小松左京のレビュー一覧
-
ついに明かされた世界の秘密。もう少し先まで描いて欲しかったけど、納得はした。亡くなった赤ん坊たちの爪と髪を切った気丈な一樹が、大介を3年待てずに飛比夫と子供を作ったのにビックリ。でもこの話で一番心に残ったのは伝説のマタギ河津克巳。「狩って殺して調理して食って生き残るんだがんばれ!」事態を解明し統率す...続きを読むPosted by ブクログ
-
面白かったー
原案の設定を変えて、
18歳以上と18歳未満に別れてしまった世界で、お互いどう生活するかという話。
未満も大変だけど、以上も大変だね、なんだかもう。
こちらに提示される日付が前後するので、それも面白い。
期待を込めて星多め。Posted by ブクログ -
設定が非常に興味深くドキドキしながら読み進めている。原作が小松左京の「お召し」ということで、内容はSFだが結構リアルなものを感じる。原作より自由度を高めるため年齢設定が18歳をボーダーとしている。続きが早く読みたくなる物語がまた出てしまった。Posted by ブクログ
-
小松左京著『お召し』を原案に描いたというSF。原案では突然大人が消えて12歳以下の子供だけの世界になってしまうらしいが、AWAYでは年齢の設定が変わり18歳未満の世界となる。赤ん坊の世話や食料や電気やゴミや病気や犯罪や火事や、問題山積みの設定環境で子供達は生き残れるのか。18歳になって戻っていく大人...続きを読むPosted by ブクログ
-
「お召し」だ、とすぐにわかった。
巻末にもそのことが書いてあるが、小松左京の「お召し」と違うのは、本作での年齢ラインが18才であることと、両方の世界が描かれていることである。
「お召し」の方は、混乱のあとの「明日はお召しの日だ」という少年の静かな思いが印象的なのだが、本作はもちろん、まったく違うテイ...続きを読むPosted by ブクログ -
バリエーション豊かなホラー短編集。古典ホラーや神話、伝承、妖怪を題材にしつつ、現代的な視点やSF的な解釈を持ち込んでいる(筆者あとがきでも述べられているが上手く成功していると思う)。SF的な解釈が怖さや怪しさを打ち消さず融合しているのは見事。
一番好きなのは「すぐそこ」。
一番怖さを感じたのは「招集...続きを読むPosted by ブクログ -
1993年に刊行された作者自身のセレクトによる怪奇、SF奇談の15話から成る短編集。
日本古来から伝わる伝説から怪談や妖怪の怪奇譚のみならず、時空の歪み、超能力といったSFテイストのストーリー、過去の経験から戦争に対する日本人の深層心理に根付く不安などバラエティーに富んだ小松左京の手腕がさえる『恐怖...続きを読むPosted by ブクログ -
前半は中々話が進まずヤキモキするけど、複数回の地震が東京に与えるダメージは想像以上に大きく、東方大震災クラスが東京近郊で起きたことのように生々しく、血の香りがする書きたかで描かれており、食い入るように読んでしまった。
こんな地震がおきたら人間は抗い様がないよ。ムスメだけが心配です。Posted by ブクログ -
星新一と違ってウェットで含蓄に満ちた小松左京らしいショートショート。初出は恐らく1960年代後半で、ちょうどその頃のサザエさんと同じく月旅行" "選挙" "レジャーブーム"が主ネタ。選挙への無関心、二十世紀テーマパーク、アホにプレゼンと今でも通用するネタも。全体にかなり辛口で際どい。Posted by ブクログ
-
「時かけ」に影響された「タイムジャック」収録の入手困難な短編集。はじめからメタメタ視点なミステリーだし、ドタバタも力いっぱいめちゃくちゃ、タイトル作はハードSFと玄人向け。ハードSFは久しぶりだったので、読むのに時間がかかった、また読み直そう。Posted by ブクログ