澤村伊智のレビュー一覧

  • ジャンル特化型 ホラーの扉 八つの恐怖の物語
    収録作はどれも大変面白かったし本の主旨にも合っているし良かったのだけど、「14才の世渡り術」という叢書の本で、巻末ブックガイドに『ぼっけい、きょうてい』と『残穢』を入れるのはやめてあげて
  • ジャンル特化型 ホラーの扉 八つの恐怖の物語
    中学生向けに表現を抑えてるところはあるものの、どの作品も作者の持ち味とジャンルの持ち味が出てて面白い。
    まず本編を味わってから物語構造に触れられる流れは、ホラー創作を始めたい人の参考にもなるかも。
    平山夢明先生の作品は今まで後味最悪なやつばっかり読んできたから『さよならブンブン』の読後感のよさはちょ...続きを読む
  • ジャンル特化型 ホラーの扉 八つの恐怖の物語
    ホラーの読書案内として優れた一冊。ホラー小説を「心霊ホラー」「オカルトホラー」「シチュエーションホラー」「SFホラー」「モンスターホラー」「サスペンスホラー」「怪談」「モキュメンタリーホラー」というジャンルに分類し、それぞれ短編とともに解説がついている。ホラー小説に解説、というのは無粋な行為であるよ...続きを読む
  • ひとんち 澤村伊智短編集
    やっぱり澤村先生の作品はめっちゃ怖くて最高!全部タイプの違う怖さですごい。
    特に好きなのは「ありふれた映像」と「死神」。どちらも不気味な情景描写が巧みで、脳内で鮮明な映像が浮かび上がってしまって本当に怖かった。小学生の時「世にも奇妙な物語」や「本当にあった怖い話」に本気でビビり散らかしていたあの恐怖...続きを読む
  • 邪教の子
    このまま筆者が主人公で団地に住んでいく話になるのかなぁと思いながら読む。
    だが違っていて2部となっていて前半は教団本となる。
    私の感想を読んで下さっているとは思わなかったのでネタバレを気にせず書いていた。
    これからもネタバレを書くので見えないようにします。
    この団地全体が信者が多く住んでいて一般の人...続きを読む
  • うるはしみにくし あなたのともだち
    めちゃくちゃ面白かった!!!!
    都市伝説好きにはたまらない!!!!

    ホラーでありつつも学園小説であり、思春期のルッキズムが痛々しいほど鮮明に描かれています。
    ミステリー要素もあり、誰が呪いの犯人なのか最後まで分かりませんでした。
    何度も「え!?どゆこと!?」ってなりました笑
    すごくすごーーーく面白...続きを読む
  • ぼぎわんが、来る
    2015年 日本ホラー小説大賞<大賞>受賞作。
    身構えるには十分過ぎるが、それに相応しいホラーエンタテインメント。

    3章立てて都度 語り手が変わり、その度に物語に対する印象がガラリと一変していく。
    ホラー、ミステリー、エンタメの各要素がそれぞれ高いクオリティを持ち、...続きを読む
  • 一寸先の闇 澤村伊智怪談掌編集
    大好きなホラー短編集ということで購入。正直1つ目の話があまり好きではなかったのでどうかと思いましたが、2つ目の話が不気味でそこから引き込まれました。
  • 超怖い物件
    嘘か真か
    名手たちの家に纏わるオムニバス

