澤村伊智のレビュー一覧

  • 予言の島
    【2024年61冊目】
    パワハラで精神的に参ってしまった友人を元気づけるため、淳たちが旅行にやってきたのは、瀬戸内海の霧久井島だった。かつてこの島では霊能者である宇津木幽子がロケ中に倒れ、最後の予言を残して亡くなっているらしい。島で六人の人間が命を落とすという予言の日程に合わせ、島を訪れた淳たちだっ...続きを読む
  • 怪談小説という名の小説怪談
    めちゃ面白かった。上手い。
    1話1話ドラマを見ているように鮮やか

    好きな順番
    1.怪談怪談 子どもたちも先生も大学生アルバイトも全員死んでいた、作文や語りは全て霊能者が霊の魂を引き受けて生み出したもの
    …ダントツに好き。男の子の作文で世界に入り込んだ。
    生き延びた子が成長して霊能者の付き人をやって...続きを読む
  • 予言の島
    時々「あれ?」と違和感を覚えた部分があり、初めましての作家さんだったのでそういう作風なのかと思いきや……最後の最後にまさかの伏線回収。読み終わって即また最初のページに戻りました。淳目線で書かれたと思っていたのが、どうやら違っていたみたい…。それが何より怖い。
  • 七つのカップ 現代ホラー小説傑作集
    現代ホラー小説傑作集。これまた全部再読なのだけれど、傑作揃いというほかのないセレクションです。
    かるかやシリーズの「芙蓉忌」、実はシリーズ他の作品に較べると印象が薄かったのですが。再読してみると、なかなかに怖いしひっそりとした切なさも感じる名作でした。なによりこのアンソロジーがこの一編で幕を開け、そ...続きを読む
  • ぼぎわんが、来る
    読もう読もうと思いつつ後回しにしてたのに手を出したら面白すぎて一気読み。デビュー作とは思えない完成度。
    ぼぎわんの気味悪さもさることながら章の視点人物変換によって事実が歪む構成が巧い。個人的には秀樹のイクメン名刺が刺さったけど、あんな結末にされるとこの憎しみまで意図されたもののようでもう作者の掌の上...続きを読む
  • 七つのカップ 現代ホラー小説傑作集
    現代ホラーの傑作が揃った短編集。全編おすすめといえる高い完成度の1冊です。「芙蓉忌」は古い家屋の隙間から見える女に魅入られた話。女が誰か探る途中、警告を受けるも男はもはや止まる事が出来なくなり…
    謎の猿を追う「シュマシラ」も良い。
  • 邪教の子
    イッキ読みをおすすめします。
    ⁡とにかく、帯にある通りなんです。⁡⁡
    囚われの少女を救う為に「子供」達が奮闘する。⁡⁡

    …ただ、たくさん疑問に思ってください。⁡
    書き方、進め方、会話、行動⁡、人、その他の諸々。
    ⁡たくさんの違和感を覚えて読み進めてください。⁡⁡

    ⁡最初の10ページで既に引き...続きを読む
  • ぜんしゅの跫

    地獄のような後日談

     比嘉姉妹シリーズ5作品目にして、短編集としては2作品目。
     この短編集で言及したいのは表題作ではなく、「鏡」のことについてだ。というか、それに尽きる。
     「鏡」は著者様のデビュー作である「ぼぎわんが来る」のその後、遠い未来(‥23年後?)のお話、後日談である。
     「鏡」を読んだ感想は、
     ここまで...続きを読む
  • ししりばの家

    普通とは慣れである

     比嘉姉妹シリーズ4作目。前作の短編集も面白かったけど、長編は長編で読みがいがあって嬉しい。
     待望の琴子さんが登場!引きこもりの旧友と一緒に怪異に立ち向かう物語。
     ラストはなかなか考えさせられる。他人からしたら常識的、倫理的に外れてることでも、当人からしたら至極当たり前のこともあるんだよな、と。...続きを読む
  • ジャンル特化型 ホラーの扉 八つの恐怖の物語
    ホラー短編集。短編ごとに解説が入っていて、すぐ次に切り替わらず、ホラー特有の余韻が楽しめてよかった。「世にも奇妙な物語」のタモリさんと同じ現象。
    一話一話ちょうどいい文量でジャンルもバラバラなので、好きなホラージャンルを探すのにぴったりの本。
  • などらきの首

