日下三蔵のレビュー一覧
-
収録作品数が多くバラエティにとんでいるのでお得感はあるが、落ち着かない読後感。
その中で、表題作が素晴らしく光っている。次に収録されている「錆びた温室」とセットで読んで欲しい。Posted by ブクログ -
読み終わってから表紙を眺めるとジワジワ面白い。SF作家とひねくれた読者(SF読みにとってひねくれているという言葉は賛辞だと思います)との掛け合いめいた後書きが好きです。Posted by ブクログ
-
濃すぎて読むのがとても疲れる。どの話も、ミステリを逸脱した思考実験的な試みを感じるけれど、著者が狙ってそうしてる感はなくて、なんていうかちょっと怖い。Posted by ブクログ
-
2014年から2017年くらいにかけて行われた筒井康隆が自作について語るトークショーや対談集をまとめた一冊。筒井康隆の素晴らしい記憶力と、インタビュアーである編集者の博覧強記ぶりによって、どのように名作の数々が生まれたのかを知ることができるし、当然その誕生の背景も様々な面白おかしいエピソードに彩られ...続きを読むPosted by ブクログ
-
書かれたのが、六十年代という半世紀前の作品群とは。現代にも通じるテーマ。政治と宗教の関係からVR,国営放送等、最近も社会を騒がせたモノが多く、いかに筒井康隆が社会を鋭く見ていたか分かる。Posted by ブクログ
-
おもしろかった。
AIという言葉こそ使われないものの、発達しきった人工知能が人間の欺瞞をあばく話がいくつかあって(いじめないで、やぶれかぶれのオロ氏など)すなおに笑える。「時越半四郎」は、AIではないけど、やはり日本人の不可解な思考回路を笑いとばす話で最後にちょっとしんみり。しかし、これ、1966年...続きを読むPosted by ブクログ -
けっこう今までの日記などでの言及と異なるコメントがある(たとえば『フェミニズム殺人事件』に成立についてのコメントは『幾たびもDIARY』でのコメントとニュアンスどころではない差があると思う)のが気になった。基本はトークショーの文字起こしだし、普通にいろんなこと忘れていて当然だと思うので、そのこと自体...続きを読むPosted by ブクログ
-
横溝正史の作品には、「長編はめちゃくちゃ面白いが短編はそこまででも…」というイメージを持っていたのだけれど、この本を読んでそれは大間違いだったと気付かされた。あの短いページ数でこれだけのドラマを見せてくれるなんて。それはものすごい技巧であるのに、それを必要以上に感じさせず、さらりと読ませてしまう。す...続きを読むPosted by ブクログ
-
短編集16編
忘れられていた原稿がみごとに蘇って読むことができた幸い.どれも素晴らしく皆川ワールドである.特に表題作,兎狩り,死化粧が好きだった.ほたる式部秘抄は軽妙でシャレっ気があって結末が明るくこういうのもいい.Posted by ブクログ