中島らものレビュー一覧

  • 僕に踏まれた町と僕が踏まれた町
    中嶋らもさんの落ちこぼれ時代が描かれていた。
    「滅多にないが生きていてよかったと思う夜がある それがあれば、あとはゴミクズみたいな日々でも生きていける」
    エッセイは作者の人生を追体験して、そこから見える世界や考え方に触れることができて面白い。
  • アマニタ・パンセリナ
    ドラッグについてのエッセイ。私は気分が悪くなるとこの本を開く。ドラッグを賛美するわけでなく、突き放して冷徹に描写している文章を読むと落ち着くのだ。らもさんはドラッグとは幼児のくるくる遊びだと書いている。やった人間にしか分からない醒めた視点が心地よい。
  • ガダラの豚 2
    いや~~~~面白い!!!
    アフリカには絶対に行きたくないという気持ちを強く抱いた。
    呪術が当たり前のように存在していることがおもしろい。
    呪いの根本的なものは「妬み」だと知って納得。
    怒涛の展開でまたもや一気読み。面白い!
  • ガダラの豚 2
     以下引用
    ‘’
    「村の呪術の欠点は無知にあります。そしてあなた方の医学の欠点は不信にある」
    「不信?」
    「人間の生きる力、そして死ぬ力に対する不信ですよ、神父」
    ‘’
    いいね!

     アフリカ編。前巻と違い、大生部が活き活きしててとてもいい。息子にバンギ勧めるし。今ふと思ったんだけど、大生部の名前(...続きを読む
  • ガダラの豚 1
     個人的ハイライトは
    「逸美は自分の内面の声をむりやりにねじ伏せ、長年の習慣通りにものごとを解決した。
     つまり、理性に従ったのである。」
    その結果悲劇が起こる訳だが、なんというか、いい。軽く高揚。

     物語としては、言わば理性と霊性の狭間を行ったり来たり、虚々実々。終盤、理性の勝利で終わるかと思い...続きを読む
  • お父さんのバックドロップ
    大人になりきれてない大人?
    お父さんになりきれてないお父さん?

    4人のお父さんは大人の男としてお父さんとして、一生懸命子どもと向き合おうとしてる。子ども側からはちょっとズレてはいるんだけど。

    こんなちょっとズレた親の感じって、お父さんだと笑えるのに、お母さんだとなんか笑えない。
    それは私が女だか...続きを読む
  • 僕に踏まれた町と僕が踏まれた町
    生きる意味が分からなくなっていた時に、「浪々の身 3」を読んで心が救われた気がした。長い人生で、私も額縁に入れて時々眺めるような瞬間を少しずつ集めたい。
  • 今夜、すベてのバーで 〈新装版〉

    絶品な語り口調!

    古典落語レベルの語り口調なので、繰り返し読んでも飽きないし、面白い!本棚に永久欠番❕間違いなし!
  • ガダラの豚 2
    面白い!
    久々にこんなに熱中して読んだ。民俗学的な要素も盛り込まれつつ、でもコミカルにテンポよく話が進んでいくところが読みやすい。
    呪術の効果とはその文化に根付いてこそのものなのか。娯楽としてのマジックや、または催眠術との違いは?本当の霊能力とは?あとは呪術がその文化・慣習の中で果たす役割とは。そし...続きを読む
  • ガダラの豚 3
    とくに後半はバタバターっとホラーとハードボイルドとコメディがごちゃ混ぜになって面白かった。また、逸美が1巻2巻3巻と進むにつれ強くなっていくのが妙に嬉しかった。
    大宇部教授と共に行動してきた仲間を容赦なく何人も派手に殺しちゃうのが中嶋らもさん流なのか?他の本も読んでみたくなった。
  • ガダラの豚 1
    すでに事件が起こっているのか、これから起こるのかもわからんけど、面白いから不思議。推理作家協会賞受賞作たる部分がどうなるのか楽しみ。
  • ガダラの豚 2
    あぁ面白かった!

    呪術というなんだか怖い様な不気味なものとケニア人のおおらかさと素朴さと…現実的な?日本のテレビ撮影クルーの様と、妙に落ち着いて的をついてるのにトンチンカンな大宇部教授一向。この混沌とした感じが良かった。
    ラストに向かうドキドキワクワクと、ヘリコプター登場で助かった時の安堵感。
    ...続きを読む
  • ガダラの豚 1
    初めての中嶋らもさん。
    この前に読んだイヤミス本のおかげ?でモヤモヤした気分が抜けない後には、爽快な感じで楽しめる本でよかった。
    大生部、逸美、納、道満…登場人物も魅力的。
    Ⅱのアフリカ編も楽しみだ。
  • ガダラの豚 1
    アフリカの民俗学者とその家族の冒険活劇。
    呪術や黒魔術がテーマで、ユーモラスな会話もあるのだが、作品全体の雰囲気はどことなく暗く感じた。
    暗い興奮に駆られ、僅か2日で全話を読み終えた。

    万人にお勧めはできないが、気の合う人にはこっそり勧めたい、そんなお話だった。
    特に第3章からの疾走感のある展開が...続きを読む
  • バンド・オブ・ザ・ナイト
    かなり好きな作品です
    傍から見ればドラッグ、セックスばかりの自堕落に見える日常の中で仲間内の様々な出来事、変化によって主人公である大島ラムとその妻'み'の心情やら何やらだんだん変化していきます。
    展開とかはそんなに派手ではないし、途中途中に眠剤でラリってるときの頭のなか
    を表現した言葉の羅列がでてき...続きを読む
  • アマニタ・パンセリナ
    らもさんの本で最初に読んだのがこのアマニタ・パンセリナです
    内容はらもさんの体験による様々なドラッグ使用時のエフェクトの感想とその時のエピソードをおもしろおかしく書いたものです
    中島らもは思考、性格、文の書き方が79〜82'頃の日本のパンクという感じなのでINUとかあの辺のパンクの雰囲気が好きなひと...続きを読む
  • ガダラの豚 1
    プロローグはなかなか読み進められなかったのだがらⅠ部が始まってからはページを捲る手が止まらなかった。

    新興宗教に嵌まらないために知識をつけたいと思って宗教題材の本をよんでいるのだが、その目的も忘れ娯楽として楽しんで読んでしまった。
    奥さんが悲惨なことになる前に助け出せたのがよかったのかなと。

    ...続きを読む
  • 中島らもの特選明るい悩み相談室 その1
    新聞連載ですから、エッセイと呼んで良いのか・・・
    相談する方もされる方も、どこまで本気なのか・・??
    ま、暇つぶしには最高の一冊ですが、あまりにあっさり読み終えるのが難点で・・・(^_^;)
  • 永遠も半ばを過ぎて
    ほんと申し訳ないですけれども、中島らもさんの小説は竜頭蛇尾のことが時々ありますが…この本は最後まで美しくてまとまっていると思います。雰囲気に浸りたくて、キャラクターに会いたくて、文章を、言葉を味わいたくて、何年か経つと読みたくなってしまう。
  • ガダラの豚 3
     これぞ大スペクタクル! 細かいことはきにしちゃいけません(笑)

     散々呪術に対して、様々な科学的な見地を加えたり、トリックの検討をしたりしてきたのに、後半はそんなの関係ねえ! とばかりの超常的な幻術や、催眠のオンパレード! 

     テレビ局を舞台にしてのスプラッタや大立ち回りは良くも悪くもB級ホラ...続きを読む