プラトンのレビュー一覧

  • パイドロス
    ソクラテスとパイドロスとの対話で、弁論術についてをやりとりしている。前半は恋を主題にやりとりがされ、後半は当時巷で流行っている弁論について考察を重ねるような構成だった。しっかりと、注釈を読み込んでいないので、理解していないままの語もあり、内容を得心したわけではない。
    分割と統合を重ねる方法を説明して...続きを読む
  • 饗宴
    ソクラテスやプラトンについて語られる時によく出てくる逸話が、もともとどんな文脈で語られたものかがわかって面白かった。訳者による時代背景等の解説も有用。
  • ソクラテスの弁明
    知を求めるものの姿勢について考えさせられる。

    多くの哲学の源泉を見た気がする。
    他のものも読んでいきたい。
    読まないと哲学史も入りづらいですし。

    神の御使いという立場で民衆の善を思いながら処刑判決を受けるあたり、新約聖書との繋がりが気になる。
    何も知らないから、「絶対聖書は影響受けてるでしょ」と...続きを読む
  • ソクラテスの弁明 クリトン
     ソクラテスの高潔さに感動する一方で「こんな生き方はできなかった」という思いが湧いてきて、複雑な読後感であった。
     ソクラテスにようにはなれなくとも、せめて「彼を告発した者」や「雰囲気に流されて彼を断罪した者」のようにはなりたくないものだ。
  • ソクラテスの弁明 クリトン
    ソクラテスは非常に信仰心の強い人物であり、そんな彼の精神に従うことを諦めなかった結果として彼は死刑に処せられた。これは単純に彼の精神が死刑を定めている法律つまりは国家の意向にそわなかったというわけではない。当時の国家を先導していたのがいわゆるソフィストと呼ばれる人々であり、彼らの精神とソクラテスの精...続きを読む
  • ソクラテスの弁明
    子どもの頃から言われてきた偏見や思い込みを、一つ一つ吟味して、正しく知る事が重要と、認識しました。また知ったか振りではなく、きちんと理解することも必要、と。


    …とはいうものの、実際一つ一つ物事を吟味してくのは時間的にも厳しいので、なんとなーく分かった体で進めてくのが多いのが現実かと(え、私だけ?...続きを読む
  • ソクラテスの弁明 クリトン
    文章としては難しく理解しずらいが、内容は非常に面白い。2500年も前に、自分や人にとって正しいと思うことを死刑という判決が下っても貫こうとする姿勢に心を打たれた。「最も立派で最も容易なのは、他を圧迫する事ではなく、出来る限り善くなるように自ら心掛けること」この言葉は今の時代にも全く色褪せていないと感...続きを読む
  • ゴルギアス
    この本は、ソクラテスと3人の人物との対話形式で書かれており、「口が上手い人が本当に賢い人なのか!」という問題や、政治の本題を取り上げているものです。
    私には、読みにくい本でしたが、2000年以上前に書かれた本を読んでいる思うと、不思議な気がしました。
    ぜひぜひ読んでみてください。
  • ソクラテスの弁明 クリトン
    善く生きる、正しく生きることとは…と考えさせられる古典の名作
    読んでて面白かったのだが、個人的にはやはり国家と個人の関係が今ひとつ共感できない…
    アンダーソンの『想像の共同体』を読んでみたい
  • 饗宴 恋について
    飲みながらエロス(愛とか女神とか。決して肉欲的なものだけを意味するものでは無い)について語っているのを眺める本。ソクラテス登場回。めっちゃエロスについて語ってるけど、ソクラテスの問いもなかなかのもの。エロス云々より無知の知でソクラテスがひたすら問い詰めるのはこんな感じなのかと思った。結構鋭い。そして...続きを読む
  • ソクラテスの弁明 クリトン
    善く生きるとはどういうことか。ソクラテスの死生観がよくわかる名著です。

    ◆ソクラテスについて

    古代ギリシアの哲学者。哲学の父や哲学の祖と呼ばれ、「無知の知」の概念や「問答法」という思考法を残した事で有名。

    ◆ソクラテスの弁明のストーリー

    ソクラテスは「国家の信仰と異なるものを信じ、若者に悪い...続きを読む
  • 饗宴
    古代ギリシャ当時のエロス観と、ソクラテスの哲学的エロス観との対比が、物語調で書かれた本です。
    当時の少年愛という風習があることは知っていたし、ギリシャ神話を少しかじっていたことが理解の助けにもなり、読みやすかったです。
    訳者による、時代背景や登場人物一人一人のエロス論への丁寧な解説があるのはとてもあ...続きを読む
  • メノン~徳(アレテー)について~
    プラトン哲学のうち、初期に書かれた戯曲。「アレテーは教えられるか?」を問う若者メノンに対し、「そもそも自分はアレテーが何かすら知らない。よって、アレテーは教えられるかを知る由もない」とソクラテスが答える。メノンにアレテーとは何か問い、反駁し続ける事で、事物の本質を自分の頭で考え、「想起」する重要性を...続きを読む
  • パイドン~魂について~
    哲学史の教科書でプラトンの教説とされているイデア論。
    それをもっともまとまった形で示している著作。


    ソクラテス最期の日、肉体と魂とが切り離される死の直前という舞台設定にふさわしく、
    魂が対話の主題として扱われる。

    「魂と肉体」という対比を軸として、思考と感覚、不変と変転、絶対と相対、イデアと事...続きを読む
  • 饗宴
    古代ギリシャの哲学者・プラトンによる、師匠であるソクラテスの物語のひとつで、エロス論です。

    舞台となるのは詩人・アガトン邸での饗宴(飲み会の一種)の席。アガトンが大勢の大衆を前に見事な詩を披露して優勝したお祝いの饗宴です。そこに出席した者たちが順々にエロスについて語っていきます。途中、演説の順番が...続きを読む
  • パイドン~魂について~
    これまでプラトンの著作を有名どころから色々読んできた上で、これがあのイデア論か!と思った後に、ついにソクラテスの死の場面が描かれて、なんだかショックを受けてしまった…。
    論理展開は?と思うところや時代背景の違い、おそらく今よりもっと神話が思考と切り離せないくらい身近であったころということで、違和感が...続きを読む
  • ソクラテスの弁明
    ソクラテスが知に真剣に向き合ってたことがわかった。この作品のすべて自分理解することはできなかったけれど、ソクラテスが言っていたように自分が知らないと自覚することが大事だと思った。
  • 饗宴
    構えてたよりも読みやすくてびっくりした。
    文化の背景は違うけれど、現代にも通じそうなことを書いていて驚いた。
  • 饗宴
    面白い!エロスの賛美をしていく中で、前半は神としてのエロスの賛美を。後半は神ではなくダイモンとして、美しいものよいものを目指す存在であることがかたられる。この欠如しているからこそ、欲し、追い求める姿こそがエロスだという解釈に帰着させるために、様々な視点からエロスについて語られる。途中のアガトンとソク...続きを読む
  • ソクラテスの弁明 クリトン
    古典は良い。なんでもありな世の中で、「善く生きる」ことを説きそのままに生きた言行一致の姿。
    短い割に読み終えるのに時間がかかった。解説と、出口治明氏の哲学入門を引いてようやく理解できたところが大きい。それでも読む価値あり。