小田嶋隆のレビュー一覧

  • 脱グローバル論 日本の未来のつくりかた
    日本の株式会社化は今も着々と進んでいる。
    「選択と集中」というプロパガンダに煽られ、私たちは次々と国に大事な物を手渡している。

    その結果がどうなるのか、私は今から非常に楽しみにしている。
  • 街場の五輪論
    2020年のオリンピックが東京で開催されることが決定されて以降、反対意見がほとんど聞かれなくなったという言論状況そのものについて問題提起をおこなった鼎談です。

    元来近い立場にある三人の座談会なので、おたがいの意見を戦わせるような場面もなく、緊張感に欠けるのはいたしかたないのかもしれませんが、語られ...続きを読む
  • 転換期を生きるきみたちへ
    これからを生きていく人へ贈るメッセージ。

    日本の現状に危機感を抱いた内田樹が,中高生へとメッセージを送るために様々な人へ文章を書いてくれるよう依頼をした。統一感はあるような,ないような。しかし,皆,日本の現状に(というか,現政権に)危機感を覚えている人たちである。出版されたのは2016年7月なので...続きを読む
  • ポエムに万歳!
    オダジマ節が好きな人向け本ですね。
    私もポエムは恥ずかしいと思っちゃう派なので、最近(といっても10年以上前からだけど)のポエム化する番組はあまり好きじゃない。最近は揺り戻しが来ている気がするので、この傾向が続くといいな。
  • ポエムに万歳!
    「ポエムは、書き手が、詩であれ、散文であれ、日記であれ、手紙であれ、とにかく何かを書こうとして、その「何か」になりきれなかったところのものだ」

    「たとえば、書き手が冷静さを失っていたり、逆に、本当の気持ちを隠そうとしてまわりくどい書き方をしていたりすると、そこにポエムが現出する」

    「・・・、照れ...続きを読む
  • 場末の文体論
    オダジマはいかにしてオダジマになったのか? 激論を巻き起こした数々の名コラムを生み出した「文章の職人」の秘密に迫るエッセイ。津田大介との対談も収録。『日経ビジネスオンライン』連載を単行本化。

    まぁ,だらだらと読みました。
  • ポエムに万歳!
    80年代に意識高い系パソコン雑誌Bug newsで著者の文章に魅了されてから、早くも30年経過。ちょっと面倒くさくてクセもあるけど、妙な説得力があり面白いオヤジ的文章・主張は相変わらず。オリンピックの話は慧眼でしたね。
  • 転換期を生きるきみたちへ
    目もくらむようなスーパー秀才エリートだった人たちが、声をそろえてもはや反対することができない空気があったと言っている。ドイツ語で日記を書けるような、言葉を自由自在にあやつることができるエリートたちが、一億人の運命を左右するような決めごとを、最後には言葉でなく空気を読んで身を委ねたと語っている。

    ...続きを読む
  • 街場の五輪論
    農民と武士の西南戦争の話。つい、150年前は日本人はそういう状態だったんですね。
    そう考えると織田信長の長篠の戦いはすごいですよね。本題とは関係ないですが…
  • 超・反知性主義入門
    日経ビジネスの連載が面白く読んでみた
    小難しく理屈っぽいとこもあるが、納得感あり。
    反知性主義というのが最後までよく分からなかったけど、まあいいか
  • 超・反知性主義入門
    小中高の同級生である森本あんり氏との対談の中で、「政治や法律で保証できるのは、有限なこの世止まり」であるから、「恒久の話」「永久の話」をする日本国憲法は、宗教の話、日本人にとって聖なる文書(293頁)であると会話していた点になるほどと思いました。
  • 超・反知性主義入門
    インターネットがなかった時代、思ったことをそのまましゃべってしまう口の軽い人間がいても、彼の軽佻な声は周囲数人の耳に届くだけで、その場で揮発していた。個人の発言が炎上する危険はほぼ皆無であった。ところが21世紀に入り、スマホに向かってつぶやいた些細な言葉が記録に残り永遠に蒸し返されることとなる。ネッ...続きを読む
  • 場末の文体論
    「体罰、是か非か」誰しも一度は議論したことがあるテーマ。氏曰く巷間交わされている議論はどれもこれも空疎、あるいは既視感漂うものばかり。論敵の反駁が凡庸だし、自分の意見も誰かの焼き直し。何より虚しさを際立たせているのが現職の教諭が議論に加わっていない。そもそも体罰は法律で禁じられている。言ってしまえば...続きを読む
  • 場末の文体論
    小田嶋さんとは意見が合わないけどつい読んじゃう。しかし、どんな理由つけても選挙は行かなきゃ。行かないことを公言しちゃいかんよ。行かない人に理由を与えることになると思うし。
    コラムより、おまけの同じく北区出身の津田大介との対談が面白い。
  • 脱グローバル論 日本の未来のつくりかた
    グローバル人材が、根無し草的な地元がない生活がないどこへでも行ける取り替えがきく人材と理解すると、ゆくゆくは国が不要になるのだろうと私も思えてきました。日本語しか話せず、日本に暮らし家族がいて生活があるというほとんどの人のために、地元企業があって、雇用を創出し、利益を還元するというサイクルを世界と競...続きを読む
  • その「正義」があぶない。
    日経ビジネスオンラインで連載中のコラムの書籍化。全て会社のPCで就業時間中に既読なので書籍としては再読。視点、文体、スタンス、全てがお手本になる。評点は再読なので難しいよな。
  • いつだって僕たちは途上にいる
    忠臣蔵の映画の話をしていて、武士と社畜が同義の会話に笑ってしまいました。上層部にやりきれなさを感じている無名のサラリーマンは、武士!
  • その「正義」があぶない。
    伝統回帰を叫びながら透明化を謳う相撲界。二兎を追う者は虻と蜂の両方に刺されて悶絶するのが落ちであり、閉鎖的であるからこそ維持されている美質と外面もある。ある場面では文化、別の場面では神事、また別の場面ではスポーツであると主張する、いいとこ取りの大相撲。外国人は使い捨て。暴力団とは切っても切れない間柄...続きを読む
  • いつだって僕たちは途上にいる
    淀川長治さんが「太陽がいっぱい」でのアラン・ドロンのアキレス腱がきれいと誉めていたという話に笑ってしまう。よくそこまで見ていたものです。
  • その「正義」があぶない。
    「日経ビジネス オンライン」の連載コラム「ア・ピース・オブ・警句」の連載で読んでいた。それが本になったもの。以前からかなり面白く読んでいたのだが、本になるとまた違った読み方ができる。「紳介シンドローム」や「相撲という束縛」「小沢一郎女子的考察」は圧巻である。