辻堂魁のレビュー一覧
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市兵衛と北最上藩 金木家との縁は続いている。
今回は藩を二分する勢力争いを実質的に一人で片付けた獅子奮迅の活躍振り。
もしかしたらこの先史乃と何かあるんじゃないかと思わせる締め方に意図があるのか。
最後の決着に兄を使うというとっておきの奥の手も定着してきた感があります。Posted by ブクログ -
市兵衛の友であり市井の名欄医 柳井宋秀を仇と狙う女郎がいるという。柳井宋秀は信州下伊那の出身で保利家に仕える菅沼宋秀というご典医だった。女郎は名を理緒といい、父は保利家の元勘定奉行 赤木軒春で柳井宋秀に切られて死んだと吹き込まれてていた。下伊那ではかつて紙会所を作って利権を得ようとする一派と紙漉き農...続きを読むPosted by ブクログ
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市兵衛の京都時代の悪友で今では江戸の宰領屋(口入屋)の主に納まっている矢藤太の頼みで誘拐事件に巻き込まれる。誘拐されたのは元京都町奉行の旗本 垣谷貢の末息子 勝之助で身代金三千両を要求されていた。垣谷は、幼い息子の命には代えられないと三千両を払う前提で、市兵衛に賊のねぐらを探り出すことを依頼する。誘...続きを読むPosted by ブクログ
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雷神が面白かったので、すぐ本作を読んだ。引き続き面白い。時代劇そのもの、紆余曲折はあっても勧善懲悪で終わり読後感がいい。単純なのだけどこりゃあハマるかな。”akahira"さんのコメントの中に、「浅見光彦江戸編」と書かれていたが、まさに言い得て妙。
酢醤油問屋の番頭一派が若旦那をないがしろにし、古川...続きを読むPosted by ブクログ -
シチュエーションの広がりもあり、円熟感も出てきたような。
本作では、今の文京区音羽にあった色茶屋の一人息子が著名な算勘学校の入試に挑むにあたり市兵衛がやとわれ家庭教師をすることに。この息子、藤蔵には腹違いだが弟思い家族思いの姉、歌がおり芸子として店の座敷にも出ているが、あまりの美貌に桜井長太夫という...続きを読むPosted by ブクログ -
またまた毛色の違う話。架空の投資話に騙され、金貸しの老婆を惨殺した旗本の倅。同心鬼しぶ率いる町方に捕らえられたが訳を語らない。市兵衛の盟友であり、兄信正の子分である弥陀の介は、幼いころ自分を救ってくれたその旗本に頼まれ息子の真実を明らかにすべく、市兵衛に協力を頼む。一方、同じ投資話で破綻した御家人一...続きを読むPosted by ブクログ
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ハマって第四弾。出石藩の跡目相続の渦中に巻き込まれた姫君が等々力村の寺に身を寄せるが、その身辺警護に市兵衛がやとわれる。若侍のなりをして身分を隠しているがその美貌は隠せない。この姫様の村人を想う正義感が逆に村人に迷惑をかける結果になったり対立派に所在を掴まれる結果になったりするが、姫様の人々を想う心...続きを読むPosted by ブクログ
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第5弾、ますます面白くなってきた。ここまで読んだ中の一番かも。本作では、藩政を正そうとした藩士が謀殺されるが老父には病死と報告が行く。納得がいかない老いた父は遺児である幼い娘を伴って江戸に出てきて息子が父に託した藩の勘定書にたどりつく。剣士であるは数字には明るくない老父は、市兵衛を雇い中身を解読して...続きを読むPosted by ブクログ
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あまり書くとネタバレになるので詳細は避けるが、古着屋の番頭、祈禱師一派だけでなく、市兵衛が修行した興福寺時代の兄弟子との因縁も最後に決着を見る。
上下巻にわたる長い物語だが、展開が早く冗長になっていない。前作の天空の鷹が今までの一番と書いたが、本作はさらに上を行った。Posted by ブクログ -
大久保家で市兵衛が見せた渡り用人としてやるべきことは全うするものの、行き過ぎた行動は慎む加減が絶妙。
また子供たちに対する優しさや、近所の人から普通のお侍とはどこか違うと言われている様子、多見蔵との信念を賭けた真剣勝負など、これぞ風の市兵衛といった内容でした。Posted by ブクログ -
久しぶりに市兵衛に会えて良かった。そうか、こういう風に話を持っていくんだったって思い出しながら楽しみながら読み進めました。
満足しました。Posted by ブクログ -
序盤は中途半端な用人仕事の話で、これがどう発展するのかと思っていたら、全く本筋に関係なくて拍子抜けした。喜楽亭のおやじもいきなり帰らぬ人になってしまっていたし。。
本筋は市兵衛の血筋に関わる内容で、これは面白くなりそう。Posted by ブクログ -
旗本の家柄ながら元服後すぐに出奔。大坂で商売と算術を、奈良の興福寺で剣術を学び、江戸に戻って臨時雇いの用人稼業で生計を立てる唐木市兵衛の活躍を描く、時代サスペンス。越後津坂藩騒動後編。
シリーズ29作目。第弐部10巻。
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藩財政を操作し私服を肥やしていた江戸家老亡き後も、そ...続きを読むPosted by ブクログ -
シリーズ前半では仕事の度に素敵な女性から想いを寄せられてもつれない対応をしていた市兵衛が、こんな簡単に結婚の可能性を受け入れるとは驚いた。
兄の立場を慮ってポーズだけだったのかな。
一方で弥陀ノ介と青さんが遂に夫婦になったのはとても良かった。過去の因縁に囚われながらも少しずつ明るさを見せ始めた青さん...続きを読むPosted by ブクログ -
今回は少し珍しい展開でした。
市兵衛というより岡場所の用心棒である三十郎が主役であり、彼の目線での記述にこそ本作の重要な部分が含まれている。
もちろん市兵衛も飯盛屋同士の揉め事を仲裁したり、兄の威光を積極的に利用して大名家に対して交渉事を押し通したりするなど、最久しく見ていない血生臭くない活躍振りも...続きを読むPosted by ブクログ -
前半はようやく算盤侍の出番かと思ってワクワクしていたら、結局は最初だけだった。
でも、鬼一の引退相撲から埋葬までは感動的だったし、久しぶりに血生臭くない作品だったので良しとするか。
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前巻で決着がついたかと思った津坂藩。世継ぎ問題を中心になって解決した、戸田浅右衛門が江戸家老となり財政再建に力をそそぐ中で、浅右衛門の幼馴染でもある、勘定衆の田津民部の失踪事件が起こる。この失踪事件を探っていくと、またもや、聖願派が関わっていることが見えてくる。
前巻で、どうなるのかな?と思わせた...続きを読むPosted by ブクログ -
今回の市兵衛の役回りは、成り行きでやくざ同士の果し合いの軍師兼用心棒。
過去の合戦から戦略を立てるところに少しだけ渡り用人らしさがあったとはいえ、怪しい人と接する時の慇懃かつ太々しい様子や乱闘での鬼神の活躍振りは、爽やかな風から離れていきそうで少し残念な気もする。
弥陀ノ介の純情が切なかったので、青...続きを読むPosted by ブクログ