———思考の量が多ければ多いほど、口に出そうとすると、全部喉のあたりでこんがらがって、「言葉」になれない感情たちが涙になって逃げようとする
皆さんは、誰かに謝りたいとき、こんな気持ちになったことはありませんか？
私はこの一文を読んだときに、「分かる…分かりすぎる…！！！」と心の中で叫びました。
阿賀沢紅茶先生のデビュー作である『氷の城壁』は、なんといっても悩みや葛藤の描写が圧倒的に丁寧。人に距離を詰められると、壁を作ってしまう“こゆん”こと氷川小雪を中心に、
登場人物全員が悩みや自己嫌悪を抱えながら、人との関わりやぶつかり合いを通して変わったり、自分の価値観を再認識していったりする物語です。
思わず涙してしまうような葛藤シーンも高校生らしい「キュンッ！」な恋愛シーンも全部詰まった『氷の城壁』。
ただの青春漫画と思うなかれ！
感情タグBEST3
ティーンエイジャー
分類できない感情が渦巻く年頃。
善も悪も好きも嫌いもいつも日和見。
登場人物の誰もに自分を重ねてしまう。
ああそういえばあのときこんな気持ち持ってた。
やり場のない焦燥はいつの間にか消えて、どうにか折り合いつける大人になる。
湊くんが小雪ちゃんのことを気になるのは、かわいそうだけではないんだろうなって思っていたけれど、ますます、その確信が深まりました。
