中島らものレビュー一覧

  • ガダラの豚 2
     主人公の大生部家族がテレビの企画で、アフリカを旅する二巻。

     一巻でも思いましたが、内容がとっても詳細だと思います。アフリカの文化や風土をしっかりと描いているのは、もちろんなのですが、それが説明臭くないのもまたすごい。

     登場人物たちが実際にその文化に触れ、生き生きと反応している、そういう感じ...続きを読む
  • お父さんのバックドロップ
    オモシロいお父さん達の短編集で、どの話も子供向けらしく単純明快。だけれどホロリとさせられて、何だかとても雰囲気が良い。やはり頭一つ抜けて良い話は表題作『バックドロップ』。プロレスがわからなくても面白い。次いで『ペット戦争』も好き。鳥のキーウイが出てくるところがたまらなくツボ。この本から、親父が頼りな...続きを読む
  • とらちゃん的日常
    コロナブックス「作家の猫」(2006.6)の表紙を飾っている「とらちゃん」、とても可愛いです。拙宅の「ゆず」によく似たキジトラです。中島らもさん「とらちゃん的日常」、2004.7発行(文庫)です。らもさん(1952~2004 享年52)の愛猫に捧げるエッセイ集、写真も沢山収録されてます。トラおひめち...続きを読む
  • ビジネス・ナンセンス事典
     らもさんの著書は全て読んだものと思っていたら、取りこぼしがあった。不覚。
     驚いたのは営業【えいぎょう】の項、次のくだり↓
     いちど得意先の担当者から、
    「中島さんてのは〝マジメが服を着たような〟人間ですね」
     と言われたことがある。
     ↑ここ。
     和光同塵にも程がある。
  • ガダラの豚 3
    勢いで読み切ってしまった。スペクタクル大作これにて完結。不穏な描写をとにかく重ねて、終盤にそれがはじけるように地獄変を描いたのが気持ちよかった。それでいて当初予想していたよりも随分爽快なラストで、これもまた凄みだ。
    ここまで呪術、宗教、民俗を精細に描きながらもそれらをすべてエンターテイメントに取り込...続きを読む
  • ガダラの豚 2
    第1部に続いて、今度はTVクルーとともに大生部教授ら一行は呪術師の村・クミナタトゥを目指すのだけど、クミナタトゥよりももっとヤバい呪術師集団が現れる。すごい能力を見せておいてさらにその先があるというパワーインフレの描き方がストレートにアツい。物語の展開はけっこう王道に則っていて、筋ははっきりしている...続きを読む
  • 頭の中がカユいんだ
    最初の4ページを読んで、古本で買ったことを後悔したし、6ページ目なんて唸りながら読んだ。
    6ページ目の23文字目からの182文字のことがだい好き。
    こういうごちゃごちゃしている文章がだい好き。
    らも先生聞こえますか だい好きです。
  • 中島らもの特選明るい悩み相談室 その1
    らもさんが一般人の様々な悩みに答えるだけなのになんでこんなにも面白いのか。
    それはきっとらもさんが博識で色んな人と出会っていたからじゃないだろうか。
    それにしても流石知識が豊富だなぁって答えを出したかと思えば、なーにを言ってんだこのオッさんは。とゲラゲラ笑える答えを出したり、これがユーモアというもの...続きを読む
  • アマニタ・パンセリナ
    時代なのか、たまたま自分の周りにそういった人がいなかったのか、自分の人生経験では想像がつかない話ばかり。特にヘルハウスの話はインパクトが大きかった。
    ドラッグで死んでいく友人たちの話も悲痛。

    ドラッグか酒かで酩酊して階段から落ちて死ぬだろうという予言めいたことも書いていた。

    文章は面白いし、バン...続きを読む
  • とらちゃん的日常
    自宅でも犬を隣人にじわじわ奪われ、仕事場でも猫を大家さんに奪われるらもさん(笑)。面白いけど猫にマジックマッシュルームを食べさせるところはドン引きしました。
  • ガダラの豚 2
    超面白い!はらはらドキドキなんて、この題名、この表紙、そして作者名からすると思わなかったです!アフリカの色々なことが学べて面白いです。
  • お父さんのバックドロップ
    悪役プロレスラーを仕事とするお父さんが主役の表題作。お父さんはプロ中のプロのレスラーたが、息子の下田くんは反抗期真っ盛り。お父さんの仕事への矜持を打ち砕く残酷で本質をつく一言を言ってしまう。それに対するお父さんの行動は・・・。
    プロレス好きでもそうでなくても感動できる秀作。総合格闘技ブームやプロレス...続きを読む
  • ぷるぷる・ぴぃぷる
    ぷるぷる・ぴぃぷる
    中島らもさん

    これ、何年か前に読んだ気がするけど、読んでないとこもあった。

    とにかくおもしろくてクスクス笑っちゃう。
    落語と、コントと、小説。
    笑い方の文字?がおもしろすぎて一緒になって『ひゃー』と笑ってしまう。

    らもさん好き!らもさーん!
  • アマニタ・パンセリナ
    この本を読んだのは大学一年生の(何年前だ?)の夏休みだった。父親の店(居酒屋)でバイトをしていた時だ。
    文庫版をエプロンのポケットに入れて読んでいたせいか紙がふやけてしまっている。その父の店でバイトをした夏休みの匂いも込みでこの本は愛おしい。

    つるりと話してしまうと、作者が「しばらく、クスリの事を...続きを読む
  • 僕に踏まれた町と僕が踏まれた町
    まずタイトルがいい!
    内容は、9割くだらない笑える話なんだけど残りの1割に深く考えさせられたり、泣ける話がある。
    そこがいい。
  • 水に似た感情
    「アポーツ」って、えっ、今まで意味を取り違えとったわ。
    てっきり、らもさんがプロレス好きやから、「アポーッ」って、ジャイアント馬場の声マネかと思てた。
    すんません。でも、こんな読み方でもかまへんですよね、らもさん。

    「そのカン違い、あんま、おもんないな。
    でもまあ、かまへんか。
    あんまりカチっとし...続きを読む
  • 中島らもの特選明るい悩み相談室 その3
    明るい悩み相談の厳選された第3弾。
    面白くないわけがない。

    なんでも著者である中島らも氏が、津々浦々からやってくるお悩みを、封書を鋏で開くところからはじめ、一つ一つに目を通し厳選し、そして真摯に回答したというだけあって、全くおふざけは感じられないのに、本当に爆笑物なのだ。

    この第3弾の中で、私が...続きを読む
  • 中島らもの特選明るい悩み相談室 その1
    のっけからツボにはまること間違いなし。「私の料理に”おそまつさま”という義母の悩み」
    その他、私のお気に入りは
    「古いご飯新しいご飯の戦い」
    「食べ物の生死問う子にどう答えれば」
    「猫が盗んだ鰻はお父さんの分」
    「山に帰りたくない母狸の言い訳は」その他ほとんどです。
    ウィットに富み、時に辛口に相談者...続きを読む
  • ガダラの豚 2
    これは期待以上に面白いです。ホラーと現実の混ぜ合わせ加減が絶妙で、結構なリアリティーを持って読み進められるのがいい。いよいよクライマックスに向けて物語は佳境。どんな結末が待っているのか、楽しみでならんです。
  • 中島らもの特選明るい悩み相談室 その1
    世の中には面白い人がたくさんいるのだと思いました。
    どこの家でもこういった面白い日常が各家庭にあるのだろうと感じました。
    一般の家庭・身近な日常からの投書ならではの面白さを感じます。

    個人的には「娘に脅迫状を送る おチャメな母」が好きです。