五條瑛のレビュー一覧
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久しぶりに再読したらえらく面白かったです。
実は以前読んだときにはそこまで心惹かれなかったのですが、主人公と彼を取り巻く人物たちの造形が非常に魅力的だと感じました。
あとやっぱり五條先生が一人称の話を書くのは珍しいですよね!
何だか新鮮でした。Posted by ブクログ -
“「誰に何をぶつけても、あなたが失ったものは戻ってこない。もっとたくさんのものを失うだけよ」
「自分を救えるのは自分だけ。他人じゃない」”
昔、言われたよね。「あなたみたいに皆強くないの」って。最初から強かったわけじゃないんだけど。強くならざるを得なかったんだけど。そして言うほど強くないんだけど。Posted by ブクログ -
終戦の日が近かったので、選びました。
史実に基づいたフィクションだと思いますが、いま通っている歌舞伎座には、こうした歴史があったであろうことに、想いが馳せます。
辰三郎と香也の歌舞伎への執念は、今の役者さんにも通じると感じると共に、畏敬の念を抱かずにはいられませんでした。
そして、大切な人を想う気...続きを読む -
GHQの占領下の日本で制圧された歌舞伎を始めとする日本芸能。今作では、その制圧と立ち向かい、歌舞伎の世界に生きる若者・辰三郎と、戦犯として巣鴨プリズンに収監されるが、アメリカの諜報機関の一員として、活躍する辰三郎の戦時中の上司・宮本、主に二人の視点で描かれる。
GHQの占領下を題材にした作品は、結構...続きを読むPosted by ブクログ -
鉱物シリーズのスピンオフかな。
北朝鮮、アメリカ、日本の諜報組織を1人で相手する女スパイの奮闘をタイトルにしたのかな。
非情かつ卑劣な行為をしつつも人間味を曝け出す諜報員達の姿が妙に生々しくて面白い。スパイという存在と縁遠いような日本を舞台にして、ゴルゴ13のように非現実的なエンタテインメントを追求...続きを読むPosted by ブクログ -
お話は面白かったのに、オチが投げっぱなしに思えてしまった……
続編を出しやすい終わりとも言えるけど期待薄。
キリエのように自分の思考に愚直に生きてみたかったのかな……変容は吉と出るか凶と出るか。Posted by ブクログ -
亡八たちが活躍するシルバーオクトパシーの続編。作者が得意とする諜報戦を封印し、今回は16年ぶりに出所する元やくざを見えざる敵から守るという内容。亡八たちの個性的なキャラクターが今作でも健在。あとがきに登場人物の紹介もあるので、初めて読む人にも親切。まだ、シルバーオクトパシーのNo.1が登場していない...続きを読むPosted by ブクログ
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シリーズ3作目。
とりあえず大事なキャラの造詣がつかめているためか、安心して読み進められた。
マンネリ化?・・・無し。
“敵”の強さのインフレ?・・・無し。
主要キャラ間の人間関係の進展?・・・ほぼ無し。
“いつものように始まり、いつものように流れ、いつものように終わった”という感じではありつつ...続きを読むPosted by ブクログ -
昔、遊郭で働いていた亡八に掛けて、裏稼業に奔走する8人のタコたちの物語。得意の北朝鮮ものだし、スパイ小説の要素たっぷりで、かなり楽しめる。続編も期待できるかも。Posted by ブクログ
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今回も「北」を題材にして、相変わらずテーマも、登場人物も過激です。
脱北、拉致事件など話題に事欠かない彼の国ですがそこに絡むものはやはり政治、手を貸すふりをして結局、売名、私欲だったりするのです。
切実な当事者にしてみたらとんでもないことですが、やはりこういう事はあるのでしょうね。
今回は、うっ...続きを読むPosted by ブクログ -
さすが五條氏。スパイを追って話は二転三転。誰が敵で誰が見方なのか?最後までハラハラしっぱなしでした。
日本という国は、この小説で描写されているとおりにインテリジェンスに無知なんだろうか?少しふあんになりましたね。Posted by ブクログ