中村うさぎのレビュー一覧

  • ババア・ウォーズ3 税務署の復讐
    「 思うに,『美しい』とか『温かい』とか,口当たりのいい抽象的な言葉を平気で唱える人間って,言葉に対する感受性が鈍いのではないか。・・・言葉を生業にする職業じゃなくたって,人間は言葉で自己表現する生き物だろう。
     女王様は日ごろから『言葉の雑な人間は,概念が雑だ』と考えている。大ざっぱで耳障りのいい...続きを読む
  • 愛という病
    うさぎさんの容赦ない自己を追求する姿勢には頭が下がります。私にはここまで突き詰めることは出来そうにないなあ。
    彼女は答えにたどり着けるんだろうか。
  • ババア・ウォーズ 新たなる美貌
    中村うさぎさんのエッセイ
    かなり文体を含めて全体的にライトな印象です

    文章自体は重くないのに内容はドンと響くものがある
    この人は自分というものと切に向かい合い過ぎている
    が、故の自虐なんだろうというのをひしひしと感じます
    だからこそ痛々しく、それを隠すようにバカ明るく振る舞う
    そこまで複雑になって...続きを読む
  • 女という病
    13人の犯罪を犯した女性たち
    その女性たちに中村うさぎさんが自分を重ね合わせて
    また、語りかけるように書かれているのが特徴的です

    “奇行”と言ってしまえばそれまでですが、
    女性たちの不可解な行動に後付けではあるけれど
    仮説を立てて意味を見出していく姿勢が
    (この分野における)研究者のようで興味深か...続きを読む
  • ショッピングの女王
    エッセイを読みながら初めて声を出して笑った。
    ただ買ったものの感想だけでなく、皮肉やシャレもきいてる。
  • 女という病
    私のいつものテーマである「女性性の肯定と否定」に関して触れられており良かった。性的な価値を認められたい欲求は大概の女性が持っているだろうし、若くないとか美しくないとかの女性は大概不満を抱えて生きているのではないでしょうか。
    男性性への恐怖に関しても概ね共感であった。私は常々、若くなくなった自分の価値...続きを読む
  • 地獄めぐりのバスは往く
    「若いと幼いは違う」というフレーズが頭に残る。

     私は教員だが、教員ぽくないとよく言われる。

     若いというのもあるけれど(教員にしてはね!)
     幼いからというのが本当のところだろう。

     では幼いとは何か。

     それは社会的自立ができていなかったり、社会的責任を負う能力のキャパの大きさだったりす...続きを読む
  • うさぎとマツコの往復書簡
    政治から人生論まで、とりとめもなく話題を転々としながらも全ての文章に著者のエッセンスが満載。自らのオピニオンに対して、とても正直かつ誠実であることが感じられる。

    興味深かったのは、他者性について語っている部分。誤解を恐れずに言えば、他者と同じであることの重要性を幼少時からの教育によって刷り込まされ...続きを読む
  • セックス放浪記
     この人の考えること、よく分かるなぁと思い、よく読む。

     共感を呼ぶ本は、出合うと嬉しい。
     でもある程度読むと、飽きてきたり不安になったりする。
     それで今度は、違いを探し始める。
     それで、あぁここが違うから、自分は大丈夫だって思って
     なんか救われた気になる。


     おかしな話なんだが。

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  • ババア・ウォーズ2 閉経の逆襲
    ひさしぶりに、うさぎさんの本よむと、文章の軽さにびっくりした。母親代行とか、おかまがよろこんでくれた・・とか、好きな話し。私にはうさぎさんみたいな体験・行動は縁がないと思うので読むのが好き。だってラブホの入口で酔ってこけたくない。
    男を必要としない話しはとてもおもしろかった。
    私もラスト・フレンズは...続きを読む
  • さすらいの女王
    研究家、実践者、行者。一言でいうならば道化師。顔半分に描かれた笑顔のメイクと泣き顔のメイク。そして一粒の涙。
  • 女という病
    女の自意識は、それ自体が病である。



    ほんとにそうだなぁ、と思った。






    私もすごく自意識過剰な人間です。


    自分が一番、自分に執着せずにはいられない。

    ナルシストというとなんか「自分大好き」な印象だけだけれど、

    憎しみもこめて「愛」というのなら、わたしはナルシストです。



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  • 女という病
    その中心に女性がいる事件を紹介した本。
    殺したり殺されたり嘘をついたり、傷つけたり。いろいろ。

    他人事とは思えません。やっぱり。
    きれいじゃなくなることへの漠然とした不安。
    他人から自己確認をされたい弱さ。
    どこかにある自分が殺したり殺されたり嘘をついたり、、、してました。罪は絶対に罪としてあるけ...続きを読む
  • 女という病
    女性が主役を演じた実在の13の事件。
    その闇に迫るドキュメント。

    描かれる事件と当事者の心理はもちろん
    それを描き出す著者もまた、良くも悪くも
    女性特有の形で表現されていて
    大変面白い一冊でした。

    奥底にあるテーマは、以前に読んで感想を記した
    「グロテスク」や「ヘルタースケルター」と、ほぼ同じか...続きを読む
  • 私という病
    女の子でいたい、でもいたくない。なんなんだろ、って自分でも思うけど。日常でやりづらいから、見ないふりしてる。

    でもどんどん正面から行ってる。誠実な本です。
  • 私という病
    自分の中にあるもやもやを的確に言葉にして貰えた感じです。だからと言ってもやもやがなくなるわけでもないのですけど。
    こういうものに真正面からぶつかって行ける中村うさぎという人は繊細かつとても強い人なんじゃないかと思いました。
  • 私という病
    中村うさぎ好きです。自分の考え方をしっかり持っているというか。共感するしないにかかわらず、彼女なりの意見を読んでいると気持ちがいい。デリヘル嬢って、そういう疑問があっても簡単にやろうと思えるものじゃないと思う。
  • 女という病
    様々な事件の中心になった女達。ああ、何て私に似た女がいるのだろうか?たまたま私は最後の一線を越えなかっただけで・・・
  • さすらいの女王
    じゅうぶんにおもしろかったけれど、欲をいえばもっとガッツリ書いて欲しかった。もちろん、連載時の字数制限とかあるのだろうけれど。特に、インフォームドコンセントについてはもっと掘り下げて違う視点を見せていただけるような気がした。しかし、いつもどおり女であること自分についてに真剣に立ち向かう姿勢には感服。
  • 女という病
    イキナリ同人誌作家の殺人事件から始まるので、妙にドキドキしました…;;
    自分の嫌なところとかを突きつけられた感じで、納得いかないんだけど納得するしかないなーみたいな気分になる。もっと大人になりたいなーと思います。