三羽省吾のレビュー一覧
-
うぜぇ、ムカつく、といった所謂『若者言葉』に食傷されて読むのをやめてはいけない。第1章の中坊のクソガキがどうしてクソガキなったかは、第5章まで読むとわかる。
読み始めは『最低な家族』、読み終わりは『最高の家族』。仁侠好きとしては、おでん屋のエピソードがたまらないねPosted by ブクログ -
展開が早くて登場人物も個性が強くて、サクサク読み進められる。
ずっと気になってた月子のことも、後半でだんだんわかってきて、最後の方には登場人物がみんな人間として成長して終わる。
軽い感じの話ではあるけど、私は好きだ。Posted by ブクログ -
亀岡鉱山の話って書いてあるんだが、なぜか、強烈な岡山弁。
ここの感想も、岡山と勘違いしてる人が多いんだけど。
読んだのは初版なんだけど、版が違うと変わってるのかな。Posted by ブクログ -
水害に被災した村の少年達が、高校野球を通して全てを諦め気味だった住民を活力を取り戻させる物語。
こんな風に書くと美しい青春物語のようですが、実際にはバカバカしさと熱さが絶妙なバランスで混在した、とても楽しい作品です。
時にふざけ方がクドイ部分もありますが、三羽氏特有の作風を満喫できる楽しい作品です。Posted by ブクログ -
ニートの少年たちが旅をしながら自分を見つめ直して人生の目的を見つける、といった単純明快なロードノベルかと思いながら読んでいたら、以外というか、やはりというか、結構ひねりが効いていた。
i-Podの選曲が面白いアクセントになっているのに、自分は洋楽に詳しくないためタイトル以上の臨場感を感じられなくて少...続きを読むPosted by ブクログ -
古い雑居ビルを舞台に、各フロアに入っている店子たちの悲喜こもごもの日常を描く。
良いなぁ~、「ビルヂング」。
1Fのお店、チョーうける~!ギャハハ~!
と思ってたら・・・・・。
ここにも長い歴史と人生の物語があったのだな。Posted by ブクログ -
僕には無縁なガテン系の世界なのだが、そうした目新しさと、知的な内省とのバランスがとても良く、実に読ませる。短編であるのがもったいないくらい、もっとこの登場人物たちと長く付き合いたいと思わせるものがある。三三羽さんにはそろそろ長編をぜひ書いてほしい。Posted by ブクログ
-
なかなかいい作品だった。
父親がリストラにあった挙句に突然失踪し、残った家族がそれぞれ1章ずつ自分が抱えている問題の語り手となる。本人の事情と他人への見え方の違いをとても上手く描いていると思う。
最近になって気になり始めた作家のひとりであり、今後も期待できそうな予感がします。Posted by ブクログ -
乱暴で強引な友人のせいで、期せずして自動車で北海道旅行をするハメになったニート男子3人組プラス途中参加のワケあり謎の少女。
ニート3人組のキャラ分けが、ナカナカ絶妙なのでは。
また、北海道で加わる登場人物もいい味出してます。
終盤までドタバタしつつ、どこに行きつくのかと思わせたストーリーも、最...続きを読むPosted by ブクログ -
自分が生まれてから20年以上過ごした町が舞台になっており、とても懐かしい気持ちで読みました。
まさに「大阪のちょっと柄が良くない町に住んでいるアホな若者」達がそのまま登場し、彼らが活き活きした大阪弁で交わす会話の随所にはさまれている小ネタがいい感じです。
最後まで決して無理に「いい話」に持っていかな...続きを読むPosted by ブクログ -
第5回酒飲み書店員大賞作品。
浪速のガテン系青春小説。
主人公イズミは大学に行かずに、建設現場で働き、肉体を酷使した後のビールの美味しさと、怠惰な学生生活にはない人生のリアリティを感じている。
その建設現場で働く仲間と繰り広げる涙、笑い、喧嘩、恋愛など、熱気溢れる一冊。Posted by ブクログ -
父親が失踪した5人家族のそれぞれの内情を各自の視点から語っていく小説。
一緒に住んでいても全然家族の気持ちがわかっていない所がなんだか考えさせられてしまった。Posted by ブクログ -
小難しいことは考えず、自分に正直にシンプル生きようとするガテン系の主人公たちを描いた小説。
自分も建設業に携わっていますが、
作業員さんたちってのは当たらずとも遠からず
思想的に非常にシンプルで、
みんないっぱいイッパイでなんだと思います。
描写がいきいきとしていて、パワーをもらいま...続きを読むPosted by ブクログ