開高健のレビュー一覧

  • パニック・裸の王様
    パニック、非常に面白かった!
    開高健の作品を最近読み始めたばかりで、先に血生臭い作品を読んでいたため、こんな作品も書くのか・・・!と驚いた。
    序盤はちょっと残虐な描写もあるが、読み進めていくと作品の世界にどんどん引き込まれる。
    裸の王様も同じく、読んだ後に一息ついて余韻を楽しんだ作品。
    一人の少年の...続きを読む
  • パニック・裸の王様

    芥川賞受賞の初期作品集。
    社会的な喚起を伴う堅真面目な文体。
    言葉選びや話の運びが凄まじく上手いが、流石に真面目すぎで読み疲れしてしまった印象。
  • 魚の水(ニョクマム)はおいしい 食と酒エッセイ傑作選
    この作家の食べ物と釣りの話は大好きなんですが、やっぱこれって金をもってる人の豊かな道楽なんですかねぇ。凡人には思い切れないですもん、ここまでは。
    そして最後のエッセイが目を覚まさせる、確か『三国志』でもあの逸話があった記憶がありますが、そうか、ほんの100年前程度でもそういった風習があったんですね。...続きを読む
  • 瓶のなかの旅 酒と煙草エッセイ傑作選
    同じ題材が複数回出てくるが、まあエッセイなので良いかな。
    サントリー出身の作家なら山口瞳のほうが好みかな。
  • 魚の水(ニョクマム)はおいしい 食と酒エッセイ傑作選
    食べ物と女性を描写できないようでは、なんのための作家か。と標榜するだけあって、周到に描かれる主にアジアの食は、垂涎…を飛び越え、あまりに生々しくせまってくる。
    今の時代から見ると「ええっ」と驚く比喩・暗喩にも満ち満ちて、時代の遠さも心に迫るなり。
  • 魚の水(ニョクマム)はおいしい 食と酒エッセイ傑作選
    日本文学史上に残る傑作『輝ける闇』などベトナム戦争を巡る一連の作品を遺した開高健。彼がベトナム時代に経験した食や酒などに関する文章などから、食と酒にフォーカスしたエッセイを集めたアンソロジー。

    この手の本は酒も片手にしながら読み飛ばしていくのが私なりの読み方であり、感想というほどの大袈裟なものもな...続きを読む
  • パニック・裸の王様
    ネズミの大発生による街の混乱、それを予見していた役人による奔走、そして現実を直視しようとしない官僚による保身。おそらく21世紀においても、現代の寓話と読めてしまう「パニック」。主人公の男性は、よくある近年の小説(いわゆる「お仕事小説」)における公務員のように奮闘をするのですが、どこか事態を――そして...続きを読む
  • 【電子特別版】オーパ!
    PLAY BOYで連載されていたためか写真の多い釣り紀行。開高健が書いているので、当然ながら活き活きとした臨場感で、自分もそこにいてその風景を見てきたかのような錯覚に陥る。”深夜特急”や"日本の川を旅する"を読んだときのように、あー旅に出たいと思わなかったのは多分に年をとってしまったせいかと自嘲的に...続きを読む
  • 私の釣魚大全
    何と言っても文がすばらしい。
    語彙の豊富さとウンチクは、これぞ文筆家といった様。

    読むと釣りを趣味にしたくなる。
    海外に出るとオーパーになるのねと、一人で納得。
  • パニック・裸の王様
    開高健 短編集。「裸の王様」「パニック」は 読みやすく、モチーフの本来の意味 と 小説のテーマを リンクさせた構成が 面白い。「なまけもの」「流亡記」は 落ちていく人生 という感じ

    「 裸の王様 」アンデルセン「裸の王様」をモチーフに
    *権力の虚栄と愚劣
    *主人公 太郎の子供らしい感情の回復(鋳...続きを読む
  • 【電子特別版】オーパ!
    初開高健。面白い。軽妙なテーマと雰囲気、しかし密度の濃い硬骨な文体が妙にマッチしている。

    作品のせいではないが文章と写真の構成が悪く読みづらい。また高橋曻氏の写真は迫力があり素晴らしいのだが気色の悪いエグい写真も多く、ライトな内容の本の割には喫茶店や電車など人混みのなかでは読みづらい。
  • ロマネ・コンティ・一九三五年 六つの短編小説
    読後感が村上龍に似てる気がする、勘違いかもしれませんが。個人的には好みではない文体で正直あまり入り込めなかったけれど、それでも読ませる圧が確かにあります。
    酒と食べ物の描写の生々しさは秀逸かと。
  • パニック・裸の王様
    はじめての開高健。全4作共通して主人公が優秀なせいか、読んでて安心感があるというかストーリーの乱高下にモニターが振り回されないで済むので、終始落ち着いて食い入るように読めた。裸の王様を読んでスカッとしたし、逃亡記を読んで鬱屈としたけどつまりは、誰もがそうだと頷くようなあるべき理想を愚直に追い求めるこ...続きを読む
  • 【電子特別版】オーパ!
    豪華絢爛な文章の旅行記です。あまりにも豪華な文章は合わないという個人的趣向がはっきりわかった本です。写真が沢山でそれを眺めている方が好きでした。
  • 小学館電子全集 特別限定無料版 『開高 健 電子全集』

    驚き

    以前に「食卓は笑う」初版で買いました。クスッと笑う。この本はウワッー、読んでビックリです。釣りやエッセー、そんなつもりで読み始めたら、かなりでした。
  • キス・キス
    短編集。
    よくわからなかったり、ゾクッとする怖さがあったり、皮肉な結末だったり。
    「牧師のたのしみ」が個人的ベスト。
  • パニック・裸の王様
    裸の王様が良かった。
    大人の物差しで子供を評価する。子供のころの物差しは捨てたのだからショウガナイ。子供は大人好みの嘘をつこうとする。これを大人はいい子と言う。ショウガナイ、この世は大人で成り立ち造り上げられるのだから。ショウガナイを覚えることを成長と言うんです
  • パニック・裸の王様
    芥川賞受賞に納得。芥川の羅生門みたいに、人間の本質を力強く描写しているけど、読み終わった後、こころが疲れてしまう。
  • 【電子特別版】オーパ!
    プロローグが秀逸だった。時折垣間見える日常へ戻ることへの憂鬱さが印象的だった。自由に生きているように見える人なのに。
  • 私の釣魚大全
    開高さんが魚釣りが好きだ、と言うことは知っていたのですがここまで~と思いました。本人も書いてらっしゃいますがケモノヘンの領域ですね。

    それにしても外国に行くと自然を守るために制限がたくさんあり、○cm以下の魚は放流しなくてはいけない等細かに定められていてその度日本の荒廃を思って落ち込む、とある割...続きを読む