三角和代のレビュー一覧

  • 赤く微笑む春
    エーランド島四部作「春」を読む。

    「春」は「過去に残したもの」

    石切場の小屋を相続したペール。彼が「過去から確執のあった父親の周りで起こる事件」を追うのが、今回の主要線。その他に「現在抱えるペールの家族の問題」「新たな隣人ヴェンデルの過去」「イェスロフの妻の残した日記」の四つの物語が程よい章分け...続きを読む
  • ウォーシップ・ガール
    全3巻らしい。重巡洋艦AI〈トラブル・ドッグ〉とコンスタンツ艦長、クルーたち。トラブルドッグは過去の虐殺について、艦長は戦争を止めるため相手艦の艦長を撃つ命令をしたことについての後悔。役者あとがきで時間はもっと艦長が苦しむらしく…えぇ、ラストで精神的に苦しんでたのに。艦長は立ち直れるのかなぁ、続きも...続きを読む
  • 償いは、今
    和訳により所々分かりにくい文脈はあったが、最後はのめり込んだ。二転三転と揺さぶられた。それぞれの償いがあった。
  • 夏に凍える舟
    エーランド島四部作完結編(うっかり三作目を飛ばしてしまった。。)。

    老齢探偵イェルロフの遠い昔、少年時代の恐怖体験に始まり、現代の少年の幽霊船との遭遇、意味深な男のきなくさい帰郷。
    序盤は物語がどこへ向かっているのかわからず、遅々とした展開。

    次第に動き出す物語にいつしか引き込まれている自分に気...続きを読む
  • キリング・ゲーム
    「超絶技巧で度肝を抜く。」
    と言うコピーを帯に飾れるのは
    ジャック・カーリィ先生だけ!

    というわけで刑事カーソン・ライダー
    シリーズの七作目(未訳含めず)
    2019年12月現在最後の日本語訳なのが寂しい。

    毎回タイトルと本のデザインから、なかなか重たく手に取りづらい印象の本シリーズですが、カーソ...続きを読む
  • 髑髏の檻
    カーソン・ライダーシリーズ6作目
    今回は相棒のハリーと離れ
    休暇中に自然の多い土地で
    怪事件に巻き込まれる。
    逃走中の兄も登場します。
    毎度のことながらこの兄がまた、トリッキーなのよね…「そうきたか!」みたいな手を使ってくる。

    ヒロインも毎回変わって…メインのヒロインもいるんですけど…兄が指摘する...続きを読む
  • 赤く微笑む春
    エーランド島シリーズの3作目。
    季節は春になりつつあるが、北欧の寒くて寂しい雰囲気は健在。
    この舞台設定とトロールやエルフの言い伝えが非常に合っていて良い!本を読んだだけでその国の空気感を味わえるのは楽しい。
    イェルロフおじいちゃんが強い。
  • キリング・ゲーム
    今回はいつもと様変わりして、複数の一人称が用いられる。
    主人公のカーソンと犯人であるグレゴリー、この二人の視点から事件が描かれて行く。

    サイコ殺人ながら犯人は分かっているので、いかにして捜査陣が犯人に迫るのか、そして何故犯行を行うのか動機探しが話しの主眼となる。

    とはいえ、ジャック・カーリィの作...続きを読む
  • キリング・ゲーム
    ライダー刑事第六弾。

    愚かそうな、または感情的な女性に弱いらしい。
    すっかり騙されてしまった。
    被害者ではなく、被害者を失い悲しむ人たちへの復讐という動機(?)も、
    全く気がつかなかったし。

    またもや読書の神様にやられたらしく、
    実在した施設を舞台とした事件を続けて読まされてしまった。
    こちらの...続きを読む
  • 髑髏の檻
    ライダー刑事第六弾。

    いつかは再登場すると思っていた兄ジェレミー。
    今回は、いつもの相棒ハリーの代わりに、ジェレミーが相棒になったといっても過言ではない。

    休暇を取ったライダー刑事が事件に巻き込まれる。
    GPSを使った宝探しゲームの「お宝」が死体だった。
    ゲームのおかしな記号の秘密には、ヒントが...続きを読む
  • 赤く微笑む春
    厳しい気候と荒涼とした海岸、さびれた村を思わせるエーランド島を舞台に、人生の冬を迎える元船長イェルロフが謎を解くシリーズ。

    過去と現在を交合に織り交ぜて、伏線をたくさん張り巡らし見事に回収。エルフやトロルなど 北欧ならではの土着的な香りがして、どこの外国でもない
    北欧のミステリーを読んでいるのだと...続きを読む
  • 償いは、今
    元恋人の圧倒的に不利な裁判に挑む弁護士のオリヴィア。昔の人柄を知っているから事件と結びつかず無実を信じているけれど、徐々に疑いが出始める。そこからが特に面白い。あの頃見ていたものと、今見ているもの。それが自分の中で揺らぎ始めていく。人の本当の姿、心の中。知っていると思っていた人の知らなかった部分。そ...続きを読む
  • 償いは、今
    ほう。

    どんでん返しと言うか、何と言うか。って言うか、多くの推理小説では、最終的には弁護側が勝利して、真犯人は別に居たと言う事になるんだけど・・・。まぁ、これも『本当は』そうなのかもしれないけど、収監されたのは最初に犯人と目された人物。話が後ろになるにしたがって、不利な証拠が積みあがるので、「どう...続きを読む
  • 埋葬された夏
    登場人物が多くて、年代もコロコロ切り替わるので、慣れないとわかりづらい。慣れたら、とっても面白かった。
  • スターシップ・イレヴン 下
    下巻は、エイリアン船をめぐって同盟と連合(正確にはゲート連合とレドモンドなんだけど、面倒だから「連合」とだけ書いておきます)が武力行使を含む政治的な駆け引きを繰り広げ、主人公イアンの持つ特殊能力がますます存在感を見せちゃって宇宙一のラインズマンになっちゃう、っていうお話。
    物語の展開上、連合中心にエ...続きを読む
  • スターシップ・イレヴン 上
    オビに『歌う船』×『戦士志願』ってマキャフリーの新訳か新版、ビジョルドの未訳ものとかとか出る予定でもあるのですかー?(゚Д゚)ノ
  • キリング・ゲーム
    カーソンシリーズ。
    ジェレミーが少ししか出てこないのが残念。
    チャウシェスク政権時代の孤児のことも知らなかったので興味深かった。
    ラストが今回読後感が良くなく・・次回に続くのか?
  • キリング・ゲーム
    面白かった…けど、おいおいこれで終わりでいいの?って。後味悪いです。これはこれで終わり何でしょうか?
    今回お兄さんが何って活躍してないですね。
  • キリング・ゲーム
    お馴染みの登場人物が一通り登場。フレッドの服は相変わらずステキ。事件は解決したことになるけど、この後何も起こらないんだろうか? ちょっと不穏。
  • キリング・ゲーム
    冒頭に謝辞のような形で、マーサ・スタウト「良心を持たない人たち」に着想を得たと書かれていたので、これは面白くなりそうだ〜と期待して読んだのですが、想像の上を行かれてしまいました。
    まさに、大胆かつ巧妙。
    このシリーズ、ハズレなしです。

    チャウシェスク政権下のルーマニアの悲劇について、また何か読んで...続きを読む