シェークスピア中最も好きな作品。ただ、初読の時の感動はなかった。その分客観視できたのではないかと勝手に思っているが。例えば、繰り返される「心臓が破れる」という気に入っている表現ひとつとってもhysterica passio→rising heart→cracked→sidesという表現なのだと知った。 特に、好きな場面は以下。まず、「ほんのわずかのあやまちが(O most small fault)〜だいじな分別を追い出しおって(And thy dear judgement out)」まで。次に、バイロン卿の引用で有名な「ええい、必要を論ずるな(O,reason not the need)〜おお、阿呆、わしは気が狂いそうだ!(O Fool,I shall go mad!)まで。最後に、「だがわしの心には嵐がある(this tempest in my mind)の近辺。無論、シーンでなければ好きな句はいくらもある。