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役人の腐敗がきざし始めた明治2年、ひそかに輸入されたフランス製ギロチンが小伝馬町の斬罪状に据えられた……。太政官弾正台(役人の汚職を調べ糾弾する役所)の大巡察官、香月経四郎と川路利良がフランス人美女エスメラルダの力を借りて次々とおこる謎の事件を解明していく。明治開花期の時代相に維新政府の裏面を背景にした探偵小説の魅力と、緻密なトリックを多用した本格推理の醍醐味とを併せ持つ風太郎ミステリの傑作。
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Posted by ブクログ
短編集なれど最後に仕掛けが...。まさか◯◯が◯◯とは...。反則すれすれのところ、動機に説得力あってセーフ。
上手く史実を盛り込んだ時代小説。歴史の勉強になります。 明治に輸入されたギロチンにまつわるお話。 最後のどんでんある程度予想できたものの、 その予想の上をいく感じだった。
文春文庫 20090412-20090420 great!!!!!!!!!!!!!! 香月経四郎、川路、エスメラルダ、羅卒、明治開化期、ギロチン、斬罪etd
めちゃ山風でした。明治時代の人物にもっと詳しければさらに面白かっただろうと勉強不足を悔やんだ。 一最後は見事です。話完結かと思いきや最後のあのどんでん返し。やられたー、と思う反面実に山風らしいと思いました。しかし推理面に関しては珍しく物理トリック満載。心理トリックじゃないミステリは珍しいなぁ。山風...続きを読むの日常の狂気というか、「ごく普通の人が静かに狂っていく」恐ろしさの描写がすごい。宮部みゆきもそうだけれどね。しかし理由以降は妙に生々しくて(以下略)。 巫女コス・エスメラルダよりもやはり川路がいい。明治ものは川路です。それから四人の邏卒たちもいい。
同じく、山田風太郎の明治全集の中で二番目に好きなのがこちら。明治初頭、警察の前身として一時期復活した律令制度の「太政官弾正台」を取り上げた小説なのですが、冒頭からゾゾゾッと来ます。明治という時代には、この作品のようなどうしようもない<非情さ><冷酷さ>があったのでしょう。
明治初期の東京を舞台に太政官弾正台の役人が活躍する一級の本格ミステリ。もうそれ以外に言いようはない。明治の初期という舞台が単なる話題づくりとしてではなくそのミステリとしての構成の上で欠かせないものになってる。また実在の事件や人物を巧みに組み合わせてその上で架空の殺人事件を違和感なく起こしてしまう筆力...続きを読むは凄いと思う。物理トリックに徹した姿勢も見事。でも最も凄いと思ったのは最後の最後で全ての事件をひっくり返してしまい、その上で感動的な余韻の残るラストを書ききっているところか。この最終章は凄い。読んでて背筋がゾクゾクした。
これぞ山田風太郎という、バカミスぎりぎりの連作ミステリだった。書こうと思えば、もっと重々しくもかけるはずだが、どこかユーモアをもってサラッと書くのが山田風太郎っぽい。
山田風太郎の中でも傑作ミステリーと名高い本作。明治シリーズでおなじみ川路利良が登場。 巫女エスメラルダのトリック解説が全てカタカナで読めない漢字の読みがそこで分かったりした^^;
人物描写、ストーリー展開、すべてが小さくはまとまらない過剰な演出。 読者の想定をはみでてくるモヤモヤがたまらない。
混乱の続く明治初期の江戸を舞台にした小説。江戸時代から明治への移行には当然多くの混乱があったのだが、その中の警察組織に関する話である。不可解な事件を西洋人女性の祈祷師が解いていく。
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