小松左京のレビュー一覧

  • 霧が晴れた時 自選恐怖小説集
    恐怖小説の短編集。
    一篇は短いものの、様々な形の恐怖が凝縮されている。
    言わずと知れた「くだんのはは」の後味の悪さはたまらない。
  • 日本沈没(下)
    当たり前のようにある大地が無くなってしまうという現実がきた時、自分だったらどうするか。
    準備する間もなく選択を迫られる日がいきなりやってくる。考えただけでも恐ろしい。
    けれど沈没しないにしても地震や災害で住む場所が無くなったり、戦争などで、故郷が無くなり移民する人達など、今同じ時代にたくさんいる。
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  • 再生 角川ホラー文庫ベストセレクション
    表題作の『再生』、過去に読んだことある作品だけどやっぱり何度読んでも大好き。
    最愛の妻の首なし死体と共に暮らすって構図が恐ろしくてグロテスクだけど美しすぎるよね……好き……
    結末の救われなさもほんとすき……

    他の作品もどれも面白くてハズレなし。流石!って感じでした。
    井上雅彦の『よけいなものが』と...続きを読む
  • 小松左京“21世紀”セレクション3 継ぐのは誰か?/ヴォミーサ 【技術革新~さらに彼方の明日】編
    待望の第3集。静寂の通路、牙の時代、飢えなかった男というラインナップは強力だ。そして風と、雲と、夕映えの彼方が余韻を残す。
    継ぐのは誰かは何度も読んでいて今回は遠慮しました。すみません。
  • 復活の日
    新型コロナウィルスが広まって3年経ってしまったがようやく読めた。今だからまだよいが、3年前に読んでいたらもっと怖かったと思う。
    兵器利用しようと開発した細菌(ウィルス?核酸?)が事故により漏れ出し、「ただの風邪」とそれに併発する心臓発作で人がばたばたと死んでいく。完全なる人災。原因が特定できないまま...続きを読む
  • 日本アパッチ族【電子特典付き】
    戦後以降の変身ヒーローもしくは異形変態もの、仮面ライダー、デビルマン、AKIRA、東京グール。
    これらの力への憧れと人間性の喪失を抱えたヒーロー達、この作品に登場するアパッチは正にこの系列に入るべき存在だろう。
    社会から追い出され、極貧の中で屑鉄を食らい、アパッチへと変貌した人間たちは集団を作る。も...続きを読む
  • 復活の日
    難しいけど面白かった。

    前半の旧スピードの人類滅亡、スミルノフ教授の懺悔にも近い演説、これらも良かったが、個人的には南極からARSを止めに行くところが好きだ。

    誰かがやらねばならないから、やむを得ずそれをやる。
    現人類の「仕事」というものも、こういうものではないのだろうか。眼の前のそのことは、多...続きを読む
  • 復活の日
    パンデミックものと聞いて読み始めたんですが、到底そこだけには収まらない凄い話でした。ラジオ講義のシーンが悲痛。
  • 日本沈没(上)
    すごい表現力!
    切迫が伝わってくる
    難しい理論とかもあったりとかしたけれど、それ抜きにしても楽しめる!
    後半が楽しみ
  • 日本沈没2020
    ある日突然起こった大地震で、少しづつ日本が沈んでいくお話。
    主人公の両親や先輩、助け合った人達までどんどん死んでいき、読んでて辛かった。
    ただただ絶望。でも続きが気になってどんどん読んでしまった。
    非現実的だとも言い切れず、実際に大きい地震がきたらこんな風になるのかな、と少しばかり不安になった。
    ...続きを読む
  • 再生 角川ホラー文庫ベストセレクション
    色々な作家さんの作品が読めるホラーアンソロジー。
    怖かった…!
    特に今邑彩さんの「鳥の巣」、小池真理子さんの「ゾフィーの手袋」は、後半にかけて恐怖がヒタヒタと迫り来てゾッとした。
    岩井志麻子さんの「依って件の如し」は、怖さよりも文章のリズム感と情景描写が美しすぎて感動させられた。
    もっとこの人の作品...続きを読む
  • 日本沈没(下)
    日本という島が沈む時、「日本」は消え去ってしまうのか。この作品を通して、歴史や文化という側面から改めて日本を見つめ直したと思う。
    私はこの作品は地震という自然災害をテーマにした科学ドラマのように思えるが、この作品が描くのは、日本人の内面に焦点を当てた、文化的要素が強いと思う。
    科学的根拠に基づいて描...続きを読む
  • 復活の日
    この時期にだからこそ、もう一度手に触れるべき作品。
    小松左京は未来を予言していたのか、そう思わせるほど、緻密な調査によって固められた科学的根拠で説明されるこの世界が、レンズとなって現実世界を映し出してるかもしれない。
  • 日本沈没(下)
     1973(昭和48)年刊。
     何度も映画化・テレビドラマ化・劇画化され頗る有名な作品。小松左京さんの本は数冊読んだこともあって嫌いな作家ではなかったが、これは初めて読んだ。
     私はいわゆるパニック映画が好きで、「ポセイドン・アドベンチャー」「タワーリング・インフェルノ」新しいものでは「デイ・アフタ...続きを読む
  • 霧が晴れた時 自選恐怖小説集
    本当に良いものは古臭くならない事を証明する一冊。
    「黄色い泉」とか、「保護鳥」とかの古典や伝説へのオマージュに中ニっぽさがないどこも好き。(当然のことながら)、最近のオマージュによくある知識ひけらかし系、読者に教養求め系とは一線を画している。
    「骨」は何回読んでもすごい。好き。
  • 復活の日
    ウイルスにより次々と地球上の人類が死んでいく様子がものすごくインパクトあった。コロナ禍が始まった時に真っ先に思い浮かべた作品。
  • 復活の日
    映画も大好きで何度も観ています。
    小説はさらに現実味を帯び、東西冷戦の時期でもありましたから、本当にこんなことが起きたらどうなってしまうんだろうと怖くなりました。
    当時、ノストラダムスの大予言も流行っていましたし。(まったく関連する内容ではないですけど)
    全て人災と言え、人類滅亡してしまいそうになる...続きを読む
  • 日本沈没(下)
    日本が沈むという設定はぶっ飛んでますが、それに対して描かれている日本人の心情や政治や国際情勢などは、とてもリアルでした。読んでいてどんどん引き込まれる作品でした。色褪せない名作の力強さを感じた。
  • 日本沈没(上)
    設定や背景がとてもリアルで本当にあったことを読んでるような気分になり、とても引き込まれた。
    下巻を早速読み始めた。
  • 小松左京“21世紀”セレクション1 見知らぬ明日/アメリカの壁 【グローバル化・混迷する世界】編
    国際情勢から環境問題まで、現代を透視したかのような作品集。現代の閉塞感はより強いが、希望を語る極冠作戦が最後なのは救い。