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英語、数学、測量、航海術、造船技術……アメリカでさまざまな知識を身につけた万次郎は、愛妻の死を契機に望郷の念を募らせる。やがて鎖国状態の日本へ命がけの渡航を試みるが、晴れて十数年ぶりに降り立った故国は黒船来航を端緒とした未曾有の国難に面していた。卓越した才学で開国に向かう日本を陰で支えた男の数奇な後半生。圧巻の人物評伝。
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Posted by ブクログ
万次郎が江戸に入って封建的な匂いがしてから急に話がつまらなくなったのもまた当時の日米の違いを表しているのかも。 しかし万次郎の通訳を拒否して不平等条約を結んだ江戸幕府には辟易とするし、もしそうでなかったら確実に歴史は変わっていたのだと思う。
この時代において、この頭の柔らかさ。何度でも読み返して見習いたい。 幕末の有名人との交流が多くあったようで、歴史のキーパーソンだったこともわかった。あんまり日本史で重視されてないっぽいけど、この人がいなかったらいろいろと大変だったのではないか、幕末。 興味を持ったので、読後に子孫の中濱博さんが書...続きを読むいた資料本を読むに至った。
万次郎凄すぎ。どんだけ神なんだよ。一気にファンになってしまった。幕末ファンならば是非読みんさい。面白くて、徹夜して下巻読んじまったぜい。
ジョン万次郎の生涯の後編。捕鯨から帰ると妻のキャサリンが亡くなっている。後編は読後感は少し重い。失意に沈む万次郎は帰国を決意し、カリフォルニアで金の採掘をしてからハワイに寄り、仲間とともに帰国する。琉球に降り立つ作戦が奏功する。琉球は島津氏の傘下で、かつその時の殿様は斉彬。こういう所もついている。そ...続きを読むういう運命だったのだなと思わずにはいられない。しかし覚悟して帰ってきたもののやはり日本は重苦しい。死罪にならなくて時代が彼を必要としてくれたにも関わらず、やはり重い。見えない天井がそこにある。それでも天寿を真っ当できて、船長ともアメリカで再開できて良い人生だったのだろう。足るを知っていたというのだろうか、実利的な人だったのだろう。とても魅力的で多くの人に知ってもらいたい生涯だった。読んで良かった。しかしこの本に書かれる水戸の斉昭と勝海舟は本当に嫌なやつだ。もちろんいい所もあるんだろうけど、斉昭なんて最悪だな。勝もちょっと見方が変わった。
さらに深くジョン万次郎について知りたくなり、こちらに挑戦。かなりの長編。文体的に読みやすくはなく、正直けっこう読み飛ばしました。でも大まかには理解。やっぱりアメリカに渡って未知の世界と出会うあたりは面白かった。そして日本に戻って逆カルチャーショック気味になるところも。この頃の日米の差は歴然。万次郎さ...続きを読むん、その後の日本において重要な存在でした。すごい時代を生き抜いた、すごい人生。
ちょっとネタバレになりますが…ジョン・マンは日本へ帰国する決意をし金鉱で旅費を工面し琉球へ。しかし罪人扱いされるが言語取得能力に長けていたため次第に琉球弁・仮名を覚え少しづつ住民と親しくなり、そして薩摩の島津斉彬公が海外事情に聡明だったため厚遇されたのが大きかったのだろう、紆余曲折を重ね無事故郷へ。...続きを読むこの2人のやりとりが楽しい。そして幕臣へと…。やはり外国を知っている中浜万次郎の日本への影響力はすごいですね。万次郎のアメリカ生活を記した河田子竜の『漂撰記略』により坂本竜馬に開国への道を進む影響を与え、土佐藩の山内容堂・吉田東洋といった重鎮にも会っているんですね。しかも親しく。なのにね〜…。勝麟太郎と咸臨丸に乗りアメリカへ行ったり。幕府の切れ者と言われた勝先生が小さく見える。当然開国派のため攘夷派に狙われ、なぜか人斬り岡田以蔵に護衛されたり。竜馬が頼んだのかな?斉彬公繋がりで薩摩と親しくなったため小松帯刀に影響を与えたりとまさしく幕末の奇跡の人でした。でも時代のためアメリカのスパイと疑われ順風満帆には行かなかったけど最後は感動的な終わり方でした。
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