東京四次元紀行

東京四次元紀行

1,650円 (税込)

8pt

なんだ、小説じゃないか? そう、これはコラムではない。稀代のコラムニストが、初めての小説を通して描く東京の街と人々

「この文章を書きはじめるにあたって、私は、これまでコラムやエッセイを書く上で自らに課していた決まりごとをひとつ解除している。それは『本当のことを書く』という縛りだ」。
高度経済成長期から見つめてきた東京の記憶が今、物語となって蘇る。

【目次】
序文

残骸 ─新宿区
地元 ─江戸川区
傷跡 ─千代田区
穴 ─墨田区
トラップ ─世田谷区
サキソフォン ─杉並区
ギャングエイジ ─台東区
八百屋お七 ─文京区
相続 ─葛飾区
焼死 ─品川区
カメの死 ─練馬区
はぐれたレンガ ─目黒区
外界遮断装置 ─板橋区
幼馴染 ─大田区
見知らぬ赤子 ─荒川区
猫 ─足立区
蔦の部屋 ─中野区
欄干 ─北区
棒読み ─中央区
稼業 ─渋谷区
記憶 ─豊島区
継母の不倫 ─江東区
ダイヤモンド ─港区
プラ粘土

スパイク
指環
タイプライター
ロレックス
居なくなる男
2月の蛇
月日は百代の過客にして

あとがき

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東京四次元紀行 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    一つ一つの短い物語に感動し、時に目頭が熱くなるのは、やはり去年、著者が逝ってしまったからだ。今も月曜日にはTBSラジオで「週刊ニッポンの空気」を聞こうとしてしまう。惜しくてならない。 小田嶋さん❗短くてもすばらしい人間描写はさすがです。事実のような虚構のような世界。東京の街の匂いが閉じ込められている

    0
    2023年04月22日

    Posted by ブクログ

    「本当のことを書く」縛りから解き放たれた小田嶋さんの物語。時も場所も登場人物達も自由自在に、それぞれがさまざまな理由でほんのちょっと交流したり、すれ違ったりするのだけど、実在する地名から連想する風景が妙にリアルで、若い頃、見たり聞いたりした「本当のこと」とも重なって時間と記憶、自他の感覚が交差して切

    0
    2022年08月04日

    Posted by ブクログ

    コラムニストであった小田嶋隆氏が複数の雑誌に掲載してきたらし短編小説をまとめたもの。鋭いキレがある訳ではないが著者ならではの切り口や著者の実体験に基づくと想像される内容もあり楽しめる

    0
    2023年03月11日

    Posted by ブクログ

    いろいろな試作的短編を集めたもの。断片集とでも言えるかも。残念ながら著者が死んでしまったため、このあとどういう方向に向かうことになるのか知ることはできない。

    0
    2022年12月03日

    Posted by ブクログ

    ゆっくりな日も。進む日も。
    まるで晩酌のように、好きな区から気の向くまま楽しみました^^

    知ってる東京と知らない東京。
    その中で生きる登場人物たちは、みんなそれなりに不幸だった。その仕方ない人間くささが切なくて魅力的で、ジタバタしてばかりの自分も励まされたような気持ちになりました。

    小田嶋さんの

    0
    2022年09月08日

    Posted by ブクログ

    この本をまさに読もうとしたときに、訃報を知った。
    本当に残念、悲しく寂しい。

    コラムニスト、いや文筆家として、誰よりも才能にあふれている人だと、私はいちばんに尊敬していたのです。
    あの辛口エッセンスが大好きだったのだ。

    この本も洒脱の効いたエッセイと思って読み始めたところ、なんと小説ではないか!

    0
    2022年06月28日

    Posted by ブクログ

    ちょっとアウトローな庶民の群像劇として読みました。章ごとに主人公が入れ替わるような構成。

    劇的なことは起こらないけど、他人の人生を覗き見しているような感覚に陥って、ついついページをめくってしまった感じです。

    初めて読んだ作家さんですが、他の著作も読んだことがあるかどうか、読む自分がどんな心理状態

    0
    2024年05月19日

    Posted by ブクログ

    2022年6月に亡くなった小田嶋隆さんの絶筆。
    日経ビジネスで連載していた「ア・ピース・オブ・警句」の世間に阿らない、かつユーモアのある主張が好きで、亡くなったのがとても残念に思う。
    本書はエッセイではなく、作者も初めて書いてみたという小説(短編集)である。小田嶋さんから世界がどう見えているかの一端

    0
    2023年06月07日

    Posted by ブクログ

    短編集。23区を舞台とし、各区での異なった
    人物同士のエピソードが連なる。
    同じ人物が現れることもあるが、基本的に
    繋がりは気にせず読める。

    最初は一つ一つの短編が繋がっていくのかと
    思っていた。実際前半は登場人物が関わった人物の
    過去やその後が描かれるなどしているので
    そういった考えもあったよう

    0
    2023年01月22日

    Posted by ブクログ

    東京23区をテーマにした短編小説。一つ一つが微妙につながっていたり、全然つながってなかったり。
    日経新聞の書評か何かで面白そうだったので読んでみた。
    一つ一つが短いので、まぁ短編だからしょうがないけど、なかなか共感までの行かなかった。
    一方で、自分も40年以上首都圏に住んでいると、23区は何某かの形

    0
    2022年12月16日

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