中原中也のレビュー一覧
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私が読んだものとは違うけれど一番内容が似ていたので登録させてもらった。やはり「サーカス」はいい。「ゆよーんゆやーんゆよゆやん」がとてもいい。空中ブランコの揺れている感じがとても良く伝わる。あと「臨終」の「この魂はいかにとなるか?うすらぎて空となるか?」を読んだときの感動がすごかった。そこまでこの詩は...続きを読むPosted by ブクログ
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いつまでも鮮度が落ちない悲しみ
悲しみがきれいなものだと思うのは、きっと中也に会ったから。悲しみには小雪が降りかかるものと知っているから。
遠く知った気になって、私はまだまだ知らないのだと。気づいたのでまだまだ新しい中也に出会える。よろこび。Posted by ブクログ -
なかでも感動した詩はこれじゃ
『春宵感懐』
『悲しい歌』
『春日狂想』
『夏過けて、友よ、秋となりました』
『野卑時代』
『山上のひととき』
『お天気の日の海の沖では』
『Qu’est ce que c’est?』
『別離』
『ひからびた心』
『一夜分の歴史』
ひからびたおれの心は そこに小鳥...続きを読むPosted by ブクログ -
「生きる」「恋する」「悲しむ」で編纂された詩集。
綺麗に流れる詩の中に時折、不整脈の様ないびつなリズム。人の心の煮え切らなさの具現。
夭逝の詩人に現代を見て欲しい。ブランコは今も揺れていますか?ゆあーん ゆよーん ゆやゆよん。Posted by ブクログ -
ひとりの詩人の生きた証が、ぎゅっと詰まった一冊。家族を支える肩の重み、紙幣がさらさら消えていく給料袋のあつみ、そして労働とは何か。台所から人の生き死にまで綴られる、言葉の潔さ。
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八木重吉の名前を知ったのは最近なのですが、どこで知ったか忘れましたが(アンソロジーかなにか?)とにかく、この人の詩集をもっと読んでみたいと思わされました。
それで、探したらこの『永遠の詩』のシリーズが一番入手しやすいとわかり、このシリーズを集めだしました。はじめに八木重吉ありきでした。
とても透明感...続きを読むPosted by ブクログ -
萩原朔太郎は、高校の頃に憧れて、岩波文庫を他の何人かの詩人とともに買って読んでいた記憶があります。
解説の高橋順子さんは巻頭の「言葉以上の言葉」という文章で、日本の近・現代詩は萩原朔太郎抜きにしては何も語れないといってよい。生涯にわたって、詩の言葉と闘い、言葉にいのちを吹き込んだ無二の詩人だったと歴...続きを読むPosted by ブクログ -
宮沢賢治はずっと好きだと思っていました。
ただ、レビューするにあたって、この「永遠の詩」シリーズの第六巻、全部読み直しましたが、賢治は小学校の教科書にも載っている、なじみの深い作家ですが、非常に難しい作家だと思いました。
しかし、好きなこと、イコール意味がよくわかることでは、必ずしもなくていいのだと...続きを読むPosted by ブクログ -
初期の詩は、少しこわいくらいの精神力の強さが感じられました。
少女の頃から一家の生活を支えて、家族を次々に亡くしたという環境もあったことだと思われます。
初期といっても、初めての詩集『私の前にあるお鍋とお釜と燃える火と』を出されたのは39歳という遅咲きの詩人だったそうです。
晩年の詩は肩の力が少し抜...続きを読むPosted by ブクログ -
この永遠の詩シリーズは8人の詩人が取り上げられていますが、最も早熟の天才は中原中也ではないでしょうか。
高橋順子さんの解説によると、幼いころは神童といわれ、17歳で女優と同棲、のちに失恋、愛児文也の死、そして自身の早すぎる死まで短くて波乱に満ちた生涯だったようです。
中也のファンとしても有名な川上未...続きを読むPosted by ブクログ -
「永遠の詩」シリーズは、まだレビューにはまとめていませんが、全巻、既読です。その中でおそらく誰もが親しみを覚える詩を書いているのがこの「獏さん」こと山之口獏さんです。
社会のことを書いても、ユーモアと明るさがいつもあって、親しみやすい方です。
むずかしい語法の詩はひとつもありませんが、「たった一篇ぐ...続きを読むPosted by ブクログ -
茨木のり子さんの詩集は、以前にも何冊か読んでいますが、この詩集の高橋順子さんの解説によると、意味を取り違えて読んでいたものがありました。この「永遠の詩」シリーズは解説が1作ごとにあり、とてもわかりやすく、選詩も、選りすぐりのものばかりで、評価されるべきシリーズだと思います。
「落ちこぼれ」
落ちこ...続きを読むPosted by ブクログ -
「おはじき」
空いっぱいのお星さま、
きれいな、きれいな、おはじきよ。
ぱらり、とおはじき、撒きました、
どれから、取ってゆきましょか。
あの星
はじいて
こう当てて、
あれから
あの星
こう取って。
取っても取っても、なくならぬ、
空のおはじき、お星さま。
<解説より>
みすゞが瀬戸崎尋...続きを読むPosted by ブクログ -
かの有名な「汚れつちまつた悲しみに」も勿論だが、中原中也の真骨頂は夏の詩であると思う。
じりじり照らす太陽の下、じいじい蝉の声を聞きながら、ひんやりとした大樹の下にぽつり立ち尽くす、そんな孤独。冷たさ。
平易な文体故、その冷たさが余計に刺さる。
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普通に過ごしているうちは目に入ってこないものたちに向ける、優しい眼差し。
金子みすゞの詩は、そんな慈しみに溢れています。
日常の風景を美しく切り取る作家の言葉も好きだけど、こんな風に見えなかったもの達の素朴な美しさや佇まいをたった数行で示してくれる詩人の言葉にも、いつの間にか胸を突かれる歳になった...続きを読むPosted by ブクログ -
初めて詩集というのを読みました。
この詩集は「生きる」「恋する」「悲しむ」がテーマのアンソロジーだそうです。
有名な「ゆあーん ゆよーん ゆやゆよん」が子供の頃、何となく聞いて???な具合でしたが、一部始終を通して読むと、それが「空中ブランコ」と認識できる、イメージを集中すれば非常に理解はしやすいと...続きを読むPosted by ブクログ