小田嶋隆のレビュー一覧

  • 諦念後――男の老後の大問題
    自分が読んだことのある氏の他の著作とは、少し趣を異にする本作。とはいえ、独特の視点はここでもガッツリ健在。自分もこれから歩んでいくことになる老後を、多少なりシミュレート出来た気になる一冊。
  • 諦念後――男の老後の大問題
    「ガンで死ぬことは、特急券を確保することに似ている」「還暦の男は多くの場合、独善的なオヤジに仕上がっているもの」「老後で大事なのは単純作業に身を投じること」「先送りこそ人類が生み出した最高のノウハウ」「結局、死というのは本人にとっては一瞬の通過点でも、残された人間にとっては膨大な残務処理の集積体」「...続きを読む
  • 小田嶋隆の学歴論
    自分も奥の部分で学歴に拘泥している自覚はあるから、それを言語化されると、ちょっと緊張する。勉強は、その仕方の不器用を自認しているけど、それをいくらか効率よくやれたとしても、青春謳歌との両立は不可能だったと認識している。なんか実力不足を可視化したみたいな気がするけど、まあそういうこと。あと、確かにプロ...続きを読む
  • 東京四次元紀行
    短編集。23区を舞台とし、各区での異なった
    人物同士のエピソードが連なる。
    同じ人物が現れることもあるが、基本的に
    繋がりは気にせず読める。

    最初は一つ一つの短編が繋がっていくのかと
    思っていた。実際前半は登場人物が関わった人物の
    過去やその後が描かれるなどしているので
    そういった考えもあったよう...続きを読む
  • 東京四次元紀行
    東京23区をテーマにした短編小説。一つ一つが微妙につながっていたり、全然つながってなかったり。
    日経新聞の書評か何かで面白そうだったので読んでみた。
    一つ一つが短いので、まぁ短編だからしょうがないけど、なかなか共感までの行かなかった。
    一方で、自分も40年以上首都圏に住んでいると、23区は何某かの形...続きを読む
  • 小田嶋隆の学歴論
    「人はなぜ学歴にこだわるのか」の焼き直し。
    日経ビジネスオンラインの関連記事を少しだけ付けたしただけ。
    ご遺族への寄付、というほどの意味合いか…
  • 東京四次元紀行
    あまり達者に書かれた一冊ではなかった。小田嶋さん、遺作ちゃんと読んだよ、というような思い入れ。
    最初の方の短編とかほとんど覚えてない。連作のようで連作でないみたいな構成も特によい効果を生んでいるわけでもなく、単に筋と通すことの努力を放棄しているようにしか見えない。つーか新宿とか杉並とか起承転結がない...続きを読む
  • 日本語を、取り戻す。
    日本語を、取り戻す。

    著者:小田嶋隆
    発行:亜紀書房
    2020年9月20日

    人気、実力とも当代切ってのコラムニストが安倍政権時代に書いたコラムを、いくつか集めた本。言葉を扱うはずの政治家が、あまりにおかしな日本語を使っている様子を鋭くつくことで、安倍政権がまともに政治をしていない状況を指摘してい...続きを読む
  • 日本語を、取り戻す。
    やはりリアルタイムに読むコラムがいちばん響く。

    けれど、古い記事でも著者の文章のリズム感が好きだ。
    難しいけれど、なぜか拒否感はなくとても気持ちがよい。

    こんなコラムリストにあこがれる。言葉にも文章にもできない凡人は。
  • ア・ピース・オブ・警句 5年間の「空気の研究」2015-2019
    メロドラマに感動するというのは、普段の自分より賢くなるということではなく、自分の規矩を取っ払い眠っている思い切り愚かな感情を解放させること。オペラでも義太夫でも、そこでは誰もが感情過多で、大袈裟で、身勝手で、常に自己憐憫の虜になっている。しかも、彼らは、たやすく激発し、ことあるごとに自暴自棄に陥って...続きを読む
  • その「正義」があぶない。
    いわゆる日本の政治、日常のニュース等への考えをつづったエッセー。
    読みやすいが、何かを得るというほどではない。
  • 人生の諸問題 五十路越え
    共に都立小石川高校から早稲田大に進学。ひとりは、事の本質を寸鉄釘刺す毒っ気溢れるコラムを主戦場に相田みつをを「便所の神様」(まさに言い得て妙)と称し、時に物議を醸す社会風刺の名コラムニスト小田嶋隆、方や電通クリエィティブ部長の席を辞し、部下3名を引き連れ日本初のクリエィティブエージェンシーを立ち上げ...続きを読む
  • 場末の文体論
    小田嶋さんのコラムをまとめた本。場末というのは赤羽のことらしい。巻末には津田大介氏との北区対談が収録。北区は中途半端だけど、JRと地下鉄の駅が多く交通の便はいいとのこと。小田嶋氏が小学5年のときに岩渕から梶原まで都電で英語塾に通っていた話に親近感を感じた。
  • 街場の平成論
    内田先生の編纂である『待場』シリーズでの平成論
    平田さんの日韓の関係の話。
    白井さんのポストヒストリー(歴史の終わり)について
    の2編が面白いと思いました。
    釈さんの宗教論。宗教の多様化、多元化についても面白い
    と思いましたが、論としてはちょっと疑義があるというか
    そんなことできるのかなあとの思いに...続きを読む
  • 街場の平成論
    限られたページ
    限られた枠組み
    の中で語られる「平成論」で
    あるがゆえに

    もうちょっと 読み進めてみたいな感
    もうちょっと 論考を進めて欲しいな感
    が 出てきてしまう

    それでも
    鷲田清一さんの
    「小さな肯定」論は
    かなり面白く読ませてもらいました
  • 街場の平成論
    9人の識者により、各テーマについて「平成」をまとめたもの。
    編者が冒頭に指摘したように、統一的理論があるわけではなく、読後感はもやもやとしたものであるが、個々の論考は短く読みやすい。
  • 超・反知性主義入門
    小田嶋氏らしい内容の本。出所はピースオブ警句のようだ。森本あんり氏とは小中高いっしょだったとは。小石川高校か。アルコール依存症を克服した話は印象的。
  • 超・反知性主義入門
    読み終わってから数ヶ月たってしまったのでフレッシュな気持ちが思い出しにくい。
    ア・ピース・オブ・警句のまとめなので、毎回読んでいる自分としては恐らくひとつ以外既読だった。
    連載ではされていない「ここポイント」を太字にするのがいただけなかった。
  • 場末の文体論
    一瞬「街場の」と読み間違えましたが、場末でした。

    「日経ビジネスオンライン」で連載されている、「ア・ピース・オブ・警句」をまとめたもの。

    郷愁と似たような、何かを懐かしむような感覚が漂うコラムがピックされていました。


    あと、特別対談として、津田大介氏との対談が収録されていますが、あんまりしゃ...続きを読む
  • 転換期を生きるきみたちへ
    もうこういった言説にほとんど共感を感じなくなってしまったなー。「現状は危機的だ」「政府はこんなにあくどい」みたいなのって、「ほんとにそうなの?それを示す証拠は?」とまず思ってしまう。

    まあ内田センセイの七色のロジックを楽しめるという点では面白い。