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シェイクスピアの喜劇。中世イタリアの架空の都市における商取引と恋を廻る喜劇で、人命にかかわる内容の契約が現実になったことで起こされた裁判と、若者の恋愛を絡めた現代ではありえないような話。
登場人物の1人、高利貸しのユダヤ人シャイロックの言動や行動が強欲なユダヤ人という印象を与えたことで有名になった。読み終わって他の登場人物の名前は忘れても、裁判でコテンパンにやられて少し気の毒な感じのシャイロックという名前は忘れられません。
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シェイクスピアの喜劇?
なんとなくのあらすじは知っていたが、ずっとタイトルのヴェニスの商人が悪者役かと思っていた。
借金の抵当に肉1ポンドという発想が面白い。そして、解決方法は、血を一滴も流さずにというこれまた面白いトンチのような理論。
ただこの理論で言い負かすのがポーシャなので、いまいちカタルシス的には物足りない。
ヴェニスの商人、アントーニオが解決していればもっとスカッとする話になった気がする。
後で書くように、シャイロックが可哀想に感じる理由に、アントーニオという当事者が裁きを下したのではなく、ある意味部外者が裁きを下してしまったところにもあると思う。
シャイロックに同情してしまう。
確かにシャイロックも慈悲がなく金に汚い人間ではあったが、あまりにも可哀想。
金も肉も一切受け取れないばかりか、むしろ財産を奪われる始末。娘にも金を持って家出され、散々な目に。
時代なのかユダヤ蔑視が凄まじい。セリフの言い回しが面白いだけにことさら。
ヴェニスの商人であるアントーニオの友情の厚さは素晴らしく、最終的にシャイロックに慈悲を与えるのも優しい(?)が、キリスト教への改宗を条件にしたり、基本上から目線だったりと、現代の西洋人にも目につくような、キリスト教的傲慢さが垣間見える。
面白いセリフがたくさん。聖書でもそうだが、例えが上手く面白い。
勉強になる。
Posted by ブクログ
面白かった。しかし、シャイロックが徹底的に悪人に描かれているにも関わらず、彼に同情してしまった。
裁判結果はやり過ぎじゃないかしら。
その辺を差し置けば、喜劇として−−とても面白い。ポーシャの指輪のくだりとかが笑える。
しかしポーシャが結婚を申し込む相手を扱き下ろしまくってる辺りで、とてもポーシャが心も美しい女性とは思えないのだけれど。
価値観の違いかなぁ。
Posted by ブクログ
喜劇。ただし悲劇的。観劇の前に再読。前回は「権利のための闘争」の後に読んだ。「守銭奴」のアルパゴンと異なり、シャイロックは感受性、人間性を備えた人物として描かれている。そこに垣間見える威厳と哀愁がただの喜劇に終わらせない所以だろう。シャイロックは悪を行うのに正直であり、相手は善をなすに猫をかぶっているといえる。それとあからさまなユダヤ人差別は不快感を覚える。やはり「ユダヤ人に目はないのか」以下は妥当だと考える。また、それぞれの幕が鮮明な印象を与える。
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やっぱり法廷シーンが圧巻。ポーシャかオスカルかって感じで憧れたものです。シャイロックがああいう爺さんになったのはユダヤ人だからなのか、彼という人物がそうなのか。映画版のほうがラストは少しは気持ちがいいかも。
Posted by ブクログ
ユダヤ人差別の物語かと思ってしまうほど。
話しの内容自体は面白いと思ったけど
酷いと思うところもたくさんありました。
ポーシャとネリッサは美しくて夫を愛しているけど、肝心な時に男より勝ってるところがすごく好き
「戦場のピアニスト」で引用されてた台詞も印象的