阿津川辰海のレビュー一覧

  • 録音された誘拐
    面白かった。
    『紅蓮館の殺人』『透明人間は密室に潜む』に続き、同作者では3冊目。筆致にも慣れたせいか、期待へ応えてくれた。後述のようにつっこみたくなる点はありつつ、気持ちよく騙される点もあり。

    ・作者が「解いてください」とヒントを提示するのが好きなんだろう。もしくは、そうすべきだという信念かもしれ...続きを読む
  • 透明人間は密室に潜む
    短編(中編?)集だとは思ってなかったが、案外ちょうどいいボリュームで、読みやすく、それぞれが全く関連がないというのがよかった。個人的には最初の透明人間の話と、耳のいい探偵の話が面白かった。

    透明人間は実際には有り得ない世界を、さもありなんといった感じで細かく設定しているのが面白い。都合のいい設定に...続きを読む
  • 入れ子細工の夜
    ノンシリーズ短編集第二弾。どの舞台もコロナ禍における制約を逆手に取ってそれぞれ趣向の違う話が成立しているのが面白い。私立探偵が本の行方を追う「危険な賭け〜私立探偵·若槻春海〜」と大学受験が犯人当てになった「2021年度入試という題の推理小説」は後書きでも炸裂させているミステリ愛が溢れ過ぎていてにんま...続きを読む
  • 透明人間は密室に潜む
    ほんタメで紹介されていた本で気になったので借りました。
    透明人間になれたら、、、、(ほんまや。不都合やことが多すぎる。。)
    他にも裁判員裁判の話とかはめっちゃ笑えるミステリーです。
  • 透明人間は密室に潜む
    自分にとって合う合わないの凸凹起伏があった作品集。標題作は、透明人間になればイタズラができて、普通は楽しそうなのですが、この作品の透明人間は可哀想な存在。その設定が面白かったです。そして透明人間が殺人を犯し、密室に閉じ込められ、追い詰められる場面が独特で新鮮でした。第2話の裁判員裁判は、しょうむなか...続きを読む
  • あなたへの挑戦状
    "あなたへの"とあったのでてっきり謎解き系かと思っておりましたが、そーいうことかー!!!となりました。ほんと作家さんたちはすごいですね。。。こんなの思いついて論理的に組み立てていくなんて!
    個人的には最後に収録されているそれぞれの制作までの流れが記載されている日記が今まで遠い存在だった作家さんに親近...続きを読む
  • 入れ子細工の夜
    話が二転三転するので頭が疲れるが面白い。一旦頭が整理されて納得しかけていたところに、さらに別の展開が起こってひっくり返される。こういう騙されるストーリーは嫌いではない。短編4作品のうち、タイトルになっている「入れ子細工の夜」は最も話の流れがコロコロ変わり、ついていくのが大変だった。でも気になって読み...続きを読む
  • 録音された誘拐
    読みやすい文章ですらすら読めてしまった。
    最後に畳みかけるように、真相?色々な謎が明らかになって、お腹一杯じゃ足りないくらいに、お腹いっぱいになった。続編も期待できる終わり方なので、続編きたう!
  • 入れ子細工の夜
    全ての作品が二転三転する作品で、非常に面白かったです。入試の話は斬新で面白かったですが、個人的には【入れ子細工の夜】という作品が、一番面白かったです。もう振り回されて、振り回されて。
  • 入れ子細工の夜
    ノンシリーズ短編のため、一編ごとに印象が大きく異なりました。

    特に面白いと感じたのは、「二〇二一年度入試という題の推理小説」と、表題作の「入れ子細工の夜」です。
    前者では、あえてツッコミ所の多い推理小説を入試問題として出し、それを取り巻く人間模様(SNS模様?)がコミカルに描かれています。コロナ禍...続きを読む
  • 紅蓮館の殺人
    蒼海館の殺人を読みかけて、シリーズ前作があることがわかり、この紅蓮館の殺人を読むことになった。
    期待していただけに、多少評価が低い。
    本格ミステリで面白いが、葛城と田所、小出、その他の人物のキャラクターが会話のなかで掴みにくかった点が残念。私の理解力不足であるが。
  • 星詠師の記憶
    ● 感想
     特殊設定モノのミステリ。未来の予知ができる水晶が存在し、水晶に殺害シーンが映っているという点が大きなポイントとなっている。
     未笠木村からとれる水晶に、側で眠ることで未来を映すことができる人物がいる。その特殊な能力を持った人を星読師という。最初の星読師であった石神赤司を息子である石神真維...続きを読む
  • 新世代ミステリ作家探訪
    ミステリ作家とのトークイベントをまとめたもの。ミステリを俯瞰したようなテーマと、インタビュアー自身の考えも多く語られているのが特徴か。
    ミステリの面白さが多角的に見られる。最近のミステリを読めてないなと実感し、読みたい本がたんと増えた。
  • 名探偵は嘘をつかない
    舞台設定が特殊で若干のSF要素もあるが
    それすら論理で解き明かしていく
    真相は呆気ない感じがするがそこに辿り
    着くまでの伏線が張ってあり読み応え
    充分だった
  • 阿津川辰海 読書日記~かくしてミステリー作家は語る〈新鋭奮闘編〉~
    ここまで読む人は、もしかしたらいるかもしれない。
     けど、ここまで書誌的にデータを残して書く人となると、どうだろう。どれもこれも楽しく語っているところが良い。
  • 非日常の謎 ミステリアンソロジー
    凪良ゆうさん目当てで読んだが、一番面白かったのは芹沢央さんの「この世界には間違いが7つある」。
    タイトルを見れば確かにそうなんだけど、登場人物?の推理小説感がそこを気づかせない。2度読みしてしまった。

    凪良ゆうさんの「表面張力」は、キャラクターに惹かれたが、内容としてはあまり好みではなかった。シリ...続きを読む
  • 新世代ミステリ作家探訪
    若林さんがガンガン踏み込んで面白い話を引き出してくださるので楽しかった。「こうではないですか?」と斬り込んで「そうじゃないですね」と返される場面も多かったけど、それはまあご愛嬌。

    印象に残っているのはこの辺▼
    ・円居さんの「推理漫画よりも早く展開する頭脳バトルやギャンブル漫画のテンポが求められてい...続きを読む
  • 入れ子細工の夜
    物語の真実は常に深いところにある。
    何でも思い込みはいけない。

    4編、様々なミステリーが楽しめる。
  • 入れ子細工の夜
    様々な趣向が凝らされた短編集。
    二転三転四転する表題作の「入れ子細工の夜」
    大学入試に推理小説の犯人当てが出題され、その問題文がそのまま掲載されている「2021年度入試という題の推理小説」
    どの短編も面白いのが素晴らしい
  • 入れ子細工の夜
    楽しかった!に尽きる短編集でした。
    コロナ禍を取り入れた作品、結構増えてきたなと感じていましたが、なるほど。作者様たちも、この突然流行り出した怒りのぶつけようのないものへの不満を、作品という形で昇華しているのですね。
    4作品全ての作品で、コロナが流行ってからの作品だと分かるようになっています。バラエ...続きを読む