三羽省吾のレビュー一覧

  • 刑事の血筋
    刑事の父を持ち、地元警察の現場のたたき上げの刑事となった弟の守と、キャリア官僚となった兄の剣。剣は県警の不正を疑い地元に戻るが、もう1つの目的は殉職した父の死の謎を探ることだった。そりが合わずにいた兄弟だったが、父親の死の真相を探るべく次第に協力するようになり...
    ミステリーの要素はもちろんあるが...続きを読む
  • ヘダップ!
    「なんで皆さんは、俺が間違ったことをやってるのを見た時、そういう細かい事情を教えてくれないんですか?」
     咲田は一瞬、驚いたような表情を見せた。だがすぐに真顔に戻り、勇を改めて上から下まで見て、腰に手を置いた姿勢で「ふぅん」と鼻から息を吐いた。
    「それは、君の方から訊かないからでしょう」
     言うべき...続きを読む
  • 刑事の血筋
    三羽さんのくせに、なんだか佐々木譲みたいなタイトルの小説を書いたなぁ…と思ったら、本気で結構真っ当な警察小説だった。意外に思った反面、心配だったのも事実。
    警察小説の秀作は意外とたくさんあって、古くは松本清張あたりから、前述の佐々木譲、横山秀夫、誉田哲也…外国の作品まで入れるとキリがないくらい。そん...続きを読む
  • 刑事の血筋
    プルーフいただいてだいぶ前に読んでたけど、感想書くの忘れてた。警察小説ってふだんあまり読まないんでよう知らんねんけど、警官の家族、官舎をメインに据えた小説って初めて読んだ気がする。ただ、家族の描写が表に出すぎて、戸籍ロンダリング事件とか頭に入って来んのよね、オイラだけかも知れんけど。もっと小さい事件...続きを読む
  • ヘダップ!
    桐山勇、18歳。
    かなりの天狗。
    J1のチームに加入が内定していたが、「ある噂」のために、突然の取消。
    仕方なく、JFL所属の武山FCへ、腰掛けのつもりで入ることにした。
    父と姉を残し、向かった新天地、そこで天狗の鼻はぽきりと折れる。
  • 刑事の血筋
    親子三代の刑事一家。
    刑事としての想いが脈々と引き継がれている。と言う訳ではない話。
    三代目は兄弟で頭脳派、体力派と分かれて、また相互に理解し合えない状態。
    そんな中、兄が弟の働く県の県警本部に異動となり戻ってくる。お互いに相手を理解しようともしないところから始まるも、ある事件が起こり、その解決する...続きを読む
  • ニート・ニート・ニート
    ーーー
    「北海道行くべ!」--女性がらみのトラブルでチンピラから追われる無職のレンチは、会社を辞めたばかりのタカシと引きこもりのキノブーを強引に連れ出し、東北道を突っ走っていた。しかも「出会い系」でゲットした美女を仙台で拾うはずが、合流したのは中学生にしか見えない謎の女の子。喧嘩しながらもついに北海...続きを読む
  • 路地裏ビルヂング
    健康食品会社や不動産屋、保育所に塾、飲食店などが無秩序に入る古い雑居ビルでのお話。あんまり好みではなかった。
    2017/8/17
  • ヘダップ!
    自分ではやらないが、サッカー(観戦)好きなので読んでみた。
    んー、サッカー少年?が成長していく(といっても短期間)物語、かな。

    期待したが、いまいち。
    特にサッカーじゃなくても、他のスポーツ(バレーとか?)で同じ内容のお話が出来そうな感じ。

    でも、やっぱりスポーツはいいな、と思う。
  • 厭世フレーバー
    一家の主が、突然家出した。残された5人の家族は、一つ屋根の下、全く噛み合わない生活に転がり落ちた。
    3人の子供たち、妻、ボケ始めた爺さんのそれぞれの目線で描かれる、それぞれの想い。誰もバラバラでいいなんて思っていない。何とかしたいともがきながら、でも誰とも相談しないからすれ違う。もういやだ。そんな感...続きを読む
  • 厭世フレーバー
    2014-8
    重いテーマな割に淡々と進むストーリー。
    次々視点が変わっていくのは面白いのに物足りなさを感じた。
  • ニート・ニート・ニート
    ニート三人組が流されるままたどり着いた北海道。仙台で拾った謎の家出少女に翻弄され、ヤバい人達に追われる身になる青春ロードノベル。
    人間は智恵がつくようになると、全ての物事に「意味」を持ちたがる。しかし、それを理由に行動しなくなる。行動することが「意味」であることを忘れてしまう。
    登場人物たちの現実逃...続きを読む
  • 路地裏ビルヂング
    本屋さんのPOPで「ビル版の阪急電車」と書かれてたので、有川さん好きな私としては読まないわけにはいくまいと思って購入。
    結果・・・・。う~ん・・・・・。そのPOPが無ければもっと楽しめたかも・・・。良くも悪くも「普通」。雑居ビルを舞台にした連作短編なんだけど、予想の範疇を出なかった感じだなぁ・・・。
  • 路地裏ビルヂング
    6階建てのオンボロ雑居ビルに入居している店子達の日々の話。暖かい話もあるが考えさせられる話もある。現代版長家物語。
  • 路地裏ビルヂング
    都内の路地裏に建つ6階建て築50年のオンボロ雑居ビル。入っているのは不動産会社の左遷先の分室、怪しげな健康食品販売会社、小さなデザイン事務所と学習塾、無許可託児所、そして1階はしょっちゅう扱う品目は変わるのに従業員と料理の不味さは変わらぬ料理屋。
    各フロアーの住人の一人を主人公に描いた6つの短編集で...続きを読む
  • 傍らの人
     ちょっとした悩みを持った男の人達の短編集。どの話も、友人であったり、先生であったりがそばにいて、なんとなく答えを見つけていく。”褌・・・・”が好きかな。 どの話も軽く読める。
  • 傍らの人
    期待が大きかっただけに少し満足度は低いが、所々胸に迫るものがあった。「帰る場所と待ってる人だけじゃ足りないんだよな。おまえ自身が必要とされるに足る人間にならなければならない」「贖罪しているつもりでいる。取り返しの付かないことをしておいて、なんとか取り返しを付けようとしている。様々な欲望を抑え込んで潔...続きを読む
  • ニート・ニート・ニート
    普通になるのが嫌で、theが付けられるような生き方を否定する。で、そうこうしてるうちに何が何だか分からなくなって方向性がずれてきて、なんでも分かったふうな顔をしてるくせになんもできない「愚図」になる。
    大学1,2年の頃はかなりの愚図だったなと思う。
    今はあの頃よりは行動力が伴ってきた分マシだと思うけ...続きを読む
  • ニート・ニート・ニート
    3人のニートと謎の女の子の北海道旅行、となれば、痛快なイメージを浮かべてしまうのですが。。。。
    どこか乗り切れないのです。主人公の一人レンチのハチャメチャさが単なる身勝手でしかない所為なのか。そもそも主人公全員のキャラが爽快さが無く、どこか重苦しい。
    前半は北海道への逃避行が描かれ、それがある事をき...続きを読む
  • 厭世フレーバー
    ものすごいPOPで売り出されている、今一押されている文庫。

    一押されすぎていて、期待高まりすぎるが、そこまでの一押し感にはついてけませんでした。
    ただ、だんだん良くなる。
    え?そうくる?っていう母と爺ちゃんの回想。
    家族って。元々あるものじゃなく、なるもんだなー。といえ小説。

    爺ちゃんの回想は、...続きを読む