三角和代のレビュー一覧
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海賊に拉致された料理人の運命は?
波乱万丈で泥臭くドラマチックで、どっちへ転ぶかわからない、珍しい雰囲気の作品です。
1819年のイギリス。
貴族に仕える料理人ウエッジウッドは、突如別荘に乗り込んで来た海賊団に雇い主を殺され、ついでに拉致されてしまった。
迫力ある美人の女海賊マボットから、週に一度...続きを読むPosted by ブクログ -
館×タイムリープ×人格転移
読んだことのないタイプの特殊設定ミステリー
なにはともあれ、ややこしさが勝る
そして、展開を呑み込むのに一苦労……いや、七苦労くらいした
ただ、それを乗り越えればページをめくる手が止まらない
細かい設定とラストの展開が少し雑に感じなくもないが、なかなかスリルはあったPosted by ブクログ -
登場人物にそんな背景があったのか、実はこんな人だったんだ、という意外性を楽しむ物語と読みました。
ミステリーとしてのトリックはあまり追求されておらず、狭く閉ざされた環境下での人間ドラマを眺めている感覚でした。
船内のパワーバランスが徐々に崩れ、座礁してからは完全に崩壊していく様が怖かったです。
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まさにミステリー版パイレーツオブカリビアン。登場人物のキャラクターも、17世紀の東インド会社のガレオン船の猥雑な(はっきり言えば汚い)描写も、甘さのの残る結末までハリウッド映画のように楽しめました。Posted by ブクログ
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ふだん読まないタイプの小説だけれども面白かった!料理人ウェッジウッドが、自身の良心に苛まれつつ海賊船で料理づくりに奮闘する。女船長マボットとの交流で、今まで見えてなかった裏側の世界に戸惑い、嘆き、もはやどちらに進むにしても腹を括らざるえない状況に追い込まれる。当時のイギリスの非道ぶりも初めて知った。...続きを読むPosted by ブクログ
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貴族の専属料理人だったウェッジウッドは、海賊に主人を殺され、さらわれて海賊船の料理人となる。材料も調理用具も満足にない過酷な台所事情を乗り越えつつ、海賊との波瀾に満ちた冒険がはじまる。
清濁併せ持ちつつ、大人として自身の正義を貫く海賊という、女船長マボットのキャラクターがとても印象的。
終盤の怒涛の...続きを読むPosted by ブクログ -
ひたすら長い…訳が読みにくい訳じゃないはずなのに長い…
物語自体は船というクローズド・サークルで起こる難事件を探偵役…は捉えられた状況で色々展開していく、読み終えてみればわりとオーソドックスな推理小説。
あとがきがウィットにウェットなんだよな。
前作がタイムリープものってのを見てちょっと興味がPosted by ブクログ -
読み応えバッチリ!1週間かかってしもた。中世で海洋冒険譚で密室ミステリーでゴシック。てんこ盛りとはまさにこの本のようなもの!
タイトルに出てくる名探偵はいきなり捕らわれの身で、船の奥底に閉じ込められる。ということは揺り椅子系の謎解きか…と思いきや、どうにも謎を解く(推理に力が入る)気配がなく、ワト...続きを読むPosted by ブクログ