萱野稔人のレビュー一覧
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「生きづらさ」に対する共感によって社会的弱者の状況を読みあさり、下には下がいることに安堵して自尊心を満たす。
山の高さではなく谷の深さに目を向けて、今いる場所に納得する。それは極めて利己的な納得であり、心地よい居場所を求めてしまう本能的なものでもある。
その場所まで登ってきたのではなく、ただ降り...続きを読むPosted by ブクログ -
データ的な部分がないからエスノグラフィーということになるのかな。「生きづらさ」の正体、過度に「空気を読む」コミュニケーション能力が求められる、絶えず競争に晒される、労働やコミュニティの流動化、などによる生きづらさ。それによるナショナリズムへの傾倒。「自分を責めたら死ぬ」
レビュー登録日 : 2011...続きを読むPosted by ブクログ -
随所に論旨のつながりが追いきれない箇所あり。著者の水準についていけぬ私の未熟のせいか?
超マクロ展望世界経済の真実
■資源価格の高騰
先進国の交易条件の悪化、途上国の改善。
グローバル化以降、新興国向けの貿易が増加。ゆえに価格転化できず。
先進国は売上が増えども、原材料費が増加。固定費つまり人件費...続きを読むPosted by ブクログ -
経済も政治もド素人の自分が読んだかぎり、政治と経済の関係を歴史を振り返りながら考える、というような本なのかなと思った。
もう少し勉強したらまた読み返したいと思う。Posted by ブクログ -
面白い部分もあったが、本当に超マクロな展望であり、なんかふわふわした感じがした。
現在のデフレは構造的な問題である、だとか、もう先進国の経済成長は望めないというった事を資本主義がどのように発展していったかを踏まえながら説いている。
産業革命によって資本主義が発展していったという認識があったので、...続きを読むPosted by ブクログ -
「人々はなぜグローバル経済の本質を見誤るのか」でファンになった水野氏と政治哲学者?の萱野氏による対談形式。基本的には上記水野著書にあった、過去の超長期的トレンドに基づいて現代の経済・金融動向を説明する、という内容。萱野氏が加わることによって国家間の覇権の遷移など政治と経済の関係がより充実しているが、...続きを読むPosted by ブクログ
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今ままで表層的な日本の人文系論壇の、更に表層しかなぞっていなかったので、ナショナリズムに関して深く考えたことが無かったが、萱野氏の論はわかりやすく、納得しました。自明性を解明されました。
社会の産業化の過程で、意思決定とそれの完遂のための共通言語というナショナリズムの条件が基盤となり、国民的暴力装...続きを読むPosted by ブクログ -
ナショナリズムの定義として、第一義的には政治的な単位と民族的な単位とが一致しなければならないと主張する一つの政治的原理である。この定理に基づき、国内の問題はナショナリズムによってしか解決できない。よってナショナリズムは必要であるとする。
さて、このナショナリズムの定義基づいて論は進むのだが、そもそ...続きを読むPosted by ブクログ -
細かくいえば評価は3・5。納得できるところとできないところがあったが、社会的に立場が低いと見られている人たちがどのようにしてその状況から脱却しようとしているか。というのが書いてあった。国や国民が利己的ばかりになるなってことだったのかな。Posted by ブクログ
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派遣問題、ニート、自殺、右翼左翼がほとんど同じ問題を抱えていることを対談?で解説されている。
正直、共感はできませんが内容と考え方、プロセスは面白い。Posted by ブクログ -
「生きづらさ」というタイトルに惹かれて購入した本です。
新しい貧困問題について,当事者の視点に触れています。福祉事務所等がこれらの貧困問題に対して対応できていないことについても書かれています。生きづらい状況について,心理的なことと社会的なことが関連していることについては分かりますが,ナショナリズムと...続きを読むPosted by ブクログ -
対談なので多少冗長な感は否めないが,問題を考えるヒントは散見される。特に,第3章「認められることの困難とナショナリズム」は示唆に富む。日常生活で承認を得られない弱者が,日本人でさえあれば受容されるコミュニティとして右翼を見出すというのは,ありうる話だと思う。フリー=どこにも所属しないという定義付けも...続きを読むPosted by ブクログ
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「生きづらさ」についてはわかりやすく説明している。
解決ではなく、「生きづらさ」の原因、プロセスである。Posted by ブクログ