小松左京のレビュー一覧

  • 日本沈没(上)
    読めば読むほど、どんどん気持ちが入り込んでいく作品でした。もちろんあり得ないシチュエーションだとは思いますが、妙にリアルな…何となく現実に起きてしまいそうな気がするほど。

    実際、この本が書かれた頃の日本近海での最大規模の地震の想定を遥かに超える規模の地震が起きましたし…
  • 復活の日
    人間は結局、人間の愚かさに振り回されるんだな、としみじみ感じた。

    読んでいくうちに一気に引き込まれていった。面白い。
    エンターテイメントとして、楽しんで読める濃厚な作品だと思う。
  • AWAY-アウェイ- 2

    短いけどSFの傑作

    大人と子供に別れてしまった謎の世界。それでもひたむきに生きる子供たちのたくましさが圧巻。もちろんそんな綺麗事だけでは済むはずもなく、人間のダークな部分もガッツリ描かれています。この内容の濃さで、最後はいきなりシュルシュルっと核心部分へ。今まさに突きつけられているような重苦しいリアル感が凄い。
  • 復活の日 人類滅亡の危機との闘い――
    小松左京先生の「復活の日」を子供むけに改訂したもの。
    最近、活字を読むのが苦手だったのですが、読みやすかったです。
    現在のコロナをさらに悪くした感じのウイルス感染がおこり、ほぼ人類が死滅するという読んでて考えさせられる内容。
    未知のウイルスによって人類が滅亡する時に様々な人間模様がリアルに書かれてい...続きを読む
  • 復活の日
    現在のコロナ禍を1960年代に予言したかのような内容に驚くばかりです。この本をきっかけにもっとSF小説を読みたくなりました。
  • 復活の日
    細菌兵器や核兵器等、持つことで抑止力になっている間はいいけど、ヒトは間違いや思い込みをする生き物だから、この本みたいな事も起こりえて怖い。
    偶然が重なって人知れず漏れでた細菌兵器によって、人類はあっという間に一部を残して死滅する。
    人類の繁栄がずっと続くなんて保証はどこにもない。
  • 日本沈没(下)
    沈没後の日本人の有様が気になるけど、続編はとってつけた感じみたいなので、ここで読み終えておくのが良さそうですね。
    国際社会の冷淡さがリアルな印象を受けました。
    まあ知ったこっちゃないんですよね。よその国の人間が難民化しようが死のうが。だから、日本人諸君、どうするのって話。
  • 復活の日
    いやこれ。日本沈没より面白いでしょ。
    と思ったら映画化もされてる模様。
    ただ、SFの映画化はどうしても作中の世界をサイズダウンさせてしまいます。
    新型コロナウイルスの時代に改めて読むべき1冊です!
  • 日本沈没(下)
    日本人にとって100年後でも読みつがれる本だと思う。ただ、大地震のあと、道路、電力、鉄道などのインフラの被害想定は、さしもの小松左京でもかなり甘いものであったと、今ではわかる。そんなに早くは復旧しないし、人間を安全に避難所へ移動させられるようになるだけでも、1日2日では無理であって、この小説に出てく...続きを読む
  • 日本沈没 1巻

    現代版です

    子どもの頃に見た日本沈没かと思ったら現代での設定になっていました。とてもおもしろかったので続けて読んでます。
  • 日本沈没 1巻

    日本沈没

    11月なのに蒸し暑く蝉の声がする異常気象の日本列島、東京のとあるビルディング1棟だけが地中に飲み込まれた。日本国民がまだ気付いていない恐ろしいことが近々起こることを察知した一握りの人たちが原因を調べるため日本海溝一万メートルの深海に調査を開始したが海底で恐ろしいことが
  • 霧が晴れた時 自選恐怖小説集
    最初の方の短編は、霊的なおどろおどろしい怖さがあり、中盤からはSFよりなちょっと不思議な話と言う感じだった。
    どの短編も短編だけど世界観がとても作り込まれていて、短いと言うのを感じさせない程すんなりと話に引き込まれた。
  • 日本沈没 1巻

    小松左京が21世紀に転生?

    原作者・小松左京が素晴らしいのは、語り部の力技で「プレート潜り込み仮説」を「SF噺」にするだけでなく、プレート潜り込みが引き起こす「大震災」を土台に、日本と言う「官僚主導国家」が、「大災害の危機管理」に「どの様に反応」し、「行動するのか?」、「国家ネーションステートを喪失した日本人はどうなるか?」と...続きを読む
  • 日本沈没 1巻
    マンガ媒体ですが読めて良かったです。(原作未読ですがいつか読みたい)
    いつ起こってもおかしくない内容だし、人々の動きも自分が知らないだけで実際にありそうだし
    リアリティだけじゃなく、創作としても惹き込まれる作品です。
    (女性にハイパーレスキュー隊員ているのかなと一瞬思ってしまいましたがごめんな...続きを読む
  • やぶれかぶれ青春記・大阪万博奮闘記(新潮文庫)
     小松左京氏のといえば、日本SF界の巨匠、ベストセラー作家とか知の巨人とか称される。その小松氏がまだ若かりし頃のお話。
     
     この本の前半は、蛍雪時代に掲載された「やぶれかぶれ青春期」。旧制中学、旧制高校、そして新制大学の学生時代を振りかえっている。連載当時は、戦争体験者というか実際に戦場に赴いた人...続きを読む
  • 復活の日

    今を見透かされているような

    専門的な話の部分は難しいですが、続きが気になってなかなか途中でやめられませんでした。
    今の世の中を見透かされているような描写があり、ドキッとしました。
    この半世紀前の話を今に合わせて書きなおしたら、どんな感じになるかな…
  • やぶれかぶれ青春記・大阪万博奮闘記(新潮文庫)
    筆者である小松左京の、エネルギッシュで熱量溢れる書きっぷりが感じられます。
    戦中時代を生き抜いた筆者による回顧録と体験談で、万博の裏事情がよく分かった。
  • ゴルディアスの結び目
    中学の頃夢中になって読んでいた小松SF。表題作なんてサイコ・ダイブする話のはしりなのでは?

    ホラーと量子理論による宇宙観をむすびつけるという荒技に圧倒されます。現在は観測されるまでになったブラックホールですが、作者のように宇宙論と人間を結びつけて描くSF作家はもはやいないでしょう。

    若かりし頃の...続きを読む
  • 日本沈没(下)
    下巻ではついに日本列島が沈むことが国内外に発表される。上巻でも少しだけ触れられていた日本での家族の在り方や、戦前から戦後への社会の変化、政府と頼る民衆、〝男〟としての責任などが触れられたのが興味深かった。
    日本沈没が明らかになっていく中、幸長から見れば若い戦後の人間である小野寺が「お礼奉公」という言...続きを読む
  • 日本沈没(上)
    河出文庫から出ている『小松左京セレクション1』で興味を持って読んだ。初出が1973年なので2019年現在からすると、多少古めかしくなってしまった表現(各省庁の名称など)が見受けられるが、小説のテーマ自体は現代でも通用するどころか身近にすら感じられる。特に上巻においては第4章でとうとう関東で大地震が起...続きを読む