プラトンのレビュー一覧

  • 国家 下
    下巻もサラッと読み終わる。翻訳は読みやすい。しかしきっと原著がまだるっこしい。
    知的探索の方法としてプラトンが対話を選んだことには理解を示しつつ、それが上手く機能しているのか、というと、どうだろう。
    1人に1つの役割、というプラトンの想定では、1人が自分の中で複数の意見を対立させる、ということが考え...続きを読む
  • ゴルギアス
    饗宴を買いに行ったのになかったので、こっちを買う。結果的にはその順序で良かったか。これが最後というのもあまりよくなかっただろう。

    対話篇としては、国家を先に読んでると、最後の方はダレてくるが、それでも、抜群に面白い。270ページを1日半で読み終えた。
    哲学なんて子供のやるもんだ、大人は嗜む程度でい...続きを読む
  • パイドン 魂の不死について
    議論はあちこちに行くがシンプルな本である。

    死は生よりもよいものである。
    ただし、自ら求めてはいけない。死が与えられるのを待たねばならない。
    でなければ、現世の神への背信行為となってしまう。

    では、いかにして待つのか。
    死の準備である哲学によってである。
    哲学とは、死すべきものである肉体から、魂...続きを読む
  • 国家 上
    ソクラテス先生の僕が考えた最強の国家の巻。

    プラトン哲学の集大成の呼び声も高い本書。
    正義とは何か?という導入部から始まっており、
    理想の国についての議論に移っていくという流れだが、
    扱うテーマは職務や結婚、戦争など多岐に渡っており、
    男性も女性も分け隔てなく向いている職務に着き、
    幸福を皆で共有...続きを読む
  • ソクラテスの弁明
    哲学入門者ですが、非常に読みやすかったです。
    解説があるため、より理解が深められました。
    また、プラトンの作品一覧もあるため、今後何を読めば良いが分かりやすかったです。

    無知の知という言葉が間違いだと初めて知りました。
  • パイドン 魂の不死について
    前半のイデア論にもとづく霊魂不滅の証明もおもしろいが、終盤の、ギリシア人が信じる死後の裁きとあの世の物語に関するソクラテス(プラトン)の向き合い方(p167)や、ソクラテスが毒薬を飲む前後のドラマチックな描写も印象的。プラトンはすごい。読み慣れてくるとクセになりそう。訳も読みやすくてよい。
  • リュシス 恋がたき
    友愛について探る“リュシス”と、哲学と知について探る“恋がたき”の2つの対話篇が収録されています。
    ソクラテスと若者が対話を通して真理を求める内容です。
    短編ですが、きちんと理解して読み進める必要があります。
    読み応えもあり、楽しみながらプラトンに触れられる一冊。
  • ゴルギアス
    対話を通して様々なことを考える。特に弁論術に関しての話。プラトンの描くソクラテスをどう思うかいろんなことを考えた。至善を尽くそうとすることの難しさを理解するのにもいい気がする。読むことで何かが息づく。そういう感触のあるテキストだった。
  • 国家 上
    【政治学の参考文献】
    古代ギリシャの哲学者・プラトン(前427~前347)の代表作。
    理想国家について論及した世界最古の政治学の書と呼ばれるもので、後の西洋哲学に絶大な影響を与えたらしい。
    真の政治は哲学(学問)に裏付けられていなければならず、政治的権力と哲学的精神とが一体化され、多くの人々の...続きを読む
  • ソクラテスの弁明
    目次→訳者まえがき→本文の順で読み始めたところ、訳の言い回しがまわりくどいのか、原典がくどいのか、ソクラテスが何を言いたいのか良くわからない印象でした。
    でも、解説→本文の順で読み直したところ読めるようになりました。

    「徳について対話・吟味のない生は人間にとって生きるに値しないもの」と言い切るソク...続きを読む
  • ソクラテスの弁明
    昔学生のころ絶対に読んだのだが。(読んだことだけは
    覚えているのだが)全く覚えていないもので。
    大まかな内容は当然しっているのだが、詳細は全く
    思い出せなかってです。でもまた読めてよかったと思います。
    光文社のこの文庫シリーズは非常にいいと思うので、
    もっと多くの古典を新訳で発売してほしいと思います...続きを読む
  • メノン
    プラトン大好き

    なんて、
    なんて、
    わかりやすいの!

    中身はむつかしいのだけど
    言葉の選び方や
    人への伝え方、
    説明の仕方、
    素晴らしくて
    本当に良書。
    たまに取り出して読み返している

    徳とは何か
    備わっているものは何か

    人について
    考えるよ
  • パイドン 魂の不死について
    本書はプラトンの代表作のひとつで、ソクラテスの刑死の日に、ソクラテスと弟子たちとの間で議論された「魂の不滅」について、その場にいた一人のパイドンが、その日のことについて尋ねてきたピタゴラス派の哲学者のエケクラテスに話をするという形式で進む対話篇です。

    紀元前三九九年の春、ソクラテスは謂れのない罪で...続きを読む
  • ソクラテスの弁明
    知を愛し求めるかぎり、人はより良く生きている。

    無知の知。
    人は「死」を知らないのに、なぜ恐れるのか。

    恐れはダークサイドの入り口。。。
  • ソクラテスの弁明
    岩波文庫版に親しんで、よく知っていると思っていたけど、それ自体がとんでもない間違い、まさに無知であったことがわかりました、この新訳と充実した解説を読んで。無限に続く真理の探究、知を愛し求める哲学の実践、飽くなき自己吟味と魂への配慮にまさに命を賭した一人の人間が、自己の生死のかかった裁判で、人々に人間...続きを読む
  • メノン
    徳を教えることは出来るのか。そもそも徳とは何なのだろうか。比較的簡単に読めた一冊。最後はよく分からないままソクラテスが去っていき?状態。さらにプラトンの本を読む必要がありそうだ。想起説についてとても分かりやすく書いてあったので、また近いうちに開くことになりそうだ。
  • パイドロス
     「パイドロス」はプラトンによる対話篇で、紀元前370年代に書かれたもの。プラトンの活動においては中期に位置する著作である(解説 p.191)。
     時は真夏の晴れた日盛り、アテナイ郊外にあるイリソス川のほとりで、ソクラテスとパイドロスが対話する。
    このパイドロスなる人物は、プラトンの他の著作(『饗宴...続きを読む
  • テアイテトス
    同じ田中先生訳が岩波文庫に収められていましたが、底本をプラトン全集に変更し、補注を加えるなどした決定版!産婆術のエピソードや無理数論、知識とは何か論など、談論風発で大変面白い。
  • メノン
    『ゴルギアス』とか『プロタゴラス』では、ソクラテスが相手のソフィストをイライラさせてやや緊迫感があるが、『メノン』でのソクラテスは、美青年を相手にご機嫌に自説を述べており、これはこれでおもしろい。論旨もすっきりしており、ソクラテスの(実際はプラトンの)想起説などがわかりやすく説かれている。
  • 饗宴
    欲望というものを如何に考えるか、という対話篇で、
    いくつかの主張が各論者によってなされる。
    ソクラテスのものは美そのものを観取するのだ、というイデア論の先駆け的な主張。

    最後に、アルキビアデスの乱入が描かれたのは、
    アルキビアデスとソクラテスの関係性を書き換え、ソクラテスの立ち居振る舞いをポジティ...続きを読む