フェルディナント・フォン・シーラッハのレビュー一覧
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私の頭が悪すぎて、全てを理解するのは無理でしたが、今までのシーラッハの作品にも通じる、一貫した「罪とは?」「犯罪とは?」という問いかけが、波のように押し寄せる1冊でした。
奥深い。
日本の読者のみなさんへ、が、良寛の一句から始まるとは思わず、嬉しいとの同時に、知識の深さに驚いた。Posted by ブクログ -
『犯罪』と同じテイストで、濃淡ある表現で、とりたてて珍しくない普通の人たちが薄氷から落ちるまでと落ちたあととを描いた物語です。
のんびり読んだので、最初のほうは内容が抜けてしまいました……。最後の短編だけ、そのオチが他の短編とは異なり不気味さより面白さが先行していたことが印象的です。Posted by ブクログ -
話の節々に、日本人と違う感覚を持っている人がいると感じた。この本ではコーヒーとタバコで自分の心を癒していたが、多分、人によってそれは何でも良い。自分の心を落ち着かせてくれるものを持っているという自覚が大事なんだと思った。あと、体に悪いものを結局好きになってしまうのは、世界共通であると感じた。Posted by ブクログ
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久しぶりのシーラッハ。
いつも通り、感情の起伏がない、淡々とした空気感。なのに、内容はやはり衝撃的でした。
でも今回は、なぜかとても文学的な雰囲気を感じて、ちょっと感動してしまった。
私のなかでは、ミステリーではなく、文学だな。
Posted by ブクログ