    めっちゃおもしろい!
    体験談や明らかなフィクションなどバリエーションに富んでるから飽きないし、それぞれのクオリティが高くて読んでてワクワクした。

    一番好きなのは「やなぎっ記」
    トガハラミ、笛を吹く家、終の棲家、ろろるいの家が良かった。
    特にろろるいはかな...続きを読む
  • ずうのめ人形
    他の作品の名前を出して恐縮ですが、子どもの頃にぬ〜べ〜が勝てない妖怪が出た時に感じた絶望感の様な感情を久しぶりに味わえました。
  • ずうのめ人形
    飽きさせない展開で、最後の最後まで目が離せなかった。伏線の張り方も実に巧みで秀逸。真相のヒントが絶妙に配置されている。なにより一人称の語りの使い方が抜群に上手い。騙された、けれど納得という感じ。『ぼぎわん』に続き、この作品にも随所に《歪んだ家族観》が出てくるのが特徴的。
    ホラーというフィクションの中...続きを読む
  • さえづちの眼
    積んでいた澤村伊智の「さえづちの瞳」を読んだ。
    「ぼぎわんが来る」の比嘉姉妹シリーズの最新刊。中編が3編で構成されている。

    澤村伊智、私はホラー作家のなかでも安心して読める作家さんはこの人ぐらいだ。あとは小野不由美とか。
    ジャパニーズ・ホラーは性差別が下地になっていることが多くて辟易していた。
    ...続きを読む
  • うるはしみにくし あなたのともだち
    ユアフレンドは悪魔の呪具
    家族から容姿をけなされて、それが心の棘になって傷ついて縛られてしまう
    ましてや若い女性なら尚更ですね
    誰がこの呪具を使って、可愛い子を醜くしたのか?
    二転三転して読むのが止まらなかった
    そしておまじないをかけた者がどうなるか、真の意味も最後にわかる
    切なくて面白い
    相反する...続きを読む
  • 紙魚の手帖Vol.12
    書籍のSFアンソロジー「Genesis」が雑誌になったようです。今後は書籍のアンソロジーは出ないのは少し寂しくもあるが、代わりに雑誌を購入するいいきっかけになるのかもしれない。収録作品はどれも面白かった。話が止まっていそうで進んでいる「ローラのオリジナル」(円城塔)、なんとも切ないSFラブストーリー...続きを読む
  • ばくうどの悪夢
    話が二転三転して、こちらの考察を何度も覆され、
    やっぱり大好きな作家さんだなぁと再確認。
    いつもの比嘉シリーズよりも、だいぶ分厚い本だが毎度のごとく先が気になってしまうので、すらすら読めた。
    民俗学的な論争は専門用語が多く若干退屈ではあった。
  • ぜんしゅの跫
    短編集2作目。
    これは、どのお話も好みでした。
    まさかの知沙が出てくる『鏡』
    終わりが嫌な感じで好みな『わたしの町のレイコさん』『赤い学生服の女子』
    結局のところ真実が不明瞭な『鬼のうみたりければ』
    タイトルにある、ぜんしゅはよくある感じでまあまあかなぁ。
  • ししりばの家
    やっぱり先が気になる展開で、最後も不気味で良かった。

    比嘉琴子の人間らしい感じが知れて、ますます好きになった。文章が階段のようになっていたり遊び心があって面白かった。
  • うるはしみにくし あなたのともだち
    すごい本。
    人の心理をこんなにも、事細かに書けるなんて。
    みんな、多からず少なからず人に操られて生きていて。 それは毒が強すぎると、殺人にまで至る。
    何者でもある作者に、ひたすら脱帽。
  • うるはしみにくし あなたのともだち
    美貌格差って言うヤツやな…
    一皮剥けば、みんな骸骨や〜!って言ってもね…

    こんな雑誌現れて、好きに出来るって言われたら、美人さんをめちゃくちゃしたる!って気持ちは分からなくてはない。
    でも、それで、自分がどうなる訳やないし止めときや!としか言えん。
    結局、罪の意識とかに苛まれるだけ。

    「人を呪わ...続きを読む
  • 七人怪談
    このアンソロジーを一言で表すなら、「とても怖い」。とにかく怖い描写や不気味な描写が多い。
    澤村伊智『サヤさん』ある霊能者に出会った小学生の話。前半の怪異に襲われる不気味さ、不条理さと、後半の物語の真相、謎の残るラスト。どれをとっても怖い。『予言の島』を事前に読んでおくとなお良い。
    加門七海『貝田川』...続きを読む