日下三蔵のレビュー一覧
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戦前の帝都東京を舞台にしたミステリー短編集。
昔の小説という感じはさすがに否めないが、雀荘の雰囲気、恵比寿や目黒ですらうら寂しい感じ、井戸に旦那を放り込んでしまう感じ、会話のテンポ感など、随所に漂うレトロ感や当時の空気感が何とも言えず味わい深い。
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山川氏は所謂純文学とエンタメの境界領域で活躍した作家さん。教科書に採用されたこともあって、代表作と目される「夏の葬列」も〝オチ〟の後に、主人公の独白が続くという、ショートショートとしては異形なもの。巻末の座談会にもあるようにショートショートに明快な定義なんてないのだけれど。とはいえ、望まない結婚を強...続きを読むPosted by ブクログ
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横田順彌の単行本未収録だった古書を題材にした連作短編を文庫化したもの。
作家志望の青年と、行きつけの古本屋店主とその娘が主人公の古書を題材にした連作だが、SFだったりホラーだったりミステリだったりとその内容はバラエティに富んでいて全体的に軽めのテイスト。Posted by ブクログ -
快男児中村春吉の小説第三弾。前二作と異なり、SF的表現は少ない。シベリアの奥地の監獄に捕われた西郷隆盛を救出に行くのだが、全般的に間延びしている感があり、今一盛り上がりにかける。とはいえ、途中で仲間になるキャラクタは魅力たっぷりで可愛いのだが。特筆すべきは編者による巻末の解説。横田順也による当シリー...続きを読むPosted by ブクログ
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古書にまつわる、というよりは古書をきっかけに紡がれる連作集、という感じでしょうか。ファンタジーっぽいのやホラーっぽいのやミステリー風なのやいろいろ。自分に合うのがあったら当たり、という感じで読むのがいいかな。Posted by ブクログ
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講談社文庫版のネーミングを踏襲するなら「第三怪奇小説集」となるのか。ストレートな実体験怪談である「恐怖の窓」なども混じってはいるが、ジャンル小説としての、ホラーや怪談に属する作品はほとんどない。文学よりと言えばいいか、あらすじなどを造ってみると分かるが、筋を追っても、お話のコアが少しも見えないような...続きを読むPosted by ブクログ
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どのお話もかなり短いので、電車の中や休憩中にサクッと読むことができます。コンパクトながら、ぎゅっと物語がつまっていて、こんなにも短いストーリーでゾッとさせたり、クスッとさせたりする著者のセンスに脱帽です。
待ち時間や、試験勉強の合間の息抜きに最適です。Posted by ブクログ