明治バベルの塔 ――山田風太郎明治小説全集(12)

明治バベルの塔 ――山田風太郎明治小説全集(12)

935円 (税込)

4pt

4.3

大衆新聞「万朝報」社長、黒岩涙香は発行部数を伸ばすため、紙上で暗号解読による懸賞クイズを始めたが……。気の効いたアイデアで権力者の腐敗を告発しようと試みる表題作。李鴻章暗殺を謀った犯人を主人公に、漱石の文体を模写した『牢屋の坊ちゃん』。牛鍋屋チェーンのオーナー木村荘平が始めた火葬場の顧客第一号をめぐる人間模様『いろは大王の火葬場』。大逆事件の首謀者、幸徳秋水を異なる四つの角度から描いた『四分割秋水伝』。以上に作者自身の後口上を付した短編集。

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山田風太郎明治小説全集 のシリーズ作品

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  • ラスプーチンが来た ――山田風太郎明治小説全集(11)
    1,100円 (税込)
    日露戦争中、ロシアの内乱を企て日本を勝利に導いた男、怪男児明石元二郎の若き日の物語。明治23年、ひそかに来日し暗躍していた怪僧ラスプーチン。彼はロシア皇太子襲撃を画策していた! チェーホフ、二葉亭四迷、乃木希典、森鴎外までをも巻き込んで日本とロシアの大怪物の対決は続く。
  • 明治バベルの塔 ――山田風太郎明治小説全集(12)
    935円 (税込)
    大衆新聞「万朝報」社長、黒岩涙香は発行部数を伸ばすため、紙上で暗号解読による懸賞クイズを始めたが……。気の効いたアイデアで権力者の腐敗を告発しようと試みる表題作。李鴻章暗殺を謀った犯人を主人公に、漱石の文体を模写した『牢屋の坊ちゃん』。牛鍋屋チェーンのオーナー木村荘平が始めた火葬場の顧客第一号をめぐる人間模様『いろは大王の火葬場』。大逆事件の首謀者、幸徳秋水を異なる四つの角度から描いた『四分割秋水伝』。以上に作者自身の後口上を付した短編集。
  • 明治十手架(上) ――山田風太郎明治小説全集(13)
    1,155円 (税込)
    明治初頭、かつての人足寄場、石川島は大牢獄と化していた。その地獄絵図を目の当たりにした元八丁堀与力、原篤胤は美しいクリスチャン姉妹とともに、出獄人保護を行う仕事を始める。多くの囚人を更正させようと奮闘する彼らのまわりに集まる犯罪者たち。彼らの前に立ちふさがる冷酷非道な看守や巡査。それらはやがて一つに繋がり自由民権運動の闘士たちを巻き込む事件に発展してゆく。岸田銀行、小林清親、星亨、ドクトル・ヘボンらも登場し繰り広げられるロマンの決定版。
  • 明治十手架(下) ――山田風太郎明治小説全集(14)
    1,155円 (税込)
    出獄人保護の仕事を行う熱血漢、原胤昭は悪逆な巡査たちの謀略により獄囚の身になってしまう。一方、無私の魂を持った姉娘の死をさかいに、原に恨みを持つ犯罪者たちの心は大きく揺り動いていく。十字になった秘密の十手架を持つ原の運命は? 幼き日の一葉、漱石、子規らも姿を見せ、奇想天外の物語は意外なクライマックスを迎える。他に大津事件関係者の後日譚を描いた『明治かげろう俥』、ロンドンを舞台にした『黄色い下宿人』の二篇を収録。

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明治バベルの塔 ――山田風太郎明治小説全集(12) のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    久々の風太郎。どの中編も素晴らしいけど、「四分割秋水伝」と「明治暗黒星」が良い。風太郎の描く明治が明治そのものに思えてきてヤバイ。

    0
    2009年10月04日

    Posted by ブクログ

    少し息抜きをして、いわゆる大衆娯楽小説をご紹介しましょう。ちくま文庫から出ている山田風太郎の「明治小説全集」は全部好きですが、一番お気に入りなのがこの短編集。中でも『いろは大王の火葬場』は何度読んでも大好きな一編!

    0
    2009年10月04日

    Posted by ブクログ

    山田風太郎は、上手い。忍法帖、伝奇小説もいいのだが、明治物は知名度の割に面白いとおもう。意外な人物の取り合わせと、通説とは異なる視点が良い。
    明治バベルの塔 萬朝報、黒岩涙香、幸徳秋水、田中正造
    いろは大王の火葬場 木村荘平、福地桜痴、岸田吟香等
    明治暗黒星 伊庭想太郎(伊庭八郎の弟)、星亨
    など

    0
    2021年02月20日

    Posted by ブクログ

    明治の社会主義に代表される社会への民衆参加が、クセ強めの登場人物とありえなく見える実際の事件で奇才天才山田風太郎により書かれている
    黒岩涙香の超人的な知の巨人ぶりが楽しく書かれています
    管野スガをめぐる秋水の執着ですべてを失い、焦りから破滅へ向かう破滅の美学だな

    0
    2019年10月20日

    Posted by ブクログ

    面白い。山田風太郎の才能際立つ1冊です。

    「明治バベルの塔」アナグラムの妙。
    「牢屋の坊ちゃん」文体模写の妙。
    「いろは大王の火葬場」娯楽小説の妙。
    「四分割秋水伝」評伝の妙。

    風太郎の明治物は現実の歴史と風太郎の想像する虚構とが交錯する、まるで言語ではなく歴史を扱ったアナグラムのようであり、現

    0
    2015年10月23日

    Posted by ブクログ

    『明治バベルの塔』『牢屋の坊っちゃん』『いろは大王の火葬場』『四分割秋水伝』『明治暗黒星』の5編を収めた短篇集。フィーチャーされている人物が非常に多岐に渡っており、またそれぞれの短編で挑戦している手法も異なるため、スマッシュヒットはないもののバラエティに富んだ楽しい1冊。

    0
    2015年04月27日

    Posted by ブクログ

    面白いなぁ。今年はどうやら、山田風太郎に出会った年、ということになりそうだ。

    読んでいて、エンタメを読む幸せを感じる。ただ「面白い」、それが持つ未来への展望や希望といったものが、むくむくと湧いてくる。
    誰が言っていたのかは忘れたが、「面白い本は、その存在だけで人を生かす。来週はあの本の続きが出るか

    0
    2012年08月19日

    Posted by ブクログ

    中編集。表題作が秀逸(泡坂が書きそうだが)。時代が進行してきて背景の歴史の動きがなくなってきているかも…。

    0
    2011年09月24日

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