三角和代のレビュー一覧

  • シナモンとガンパウダー
    冒険とお料理が混ざった歴史エンタメ小説!ホントに面白かった。1819年当時の世界が文章で再現されていたし、海賊だから当然船と船の戦闘シーンもあって、とにかく少年心をくすぐられっぱなしでした。
    親子や恋人同士の愛についても描かれていて、色々な視点で楽しませてもらいました‼︎そんな中で日本の味噌と醤油も...続きを読む
  • 名探偵と海の悪魔
    事件が起こるまでの船旅の描写は冗長に感じた。船が難破して島に漂着してからの密度がすごい。
    イサベルは暴走する、探偵が犯人の兄で共犯。
    リアはローティーンかと思っていたけど結婚できる年齢ってことはもう少し上か?
    サラは赤毛でリアは黒髪なら総督は黒髪だったんだろうか。
  • 名探偵と海の悪魔
    面白かった。登場人物それぞれの生き方や主義がお話全体を通してブレてなかったし、それぞれの人物の背景や関係性がずるずると長引かずに明かされていくので、テンポも非常によかった。単独犯では難しいのは分かっていた上で、名探偵はサラとアレントなんだろうと思ってたらまさにそうで。探偵と思しき人物が犯人側におり、...続きを読む
  • イヴリン嬢は七回殺される
    読むのにものすごく時間かかった

    仕掛けが多すぎて難解でした
    解決編の喜びはその分味わえたけど


    めっちゃ難しくて複雑なパズルが解かれていくのを、感嘆しながら読み進めていく小説でした。
    カニンガムが好きでした。
  • 名探偵と海の悪魔
    海という密室を舞台に、悪魔の仕業としか思えない殺人事件が続発する。不可能に思える手口から怪奇小説かと疑念を感じつつ読み進めると、謎解きの推理小説に落ち着く。多彩な登場人物群とボリュームある大作から、時間を置かずに読み進めないと迷走してしまうだろう。タイトルにある名探偵サミュエル・ピップスは何故か囚人...続きを読む
  • シナモンとガンパウダー
    あまり読まないタイプの海洋冒険小説。
    美味しい料理を作らないと死んでしまう、シェヘラザードの海賊版小説。

    船長のマボットはとんでもなく魅力的な女海賊(某スマホゲーのドレイク船長みたい)だけど、主人公の料理人ウェッジウッドがヘタレすぎて、結構好き嫌いがあるかも。
    特に中盤が少し中弛み。
    そしてウェッ...続きを読む
  • シナモンとガンパウダー
    貴族のお抱え料理人ウェッジウッドは主人を海賊団に殺されて捕虜になる。海賊団の女船長マボットはウェッジの料理を気に入り、週に一度自分のために料理を作れと言い出して……。海賊冒険お料理小説!(ミステリ要素はなし)→

    常識人ウェッジウッドがとにかく融通が利かない。何度も逃げ出そうとしたり、海賊たちを下に...続きを読む
  • シナモンとガンパウダー
    目の前で雇い主を殺されてしまった料理人。ところが、その殺した当人である海賊船船長に拉致され、週に一度自分のためだけにご馳走をふるまえと無茶ぶりをされる……という斬新かつ怒涛な展開で幕を開ける物語は、その後も使い古された言葉なれど、まさに「波乱万丈」の一言。

