円居挽のレビュー一覧

  • 日曜は憧れの国
    カルチャーセンターで出会った中学生女子4人組が、様々な謎を解くお話。自分たちの悩みにも向きあいつつ少しずつ成長していく姿がよかったです。読後さわやか。続編も読もうと思います。
  • その絆は対角線
    一巻より四人の個性が受け取れた。ねじくれた真紀が強烈だけれど、それを受けて大人しい千鶴まで遠慮せずに言い合ったりするのは進展なのかな。貧乏な桃の朗らかさに安心する。公子の揺らがなさもすき。圧倒的な才能を前にした小説講座と公子の話が印象的。外国語混じりに話す講師のエリカの多角的な印象と反転も興味深い。
  • 日曜は憧れの国
    カルチャーセンターで出会った四人の中二女子と料理、将棋、幕末等の講座体験と謎。段々と慣れた口調からも各自個性的と思いきや、丁寧語の内気お嬢様と切り捨て口調の堅物優等生以外の二人が各目線もあるのに逆に落ち着かず、上手く掴めなかった。本はすきだけれど国語はやっぱり苦手らしいと小説執筆講座の課題で感じた。
  • 京都なぞとき四季報 古書と誤解と銀河鉄道
    【収録作品】たまにはセドリー・オン・ザ・ロックスを/見えないブルー/撫子はもう好きじゃない/五分だけでも待って/銀叡電の夜
  • その絆は対角線
     奇妙にバランスの取れていない女子中学生4人組の続編。
     よくキーマンの魅力を感じないからつまらないという作品があるが、しかしながら、このキーマンの魅力を感じないというところすら作品の魅力になるっていう構成はヤバイ。上手い。ぐうの音も出ない。
  • 京都なぞとき四季報 町を歩いて不思議なバーへ
    京都を舞台にした日常の謎解きの話。
    主人公が不思議に謎に出会ったとき、謎を持っていないとたどり着けないという京都大学内で営業しているという不思議なバーにたどり着く。
    そこの女性マスターはどんな謎でも解決してくれ、それにぴつたりなカクテルを出してくれる。

    京都市内の観光地を巡ったり、四つ葉のヤサカタ...続きを読む
  • 日曜は憧れの国
     日常の謎系の作品も書くのか。
     中学校1年生の女子たちを主役とした短編連作。
     たどたどしい人間関係と、すこしずつ欠けたところ、優れたところを楽しく魅せてくれる文章はすごい。カルチャーセンターに通いたくなる。
  • 誰が死んでも同じこと
     相変わらずアクロバティックなミステリだ。
     そして、一通り読み終えて、タイトルを見ると、何となくぞっとする。
  • シャーロック・ノート―学園裁判と密室の謎―(新潮文庫nex)
     デビュー作から受け継がれる独特な世界観。
     まさにフィクションという感じで格好いい。そして続きが気になる。
  • 京都なぞとき四季報 町を歩いて不思議なバーへ
    京都が舞台の本を見つけると、つい手に取ってしまう。

    一浪して京都大学に入った、遠近倫人(とおちかりんと)は友人の誘いでお散歩サークル『賀茂川乱歩』に入った。
    週末に京都の観光地を巡るのが活動。
    そこで出会った気になる女性は、青河幸(あおかさち)

    そして、もう一つの出会い。
    大学構内に神出鬼没の不...続きを読む
  • 丸太町ルヴォワール
    デビュー作だからか、そこはかとない野心と作者の若々しさを感じる。
    ちょっと面妖なファンタジーっぽい邂逅シーンに始まって(この部分はとても好きだった)、厨二臭漂う古典部的ノリになり、そのうち逆転裁判が始まったと思ったら、どんでん返しの応酬、なんなんだよまだどんでん返るのかよ!って突っ込み入れてたら、結...続きを読む
  • 語り屋カタリの推理講戯
    特殊な環境に置かれたステージで謎を解くメンバ。謎の運営側が用意したステージで探偵役の人々が謎を特殊な事で賞金を稼ぐお話。
  • 丸太町ルヴォワール
    円居作品では「シャーロック・ノート」と同じ傾向の作品.
    裁判をエンタテインメントとしてみる切り口や,登場人物プロファイルの現実感がない味付け,終盤でのどんでん返しなどなんとなく某裁判ゲームを思い出す.
    面白く読めてはいるのだけど,個人的には超人的なプロファイルを持つキャラクターが活躍する漫画やゲーム...続きを読む
  • その絆は対角線
    【収録作品】その絆は対角線/愛しき仲にも礼儀あり?/胎土の時期を過ぎても/巨人の標本/かくも長き別れ
     良くも悪くも中2視点。彼女たちの成長譚なのだから当然だけれど、最終話は大人には痛い。
  • 語り屋カタリの推理講戯
    面白く、広がりを感じさせる舞台設定が魅力的。ただ、連作短編的な構造のため、1冊通しての大きな盛り上がりには欠けてしまっていたのが残念。纏まってはいるが、できれば最後の謎の部分でより大きくを巻き込んだ演出が見てみたかった。
  • 誰が死んでも同じこと
    キャラクターの理解が進まないままあれよあれよと事件が起きて解決して終わってしまった。
    なんか今一歩入り込めなかった。相性の問題な気がする。
  • その絆は対角線
    仲良しグループのはずなのに対角線の関係性ってあるね。中学生なんだからこじらせて成長していくものだと思う。
  • 京都なぞとき四季報 町を歩いて不思議なバーへ
    京都を舞台としたはんなり感と、大学内で場所が移動するBar、この2つを一緒にしたのはちょっと詰め込み過ぎな感じ。Barの印象が強すぎて、京都の印象が薄くなってしまっているのがちょっと残念。
  • 日曜は憧れの国
    引っ込み思案で事なかれ主義の日和見の千鶴。
    計画性はないけど気遣い屋でムードメーカーの桃。
    要領がよく、損得勘定で学校生活を円満に過ごす真紀。
    進学校でも優秀で、冷静な知性派の公子。
    カルチャーセンターの料理教室で一緒のグループになった四人は、それぞれの悩みを抱えつつ、講座を一緒に受けて行くことに。...続きを読む
  • シャーロック・ノートII―試験と古典と探偵殺し―(新潮文庫nex)
    「正義の味方と正義,どう違うんでしょうか?」

    そもそも正義とは何か。
    正義の反対が必ずしも悪と言えるのだろうか。

    探偵養成学校である鷹司高校で起きたカンニング事件。
    調査により一度は収束したものの新たなる証拠が発見され,
    事件は生徒会が仕切る”学園裁判”へ持ち込まれた。
    弁護人に検事,裁判長に陪...続きを読む