✳︎1話目✳︎いちごシロップ
「大人になっていいんだよ」
くるみ割り人形を思い出す、美しくて儚い話。夢の中にいるような気持ちになり、最後は涙が出そうになる。
昔好きだったおもちゃを、人を忘れていくことで大人になるのではなく、思い出として留めることで、私たちは大人になる。「思い出ないと大人になれねー
...続きを読むじゃん」この言葉が響く。
苦しくなったら、子どもの頃の思い出達が勇気をくれる!この本の中で一番好きな話。
✳︎2話目✳︎銀河鉄道の恋人
「好きなものを見つけるたび毎日誰かに会いたがって外の景色を見てた父を思い出して…この街でそんな誰かと笑い合うのが今の私の目標です」
「ほんのちょっとの時間でいい、君と何でもないことで笑ってみたい」
星の美しさと繊細さと、誰かに見つけてほしい見つけたいと思う2人の心が調和している素敵な話。
しんどい思いをしたから優しくなれた、そんな自分を好きになってくれる人がいるのって幸せだよね。
苦しくても一度も不安を言わず、君の目を通してみるこの街は優しかった。切ないけど優しい言葉が散りばめられている。
✳︎3話目✳︎永遠のエリカ
「毎日少しずつ成長してるから」
自分と正反対の人はキラキラしていて、憧れてしまう気持ちがとても分かる。改めて、周りの人に影響を受けて人は毎日成長しているのだなと実感する。
「ガリ勉は何者かになればそのうち誰も言わなくなる」これは中学生の時に悩んでいた私にかけてあげたい言葉。短い話だけど、過去に戻ることで未来が変わって明るくなったことが伝わる明るい話。
思い出を増やし、後悔を無くすためにおもいで金平糖はあるのだな。
この物語、大人になって読む度に好きになる。私の宝物の一冊。