    賞金首の海賊なだけに、命を狙われて続けて...続きを読む
  • 名探偵と海の悪魔
    面白かった。イヴリン嬢に勝るとも劣らない出来。

    それぞれの思惑が渦巻いており、誰が犯人なのかわからない。サミーも何か絡んでるんじゃないかと思っていたが、捕まっていたしないかなとおもったら、やはり噛んでた!
    ただ、船に細工し放題で実は牢屋からも出られたんですというのはやや興醒めだった。その一方で、病...続きを読む
  • イヴリン嬢は七回殺される
    タイムループ×人格転移という帯に書かれた設定に魅力を感じ読み始めた。
    海外文学が初めてということもあり、独特のジョークや人物名の色んな呼ばれ方が理解しづらく混乱を極めたが、最後まで読み切るとようやく全体が理解できたような気がする。
    ブラックヒース館の意味、なぜこのようなことが行われるか…、面白さと気...続きを読む
  • イヴリン嬢は七回殺される
    登場人物が多い上に翻訳物独特の言い回しが多いので、読むのがかなり大変でした。何回ページを戻ったことか…。
    でも、逆に言えば、ページを戻っても確認したくなるくらい、面白かったです。最後、どんでん返しもあって、そういうことかー!となります。
  • イヴリン嬢は七回殺される
    殺人事件の犯人を特定するまで同じ一日を毎回異なる人物として繰り返すというミステリ。記憶喪失の状態から始まり、異なる視点で同じ日を繰り返すことで事件の解像度がだんだんと上がってくる感じは良い。
    ただ、作者の主眼は特殊な状況下に於いて成立するミステリ小説にあり、そういう意味ではかなり良く出来ているとは思...続きを読む
  • 髑髏の檻
    これは好き。
    いろいろな伏線に惑わせられながら、なかなかに闇深い物語を照らし出すし、シリーズ読んでいれば理解できることを使いながら違う地平誘うのはすごいな。
    中盤で声出そうになったのは久しぶり。
  • 夏に凍える舟
    エーランド島最終章。
    犯人は20世紀初頭、義父と真天地を求めてソビエトに発った老人だ。極寒のシベリアや暗いKGB時代と、夏の賑わいをみせるリゾート地での出来事が交互に語られる。イエルロフの鋭くも愛のある眼差しが、事件を少しずつ紐解いてゆく。
  • 猫の街から世界を夢見る
    主人公の造形がとても良い。
    経験豊かで知恵があり意志の力を持っていて、けれども決して強くも万能でもない、ちっぽけな一人の人間。社会的には弱者として扱われることも少なくはない、老いた女性。それでも彼女は決して無力な存在ではない。
    これは誰でもない自分として世界を踏みしめるひとりと、そこに寄り添う何者か...続きを読む
  • 黄昏に眠る秋
    スウェーデン、エーランド島で霧の深いある日、少年が行方不明となる。祖父である元船長のイェルロフが事件の謎を解く。高齢の祖父のゆったりとした時間の流れとエーランド島の自然がマッチし、物語が丁寧に進められて行く。終盤は悲しい結末へと向かうが、イェルロフの覚悟と落ち着きと共に、静かに受容できる境地となる。
  • 夏に凍える舟
    何か読んだことがあると思ったら、シリーズ作で2作品を読んでいた。ミステリー度もあるが、かつての北欧が関わった歴史をよくしることが出来たし、年老いた人間の心情にも深く触れた。スターリンの恐怖政治、知ることが出来た。
  • 夏に凍える舟
    エーランド島ミステリー四部作の最終話「夏」

    シリーズ中最も賑やかなエーランド島で、舞台となるリゾート地もにぎやか。

    対照的に描かれるのは、20世紀に出現した「ソビエト連邦」という国の内情。
    希望と絶望の果てにひたすら「帰る」ことを夢見てきた一人の男の物語は、シリーズ中最も重い。
    あんなに強大だっ...続きを読む
  • 猫の街から世界を夢見る
    舞台になった夢の国。クトゥルー神話絡みでとにかく設定が幻想的。覚醒する世界に駆け落ちした女子学生を連れ戻すべく、旅に出たヴェリット・ボー老教授となぜか黒猫。この同行猫の存在感が猫好きにはたまらない。紀行文のように淡々とした描写で血生臭さは感じないが、場面を想像すると危険度高……。ボー教授(そして猫)...続きを読む
  • 猫の街から世界を夢見る
    クトゥルフ神話は読もうとして断念した記憶があるのですが、このお話は好きだなぁ。主人公のやるべきことがしっかりしていて、感情的にぶれない感じが好き。猫も可愛いし。大事にしてくれる場所で落ち着くかと思えば、状況が変わった途端姿を現す感じもらしくて良いなぁ。

    女性は夢を見ない世界ってのも面白いな。
    そし...続きを読む