佐野眞一のレビュー一覧

  • 東電OL殺人事件
    最近、被疑者の冤罪が認められ、釈放されたというニュースで気になり、今更ながら読んでみた。結局、何が被害者をあそこまで自暴自棄な行為に至らせたのかは不明なのが残念だけど、こればかりはしょうがないことか。それにしても、なんで事件発生直後にまともなDNA鑑定をしておかなかったのだろう。無理矢理に犯人を仕立...続きを読む
  • 東電OL殺人事件
    これがノンフィクションの王道。
    対象が亡くなっているが故に対象との対峙が直接的でないのが特徴であるが、それがマイナスになりすぎず、逆に思考を深める要因ともなっている。
  • 枢密院議長の日記
     枢密院議長・倉富勇三郎といっても、現在では、ほとんど知る人はいないのではないか。本書は、その歴史上のB級人物といっても過言ではない人物の膨大な「日記」をもとにした歴史解析の書であるが、いや、実に面白く興味深い。分厚い430頁の新書であるが、最後まで興味は尽きない思いで読み終えた。
     本書によると、...続きを読む
  • だれが「本」を殺すのか
    実際は文庫版を上下巻で読みました。

    本という媒体を殺したのは一体誰か? という考え方から筆者は捜査を始めます。本屋なのか? 出版社なのか? それとも読者なのか? もしかしたらその疑問に終わりはないのかもしれません。
  • 復興政策をめぐる《正》と《善》:震災復興の政治経済学を求めて1
    授業をとったことのある教授陣の執筆だったので、読んでみた。
    授業で習ったことを震災関連の文脈に応用されてて、学習へのモチベーションアップにつながった!
    特に河野さんの「復興を支援することは、なぜ正しいのか」は秀逸だった!
  • 災害時にこそ問われる学級経営力:岩手・三陸編
    岩手三陸で実践されている学級経営リポートでここまで緻密にそして手厚く学級指導がなされているのかということを感動を持って理解することができました。

    被災地だからこそ原点に返ってしっかりした指針を基盤に丁寧に生徒たちに理解をもって対応しています。

    まだまだ被災の爪痕が深くの残るこの地だからこそ教師た...続きを読む
  • 凡宰伝
    本書は冷めたピザ、真空総理と呼ばれた小渕首相の評伝である。地味なイメージであるが読むとその人生に圧倒される。本書で残念なのは、政権の政策分析に踏み込んでいない事である。本書の書かれた時期を考えるとやむを得ないのかも知れないが、いずれは歴史として論じる書が出ても良いと思う。
  • 沖縄 だれにも書かれたくなかった戦後史 下
    『甘粕正彦 乱心の曠野』で、20世紀前半の満州の世界に浸らせてくれた、佐野真一。
    この方は著作が多いのですね。
    書店の文庫コーナーをさまよっていたら、沖縄に関する、この上下巻の著作が平積みされていました。
    沖縄のいくつかの島でダイビング経験のある僕は、衝動的に?手に取っていました。
    戦争や基地という...続きを読む
  • 旅する巨人 宮本常一と渋沢敬三
    偉大なる美しい日本人。戦後間もない頃から「地元力による地域振興」「コミュニティデザイン」がこんなに強烈に意識されてたことに驚く。離見の見。
  • 凡宰伝
    田中真紀子氏に凡人と呼ばれた小渕元首相の生涯を記した本。父である小渕光平氏の代から、選挙に毎回苦労してきた様がリアルに書かれている。一番印象深いのは、自由党の連立離脱に関する部分。小沢一郎氏との最後の会談では、お互い結果が分かっているセレモニーということで、しみじみと昔話に花を咲かせていたみたい。そ...続きを読む
  • 渋沢家三代
    [ 内容 ]
    わが国に資本主義を産み落とし根づかせた栄一、それを継承し育んだ嫡孫・敬三。
    その狭間にあって廃嫡の憂き目にあった篤二。
    勤勉と遊蕩の血が織りなす渋沢家の人間模様をたどることは、拝金思想に冒されるはるか以前の「忘れられた日本人」の生き生きとした息吹を伝えることにも重なる。
    この一族は、な...続きを読む
  • 渋沢家三代
    第一国立銀行を創設した渋沢栄一。そのような印象しかなかったが、深く渋沢家の歴史、栄一の子や孫、篤二、敬三、そして義理の息子(穂積、阪谷)。

    渋沢栄一の、資本主義至上として実業家ではなく、資本の文明化を目指す姿を知り、とても感銘を受けた。本当の意味での国家の発展を見通して対応しようとした姿はすばらし...続きを読む
  • 旅する巨人 宮本常一と渋沢敬三
    某都市デザイン事務所の方に教えてもらった本。宮本常一にはハマった・・。とハニカミながら話してくれました。
    人生をかけるに値する仕事、まさしくライフワークの話。でも家族との時間は?仕事以外への好奇心はどうするの?凡人の私にはちょっとハードルが高い。
  • 渋沢家三代
    「日本資本主義の父」渋沢栄一の業績は偉大だが、子や孫は大家長の重圧の下で押し潰されたのではなかったか。
  • 旅する巨人 宮本常一と渋沢敬三
    圧倒された。自分も徒歩旅行が好きで主に伊豆の山中を歩きまわっている。しかし、一日十里、十六万キロを自分の足で歩いている。目標とするにはあまりに高い。伊能忠敬、菅江真澄、宮本常一を見習って私も歩くぞ。今は江戸の掘割全制覇を実施中。いずれ五街道完全踏破と、日本の海岸線(ほぼ)踏破をやるぞ。
  • 枢密院議長の日記
    倉富勇三郎と聞いても、一般にはそれほど名の知れた人物ではない。しかし、さすがにその職歴・公務内容から人脈は広く、正に日本近代史の中心を体験した人物なのだ、と思う。
    本書は、日記の解説というか、日記から当時の様子を眺める、というスタンスで記されたもの。倉富の生きた時代を追体験することができる。いわば、...続きを読む
  • 渋沢家三代
    日本に資本主義を根付かせようと尽力するも、財閥形成をかかげず、三菱などとは一線を画した渋沢栄一。彼を初代として、長男篤二、その嫡男敬三までの歴史を描く。三代の人間性が伝わってくる感じが良かった。
  • 東電OL殺人事件
    詳しく調べてあるんだけど、なんだか著者の主観が多くてフラットな気持ちで読めないなと思った。
    昼間は東電のOL、夜は売春。
    事件の犯人もそうだけど、被害者の行動も謎の多い事件。
  • あんぽん 孫正義伝
    ソフトバンク前身の日本ソフトバンク立ち上げ時、銀行から融資を拒否された際に、シャープの佐々木氏が自身の退職金額と自宅の評価額を算出した上で孫さんの融資の保証人になったエピソードは、他の優れた経営者を支援する
  • 東電OL殺人事件
    被害者の生い立ちや生活ぶりが、当時からとっても興味深かった事件。
    結局真犯人は捕まっていないことを知って読んでいるので、ネパールまで調査に行った旅行記的な箇所や所々にはやや退屈。
    それにしても無罪になってよかったけど、煙が立つのはそこに火があるからだと思わせられる元被疑者の暮らし方。
    読み終わっても...続きを読む