津本陽のレビュー一覧
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確か、09年自分が卒論のテーマを絞り込む段階の際に読んだ本。
卒論は渋沢栄一とは直接関連するものではないが、儒教にも通じる考え方を持っていた点では大いに参考となった。
この本は伝記的性格が強く、彼が単なる秀才ではなく、「行動」を伴った人物であったことがわかるものであった。ひとつ、ここに一例を紹介した...続きを読むPosted by ブクログ -
津本陽の明治もの短編集。
津本作品の読後の余韻が好きだ。
例えば「隼人の太刀風」の怒涛のラストシーンから最後の一文への流れ方。
あるいは表題作「明治撃剣会」のラスト。
「橋本皆助の奮戦」の最後の土方のセリフなどは思わずゴクリと唾を飲み込ませるほどである。Posted by ブクログ -
16年前の1993年12月16日に悪徳政治家:田中角栄は75歳で没。
まったく正反対に、高学歴ではない人が首相にまでのし上がった、そのサクセスストーリーをクローズアップして傑出した人物だったという評価もありますが、少し冷静に考えてみると、利権政治や派閥政治を強引に強力に推し進めたり、環境・人間性破...続きを読むPosted by ブクログ -
幕末の京都、江戸より上洛した浪士組が殺人集団へ変貌していく。「士道に背かぬ、組を抜けぬ、金策を勝手にせぬ、訴訟を勝手に扱わぬ、私闘をせぬ」これら五カ条に背けば切腹という鉄の規則の下、敵対する者たちを次々に斬り捨てていった血まみれ軍団・新選組の凄絶なる実像を描ききった歴史連作長篇。
1997年6...続きを読むPosted by ブクログ -
竜馬暗殺の黒幕は後藤象二郎と岩崎弥太郎か。はじめて聞いた。いろいろと黒幕説はあるけど同じ土佐藩の人間とはね。まぁどうでもいいっちゃどうでもいいやね。黒幕が誰にしろ竜馬は死んじゃったんだし。Posted by ブクログ
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秀吉の軍師と言えば黒田官兵衛が有名ですが、羽柴秀吉時代に竹中半兵衛なる軍師がいた。
若くして亡くなるが興味がそそられる人物だと思う。
その他にも、塚原卜伝、柳生連也等、地味に凄い人物のことが描かれていておもしろかった。Posted by ブクログ -
今まで歴史小説を司馬遼太郎でしか読んでなかったのだが、ここ最近違う人の作品も読み始めた。
登場人物の口調、合戦、普段の様子などが細やかで実際にありありと想像できた。
俯瞰視点でなく実際に追体験できるような感覚で読むことができ一気に読み切ってしまった。Posted by ブクログ -
14歳で留学したアメリカで奴隷に売られ、帰国後の日本では相場師から首相までを経験した高橋是清。昭和初期の金融恐慌を鎮めるなど蔵相を7回務めた不世出の政治家は後に、2.26事件に斃れる。この国の危機を何度も乗り切った男は何を優先し、どんな決断をしたのか?Posted by ブクログ
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ジョン万次郎の生涯の後編。捕鯨から帰ると妻のキャサリンが亡くなっている。後編は読後感は少し重い。失意に沈む万次郎は帰国を決意し、カリフォルニアで金の採掘をしてからハワイに寄り、仲間とともに帰国する。琉球に降り立つ作戦が奏功する。琉球は島津氏の傘下で、かつその時の殿様は斉彬。こういう所もついている。そ...続きを読むPosted by ブクログ
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高橋是清の業績として代表的なものはやはり日露戦争時の外債募集成功であるが、それまでのあまりに修羅場な数々の経験が、自己の保身ではなく国家へ尽くす覚悟とそれに伴う楽天的な姿勢を培い、海外の様々な立場のひとから信頼される人物となったんだ、というのがとてもよくわかった。器の広さ、というものだろうか。Posted by ブクログ
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高橋是清の伝記小説。
高橋がどんなにか波乱万丈な一生を送ったか、はっきり言ってこれ程までに内容の濃い人生を送ったとは正直驚いてしまった。
幕末絵師と女中の間に生まれた私生児で、仙台藩足軽に養子に出され、14歳で騙されてアメリカに奴隷で売られる。自由の身になってのち、芸者遊びにうつつを抜かし、芸者に...続きを読むPosted by ブクログ -
私が小学校低学年の時にロッキード事件がニュースでながれていました。ダミ声で右手をあげるおじさんというイメージしかなく、この本を読むまで新潟の土建屋のオヤジが政治家になって金で総理大臣まで登り詰めたんだろうなという認識でした。貧困の少年時代から裸一貫で上京して血のにじむような努力をしてのしあがっていく...続きを読むPosted by ブクログ
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吉村さんの「漂流」で読んだ流れ着いた島が鳥島でしたが
「ジョン万次郎も鳥島でアメリカ船に助けられたっけ、、」
とふと思い出し、この本にたどり着きました。
ジョン万次郎は龍馬や勝海舟の本で断片的に出てくるだけなので
彼の人生がよくわかって良かったです。
津本さんの本は「下天は夢か」ぐらいしか読まな...続きを読むPosted by ブクログ