内館牧子のレビュー一覧

  • 切ないOLに捧ぐ
    女性として、かなり共感できる作品。内館さんの何事にも体当たりで、一生懸命な姿、そして嫌味がないさっぱりした語りがすごくかっこいい。とことん悩んで、とことん立ち向かおうって勇気が出た。
  • 女はなぜ土俵にあがれないのか
    借り物の集まりで、結局本当のところは田辺聖子さんの説の紹介が一番ぴったりしている。
    女人禁制の行事は、女性から見れば、かわいい男の姿だという視点。
    本書は、田辺聖子さんの視点を紹介してもらえたことで、価値があると思う。

    著者も、そこまで割り切ればよかったのにと思う。
    なにが、著者をあいまい...続きを読む
  • 「横審の魔女」と呼ばれて
    今までワイドショーの印象しかなかったですが、この一冊で、内舘さん相撲に対する深~い見識がよくわかりました。相撲は所作をともなってこそ国技なのですね。有識者はかくあるべしと感銘を受けました。タイトルの勝利、という気もしますが。
  • 養老院より大学院
    内館さんの大学院ライフがとっても面白く書かれています。彼女はいつも一生懸命で、とっても可愛い人。ワイドショーで観る彼女とのギャップにびっくりでした。
  • 女はなぜ土俵にあがれないのか
    「相撲は文化かスポーツか、という問題を、日本相撲協会が土俵に女性が上がることを拒絶している点から浮き彫りにする。2000年に女性初の横綱審議委員に就任した著者が、宗教的儀式としての相撲の歴史を追究し、文化論争を抜きにした男女共同参画に疑問を呈する。」
    私も読んでみて、なぜ土俵に女の人が上がれないのか...続きを読む
  • リトルボーイ・リトルガール
    戦争物の小説です。
    長崎・広島におちた原爆の酷さ、哀しさを綴った小説です。
    これみて私 いっぱい原爆のことしったよ
    一回は見たほうがいいとおもう。
  • 週末婚
    ドラマはかなりドロドロしていましたが、こちらはそうでもないです。
    純粋に、週末だけの夫婦はやっていけるんだろうかと考えられました。週末しか会えず、平日は何をしているか分からない夫婦は、戸籍上は夫婦でも、関係は夫婦って言えるの?
    読むと、学べるものがあると思います。
  • 今度生まれたら
    外面は理解ある良き妻、良き母だが、内面はひねくれ気取り婆さん。実際に作者が70代だからこそ面白おかしくセカンドライフについて綴れたのだと思う。

    物語が進むに連れて、ケチじじいと寄り添うような雰囲気からの締めくくりの一言が最高に笑えた。
  • 老害の人
    タイトルに惹かれて自分が老害にならないように読んだ本。
    内館さんの年齢の少し上あたり年齢の人々がリアルな感じで描かれています。
    ここに描かれている人たちは、想像していたよりもっと活力があって、イメージを覆されました。
    そういえば地元でも社会福祉協議会などで活動している人たちは、この本に描かれているよ...続きを読む
  • 老害の人
    孫が可愛くて仕方のない還暦の私も老害の人かな。
    コロナ鍋とリンクしているのが身近に感じる老人活劇でした。
  • 【無料版】『今度生まれたら』試し読み 内館牧子特別インタビュー付き
    小説なんだけど途中からエッセイなのかと誤解するほど現実感があった。作者の文章はキッパリしている印象があって力強いと感じた。
  • すぐ死ぬんだから
    80歳間近のばぁさんの生き様がカッコよくキラキラと書かれていて、いつまでも若くいたいと思わずにはいられない私だけど、歳をとるのも悪くないなと思わせてくれる1冊でした。

    すでに外見などで手を抜きがちな毎日ですが、主人公ハナのように偽善かもしれないけど、お洒落をして自分を鼓舞しながら堂々とした生き方で...続きを読む
  • 老害の人
    2022年刊。正にタイトルそのもの。で、小説にする以上は、その害を能動的に撒き散らす数名が中心。能動的とは、生きている事を実感したいと懸命な人。取り巻く人々の年齢層を広く取り、影響の仕方も様々に、しかし散逸的にならず描いている。ので、様々な年齢視点からの見え方、感じ方等も描かれているので、広い年齢層...続きを読む
  • すぐ死ぬんだから
    意外に明るく面白く、一気に読み切りました。
    痛快さとせつなさの絶妙なミックス。
    諦めてはいけない、人生最後にまで突っ走ろうと思わされるお話でした。あちら側でない高齢者を目指そう。
  • 今度生まれたら

    すぐ死ぬんだからを読んで内館さんの作品が好きになり
    今回で2冊目。

    70歳の主人公ということで
    自分にとってはまだ先の話だけど

    女性の生き方、女性の立場、自分の人生、人生の岐路、子育てのために自分のやりたいことを我慢するのか、旦那の駐在などなど
    自分がこれまで考えてきたこと、直面してきたことが...続きを読む
  • 老害の人
    前の3作品が面白すぎて期待が高まっていたせいもあり今作は少し劣る気がした。
    内館先生が描く老害がむかつきすぎる!
    福太郎に強く言えない純市君は気の毒
    明代がキレるところはスカッとしたが福太郎が少し可哀想にも思った。
    俊が今後松木ファームでどうなっていくのかが気になった。年齢が近いからだろうか?
    彼の...続きを読む
  • 今度生まれたら
    大人になっていろいろ悩むけど、結局は子どもの頃から好きだったものを極めた方がいいのかな。子どもの頃から好きだったものは一生好きなんだろうな。年老いたら人生をやり直すことは難しくなるけど、好きなことを始めることは出来ると思わせてくれた。
  • 今度生まれたら
    今この瞬間が1番若い。この言葉では片付けられないほど70歳と言う年齢は何かを始めるには遅すぎると感じている主人公。

    趣味を持てば、セカンドライフを楽しめる。
    趣味は究極の自己満足でしかない、誰にも役に立たないことをしていて楽しいのかと感じたりもしている。

    ただ何かを始めないと結局は言い訳をしてば...続きを読む
  • 今度生まれたら
    やはり、著者は中流シニア層の深層心理を描くのがとても上手いなと感じます。自分を押し殺し、献身的に夫に尽くす道を選んだ主婦夏江が齢70歳になったことをきっかけに今までの生き方について振り返り、厭世的な気持ちになります。しかし、その後周りの様々な出来事を経て、まだ消えずに残っていた本来の自分の有り様に目...続きを読む
  • 十二単衣を着た悪魔 源氏物語異聞
    源氏物語にワープしてしまった若者といえば、光源氏の関係者の頭中将か、源氏付き人の惟光の近辺にいる人にするのか、と想像するのは平凡。陰陽師を持ってきた作者の発想は、ヒロインが弘徽殿女御であるからなるほどと思う。

    なにしろ弘徽殿女御は超オカルトチックに、政的の恋人に憑りついて殺人までするのだから、陰陽...続きを読む