《2020年版》おすすめの兄弟BL漫画11選～ガチ兄弟編～

2020/06/25

こちらのページでは義理ではなく実の兄弟BLをご紹介します。本当の兄弟だからこそ越えてはいけない壁。その背徳感にぞくぞくしてしまう人も多いのでは？想いを告げれば兄弟ではいられないかもしれないという恐怖と、それでも伝えたいという葛藤に揺れる2人の姿に思わず胸キュン……！

兄弟の攻×受／エロ度（★★★★★）で分類していますので、作品選びにお役立てください！

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兄×弟（ガチ兄弟）のBL漫画4作
弟×兄（ガチ兄弟）のBL漫画7作
最後に
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兄×弟（ガチ兄弟）のBL漫画4作

まずは、「兄×弟」の4作品です。それぞれ、タイプの違う兄弟ものなので、お気に入りを見つけてくださいね。

『ハロー・グレイ・ナイトシェード』

完結『ハロー・グレイ・ナイトシェード』　全1巻　久松エイト / 集英社

【エロ度】☆☆☆☆☆

跡取りのしがらみに苦しめられる兄弟は絆を取り戻すのか

日本でも指折りの高級料亭・月路亭に生まれた虎汰と嘉一の兄弟。浅黒い肌と日本人離れした容貌を持つ虎汰と日本人形のような面差しの嘉一は、見た目や性格こそ似ていませんが、非常に仲の良い兄弟でした。ある日、月路亭の跡継ぎが嘉一だと知らされるまでは……。

8歳下の心優しい弟を慈しむ兄と、明朗闊達な兄を尊敬し慕う弟という、まさに「理想の兄弟」そのものだった虎汰と嘉一。しかし、弟である嘉一が跡取りに指名された上、エキゾチックな容姿を揶揄された虎汰は心に深い傷を負い、その痛みは嘉一への憎しみへと変わっていきます。一方、嘉一は不義の子であることから兄が去ったあとの家でないがしろにされ、孤独な日々を過ごすことに。あんなに仲の良かった2人が……と胸が痛みますが、虎汰が嘉一に向ける歪んだ感情と、嘉一の変わらない虎汰への尊敬の念が交錯するシーンは必見。すれ違う2人の感情が、どんなクライマックスを迎えるのか見届けてください。

表題作のほかに、双子の男子高生とその片割れに恋する男女間で繰り広げられる、少し変わった四角関係を描いた「ファンファーレが聞こえるか」、ホームレス青年と大きな日本家屋に一人暮らしをする中年男性が主人公の「はらぺこのメメント・モリ」を収録。心の闇と救いの光が混在する、久松エイト先生の世界観が満喫できます！

『ハロー・グレイ・ナイトシェード』を試し読みする

『拝啓、兄さん様』

完結『拝啓、兄さん様』　全1巻　田倉トヲル / 幻冬舎コミックス

【エロ度】★☆☆☆☆

ひと夏に育まれる兄と弟の恋心……

舞台は、ある地方都市。主人公の豊には年の離れた兄・稔がいます。大のお兄ちゃん子である豊。しかし、稔は高校の卒業後に家を離れ、一度も帰省していません。2人はずっと文通をしていたのですが、ある日の手紙に稔の写真が同封されていました。8年ぶりに見る兄の顔。そしてその夜、稔が帰ってきます。転勤で故郷に戻ってくることになった稔。兄弟が共に過ごす久しぶりの夏に、豊は稔を身内としての「兄」以上に意識してしまい……。

兄弟愛を越えた感情に2人が悩む姿を、ひと夏の移り変わりと共にじっくりと描いています。ありがちな兄弟作品と異なり、2人は兄弟の一線をなかなか越えられません。2人はどうなるのか、どうなったのか、余韻を残す展開となっています。夏祭りの夜、熱を出してしまった豊に稔が口移しでりんごあめを食べさせるシーンは、エロいムードが醸し出されていて萌えます！

とにかく、弟の豊がけなげです。

「俺はお前に泣かれるのが本当に堪えるんだ　ほんのときどき後先考えずになにもかも差し置きたくなる」

という稔に、泣いて頼んだらずっと一緒にいてくれるのだろうかと思いながらも

「俺、もう泣かないよ」

と答える豊には、思わず胸キュンです。独特の味わいがあり、何度でも読み返したい作品です。

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『兄貴上等』

『兄貴上等』　1～2巻　鹿乃しうこ / リブレ出版

【エロ度】★★★★☆

一筋な末っ子に、魔性の長男もメロメロ！

親を亡くし、兄弟3人となった矢井豆兄弟。魔性の長男・一楽は「スナック一楽」を営んでいて、店は大繁盛。一楽が親代わりになって末っ子の流生を育ててきたものの、最近、流生は一楽に反抗期？実は、流生の一楽への反抗には切ない気持ちが混ざっていて……。

一楽と次男の剛がHしているところを、流生が目撃することからお話が始まります。流生だけでなく読者もびっくりの展開ですが、そこはベテランの鹿乃しうこ先生。兄弟愛と家族愛に根ざした芯のあるストーリーが展開されます。

「何で俺だけだめなんだよ…っ」

と目を潤ませて一途に迫る流生には、一楽じゃなくてもほだされるというもの。Hシーンも鹿乃しうこ先生らしい肉体美！ 3兄弟のやり取りにほっこりもできる作品です。

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『兄の忠告』

完結『兄の忠告』　全1巻　朝田ねむい / プランタン出版/Canna Comics

【エロ度】★★☆☆☆

再会した兄弟のちょっと危険なカンケイ

身寄りのないツヅキは、悪友たちと美人局（つつもたせ）まがいのことをしており、その日暮らしの生活を送っています。そんな中、10年ほど行方知れずだった兄・ハジメと再会します。