    ファンには嬉しい

     比嘉姉妹シリーズ3作目にして短編集。

     野崎と真琴の出会いが書かれていたり、前作の登場人物がでてきたりと、ファンとしてはほっこりさせていただきました。

     個人的には物語の最後がスカッとする「学校は死の匂い」が一番好みでした。
  • ずうのめ人形

    あの大作家に捧げられた―

     巻末まで読んで驚きました。

     まさか、あの水城優臣シリーズで有名になりながらも、非業の死を遂げてしまった大作家であらせられる鮎井郁介さんのお名前があるとは。

     とても楽しく読ませていただきました(笑)
  • ぼぎわんが、来る

    圧倒的エンターテイメント

     空き時間の暇つぶしにかるい気持ちで読み始めたのですが、スワイプする指が止まらず、一気に最後まで読んでしまいました。
     
     章が進む毎の読み手への情報の開示がとても巧みで、物語の全体図が徐々に明かされていく様が読んでいて気持ちよかったです。
  • ずうのめ人形
    「ぼぎわんが、来る」に続いて読みました。
    ホラーとしても恐ろしいのはもちろんだけれども、それだけではなく、人間の執念、恨み、つらみの恐ろしさもしっかり描かれていて、そちらの方がより恐ろしかった気がします…。
    真実に近づいていく過程は、ドキドキしっぱなしでした…。

  • ぼぎわんが、来る
    三部構成で描かれており、それぞれの視点からこの怪奇でおぞましい現象が語られる。
    第一章読み終え、第二章に差し掛かったとき、物語がガラリと様相を変えたような気がした。同じ出来事でも、視点が変わることによって全く違う姿がみえてくる。
    単なる怪奇、ではなく、人間の恨みの感情が一番恐ろしいのかも…。

    さす...続きを読む
  • 一寸先の闇 澤村伊智怪談掌編集
    軽いの読みたいなと思って読んだ。どれも面白かった。

    特に好きなのは「さきのばし」
    ホラーとコメディーは紙一重というのがわかる。なんでそうなるんだ?なっとるやろがい!の連続で笑える。いや笑えない。最後のオチも良い。彼氏殺したのかと思ってたら子供か。そうか。親にはなれないなあ。なれても続けられないなあ...続きを読む
  • 邪教の子
    表紙のインパクトと新興宗教モノとのことで惹かれた
    カルト教に苦しめられた女の子を救ったのもまたカルト宗教…業が深い…
    そして前半からずーっと違和感を感じ続けてその違和感から解放されてからの新たな展開
    ラストはハッピーにもバッドにも捉えられる
    個人的には彼がまた新たな主催者になっていたら後味悪いな…で...続きを読む
  • ジャンル特化型 ホラーの扉 八つの恐怖の物語
    気鋭のホラー小説家達による、オムニバスホラー短編集。
    ジャンル特化型ホラーということで、各話が5W1Hにジャンル分けされ収録。

    ・Who「みてるよ」心霊ホラー
    学校に出現する、不気味な男子の幽霊。彼に見られた者は恐ろしい目に遭う。
    ・What「終わった町」オカルトホラー
    土地神の怒りを買った主人公...続きを読む
  • ぼぎわんが、来る
    「呼ばれても応えてはいけない。家に招いてはいけない。」この禁忌を破るとそれはくる。 本編は3部の話で構成されているが、怪異×人間それぞれから恐怖を感じた。1部は怪異が知恵をつけながら迫ってくる恐怖。2部は妻が主役なのだが、旦那に対する妻目線での思いが語られる。1部では旦那視点で語られていたため、家族...続きを読む
  • ぼぎわんが、来る
    ホラー作品が好きで、職場の方からお勧めいただき、読みました!
    怖かった…。人や霊など、様々な怖さのホラー作品がありますが、今回のは得体のしれない妖怪のようなものが登場します!話しの進みが早く、読みやすい作品だと思いました^^
    夜、1人の時に読むともっと怖いかも・・・。
    読んでよかったと思う1冊でした...続きを読む