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Posted by ブクログ 2017年10月12日
昭和の東北を舞台にした短編集。
「少しでも早く先を読み進めたい」とここまで思わせてくれた本は久しぶり。東北の田舎ではある意味当たり前だった”生活文化”を丹念に理解した上で、そんな生活者の一人である登場人物の想いを、派手ではないが丁寧な話の流れで描き、ほっこりとした感動短編や、ちょっと切ない短編とし...続きを読む
Posted by ブクログ 2016年07月31日
再読です。
読んでいて、やはり吉村昭との類似性を感じます。最終的には記録文学の方向に行った吉村さんですが、初期の作品は物語性が高く、そのころの吉村作品に近い雰囲気があります。ただ、熊谷さんの方がより奔放です。
印象に残るのは「ひらた船」と「川崎船」。自然との厳しい戦いと対比するように人(夫婦間、親子...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年05月23日
熊谷達也『山背郷』(集英社文庫、2002年)は東北地方のマタギや漁師、川船乗り、潜水夫らを描いた短編小説集。山背は東北地方で春から夏に吹く冷たい東よりの風を指す。この山背が吹く厳しい自然の中で暮らす人々を描く。
「川崎船」は戦後すぐの青森県下北郡脇野沢村のタラ漁村を描く。タラ漁の場所取りは迫力がある...続きを読む
Posted by ブクログ 2010年01月14日
熊谷達也の短編集。
マタギ物、漁師物など9編が納められている。
彼が描く家族像がとても清々しい。
現代の日本は「家族」を失ってしまっていないだろうか。
収録作
潜りさま
旅マタギ
メリイ
モウレン船
御犬殿
オカミン
艜舟
皆白
川崎船
熊谷達也、...続きを読む
Posted by ブクログ 2018年10月15日
今までであればたぶん自分からはなかなか手を出さないジャンルの小説だったが、「幻の漂白民・サンカ」を読んでいてその話をM浦さんにしたら、「ちょうどこんなのを読んでいるよ」と言って貸してくれた。
タイトルからしてもう少し山の民や生活によっているかと思ったが、実際には「旅マタギ」「御犬殿」「皆白」以外は...続きを読む
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