パニック・裸の王様

パニック・裸の王様

572円 (税込)

2pt

とつじょ大繁殖して野に街にあふれでたネズミの大群がまき起す大恐慌を描く「パニック」。打算と偽善と虚栄に満ちた社会でほとんど圧殺されかかっている幼い生命の救出を描く芥川賞受賞作「裸の王様」。ほかに「巨人と玩具」「流亡記」。工業社会において人間の自律性をすべて咬み砕きつつ進む巨大なメカニズムが内蔵する物理的エネルギーのものすごさを、恐れと驚嘆と感動とで語る。

...続きを読む

パニック・裸の王様 のユーザーレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2023年09月11日

    開高健、大発見。こんなに面白かったとは…。現在、神奈川近代文学館で行われている企画展「『おまけ』と『ふろく』展 子どもの夢の小宇宙」でグリコのおまけに人生を賭けた男、宮本順三が紹介されていて、そこで開高健の「巨人と玩具」がお菓子のマーケティングを舞台にした小説として触れられていました。これは!と思い...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2022年02月10日

    高校の現文の先生が人生で三本指に入る小説だと授業で言っていたから急いで読んだ。
    読んだことを伝えたいがあまり、「主人公もまた他の大人たちと変わらず独善的じゃないか、と思った」と早急な感想を伝えてしまった。
    「そこがわかっていれば大丈夫だ」と返され嬉しくなった。

    0

    Posted by ブクログ 2020年05月03日

    読む機会がなく、恥ずかしながら初めて開高健を読んだ。
    さすがである。4話の中に共通するのは、人間の逃れられないと思われている自己防衛本能である。

    0

    Posted by ブクログ 2018年10月06日

    パニック・裸の王様。開高健先生の著書。優れた小説、優れた作品は時が経っても決して色褪せないことが分かる不朽の名作です。社会の不条理や理不尽な権力者に対する反抗心を感じさせる内容で、心が揺さぶられます。

    0

    Posted by ブクログ 2015年01月19日

    猫作家ときいて買ってみたらねずみだった。
    スカッとした文体でひじょーに読みやすくて、話も分かりやすくて面白かった。
    あんな簡潔な文体やのに、「裸の王様」に出てくる子どもたちがいきいきと目の前で動き回る。びっくりしたわ可愛くて。いい先生だね。

    「巨人と玩具」読むとキャラメル食べたくなるよ。

    0

    Posted by ブクログ 2023年04月21日

    難しい!近代作家の文体には暗澹としていて無彩色なイメージを感じるけど同様の印象を受けた。読み進めるのには体力が要るけど面白い。表題作の『パニック』『裸の王様』、他収録の『巨人と玩具』は、社会や組織の中で蠢く男たちの権力に対するへつらいや愚かさが寓話のようなシニカルな明快さで描かれていた。最後の『流亡...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2023年04月07日

    開高健の初期(なのかな?)短篇が集まった本。
    個人的には長篇よりも読みやすくて、ギュッと開高健の魅力を堪能できた気がする。
    きっとこの時代の「今」を彼なりに切り取ってそこに視点を見つけて描いていたんだろうな。でも何年も経っている今でも、その視点は生きているし、それだけまだダメな社会ってことなのか、開...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2022年11月02日

    初めて読んだ開高健。
    純文学作家のイメージが強かったので、内面と個人がテーマの作家なのだとばかり思い込んでいた。
    実際に読んだ印象としては、「社会と個人」「組織と個人」「システムと個人」がテーマの作家である。内へ内へと向かう純文学作家は多いが、世の中を俯瞰するような視点で外へ外へと向かう作家は珍しい...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2022年09月17日

    「開高健」の短篇作品集『パニック・裸の王様』を読みました。

    『ベトナム戦記』に続き「開高健」作品です。

    -----story-------------
    【開高健 生誕80年】
    甦れ、反抗期。
    偽善と虚無に満ちた社会を哄笑する、凄まじいパワーに溢れた名作4篇。

    とつじょ大繁殖して野に街にあふれで...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2020年02月02日

    初開高健。
    前々から気になってはいたが、こんなに面白いとは。
    四つの作品で扱っている題材は様々だけれど、題材を通してその舞台である社会を見つめているという点が一貫している。
    どの作品も面白いが読むのにかなりのエネルギーを要した。
    表題作の『パニック』と『裸の王様』が比較的分かりやすくて良かったかな。

    0

パニック・裸の王様 の詳細情報

閲覧環境

  • 【閲覧できる環境】
  • ・ブックライブ for Windows PC(アプリ)
  • ・ブックライブ for iOS(アプリ)
  • ・ブックライブ for Android(アプリ)
  • ・ブックライブ PLUS for Android(アプリ)
  • ・ブラウザビューア

※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。

この本をチェックした人は、こんな本もチェックしています

新潮文庫 の最新刊

無料で読める 小説

小説 ランキング

開高健 のこれもおすすめ

同じジャンルの本を探す