに毎日曜日、ディナーを作るよう命じられるが、船内は道具も食材も劣悪な状態。試行錯誤で極上の料理を作り出す。ディナーの席で、お互い素で語り合ううち、マボットの意志に触れ、これまでの世界がひっくり返る所...続きを読む
  • イヴリン嬢は七回殺される
    今時流行りのループ系小説と言って良いのかはわからないけれどもループして同じ日を繰り返し、事件を解決するお話。面白いのが、一日が終わると違う宿主として目覚め、その宿主の性格や元々持っている判断力、思考力や人格に左右されるところ。期限は7日間で、傍観している人曰く、相当数繰り返しているらしい辺り、傍観者...続きを読む
  • 名探偵と海の悪魔
     1634年、オランダ東インド会社の拠点、バタヴィア(ジャカルタ)。
    アムステルダム行きザーンダム号は、オランダに帰国する総督一行を乗せるべく、出航を待っていた。
    乗船を開始した矢先、ボロボロのローブを纏った、血だらけの包帯姿の男が叫ぶ。「ザーンダム号の貨物は罪であり、乗客すべてに無慈悲な破滅がもた...続きを読む
  • 名探偵と海の悪魔
    『イヴリン嬢は7回殺される』でとんでもSF作品を生み出したスチュワート・タートンの第2作。

    時は近世、東インド会社の商船ザーンダム号はバタヴィア(現ジャカルタ)からオランダ、アムステルダムを目指す。
    香辛料と世間に名を轟かす名探偵にして今や囚人に成り果てたサミュエル・ヒップスとその従者アレント、そ...続きを読む
  • 猫の街から世界を夢見る
    ラヴクラフトの描いたドリームランドのダークファンタジーな世界観が好きだ。本作はそれと同一舞台ということで手に取った。

    「未知なるカダスを夢に求めて」を先に読んでいるとあの場所だ! と思うシーンが多く出てくるため、それらの情景を老齢の女性主人公の視点で共に冒険してより一層楽しめる。
    ただこの作品は、...続きを読む
  • 猫の街から世界を夢見る
    クトゥルフ神話テイストの異世界旅行記か?
    と思いきや……
    現代にトリップしたりして、
    タイトルの「猫の街から世界を夢見る」にぴったりな物語でした。

    ポツンと出てきたロビンソン・クルーソーが意味ありげで、個人的にはとても気になりました。
    ロビンソンは、最終的には元の世界に帰りました。

    では、主人公...続きを読む