相手を信用できず、けん制しあいながらも、兄弟愛以上の感情が垣間見える2人の関係。ジリジリと距離感を縮めていく様子にドキドキします！少し異色な兄弟もので、BL要素は本編ではほとんどありませんが、おまけ漫画「兄の告白」に、ちょっとだけエロシーンがあります。

クールな兄と、やんちゃな弟の関係がどのように進展するのか気になる本作は、朝田ねむい先生のデビュー作です。ストーリー展開も作画も巧みな実力派で、今後も注目の作家さんです。

『兄の忠告』を試し読みする

弟×兄（ガチ兄弟）のBL漫画7作

ガチ兄弟の「弟×兄」をご紹介します。年下攻めの魅力と、ガチ血縁の背徳感をどちらも味わえる組み合わせ。守ってやるはずの対象に組み敷かれる兄という、おいしいシチュエーションの7作品をお楽しみください。

『僕等に名前をつけるなら』

完結『僕等に名前をつけるなら』　全2巻（上下巻）あがた愛 / 大洋図書

【エロ度】★★★☆☆

兄弟、先輩後輩、それとも……。実兄弟の名付けられない関係

両親の離婚によって離れ離れになった和泉と馨。7年間、一度も会うことのなかった兄弟は学生寮の相部屋で再会し、兄・和泉はその相手が弟だと知らず、馨に惹かれていきます。しかし、馨から

「久しぶり…兄さん」

と正体を明かされた和泉は、その淡い思いを秘めることを決めました。自分はただの先輩であり兄である。そう自分に言い聞かせるほど、馨への思いは膨らんでいく一方で……。

やんちゃでチャラめなイケメンの弟と真面目で清楚系美人な兄という、王道中の王道設定なのですが、2人の心の動きが繊細に描かれているため、「あー、あるある」感は皆無で、むしろどこまでも瑞々しく透明感さえ漂う本作。和泉が自分に気づいてくれないことに拗ねて他人のふりをしちゃう馨も、自分が言い出しっぺなのに先輩後輩という関係を演じることにかすかな寂しさを感じてしまう和泉も、両片思いすぎてニマニマが止まりません。2段ベッドと勉強机くらいしかない狭い寮室で2人きりという、密着感と圧迫感にあふれる空間でヒリヒリした関係が築かれていくところとか、現代に顕現したギムナジウム――！

あがた愛先生の代表作『僕は君のいいなり』（シュークリーム）でも、チャラ酷い後輩とエロ健気な先輩の気持ちが、もつれながらも徐々に近づいていく様が繊細なタッチで描かれています。若さゆえにすれ違い、傷つきながらも前に進むことを恐れない。そんな学生カップルならではの尊みの全てがここにあります！

『僕等に名前をつけるなら』を試し読みする

『マグネット兄弟』

完結『マグネット兄弟』　全1巻　日野雄飛 / 茜新社

【エロ度】★★★★★

磁石のように離れられない共依存系兄弟愛

セックス依存症で出会い系で男漁りを繰り返す兄・龍太と、兄の居場所が第六感でわかる不思議な能力を持ったブラコン弟・寅次。男運のない兄の帰りが遅くなると、兄の居場所を探り当てて迎えに行く寅次でしたが、出会い系で知り合った男にボコボコにされた龍太を見て「……もっと普通のやつ探せ」と苦言を呈すると、龍太が「トラが相手してくれりゃーな」とつぶやき……。

ガチ兄弟+共依存＝泥沼ずぶずぶ系でしょと思いきや、本作は意外にもコミカルでさっぱりとしたタッチで描かれています。いや、1ページ目から淫語バリバリで龍太がエッチしていたりはするのですが、寅次から着信があればセックスを中断して帰ろうとするし、弟の悪口を言うセフレはぶん殴る、というお兄ちゃんぶり（？）を発揮しているからでしょうか。そんな龍太がセックス依存症になったのは、父親から性的虐待を受けていたせい。そのせいか真性のビッチというよりも、性欲に振り回される自分を受け入れつつ絶望している、といったような悲しさがつきまとい、寅次も

「兄貴の喘ぎ声は俺には全部『たすけて』って聞こえる」

と感じている。一見コミカルなのに、どこまでも深読みできてしまうポテンシャルを秘めた作品です。

刑事が自分の体と引き換えにヤクザから組の内部情報を引き出す『ふらちな刑事さん』（茜新社）や、毛フェチの女顔イケメンとモテない剛毛男がセフレから関係を深めていく『男心と胸毛と女装』（竹書房）など、エロエロなのに心の交流もしっかり描く日野雄飛先生。Twitterアカウントでも作品の後日談や、創作BL漫画を掲載されているので、こちらも要チェックです！

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『泥中の蓮』

完結『泥中の蓮』　全1巻　ためこう / 祥伝社

【エロ度】★★★☆☆

汚れれば汚れるほど、禁断の愛は美しく咲き誇る

両親を早くに亡くし、狭いボロアパートで寄り添うように2人で暮らしてきた橘兄弟。男に体を売って生活費を稼ぐダメ人間の兄・元春の唯一の希望は、推薦で進学校に通う優等生の弟・秋生。しかし、しっかり者で真面目に見える秋生には、元春に隠している本性があり……。

学校から帰ると家で兄と客の男がセックスしている――まさにタイトルの通り、泥の中でもがくような日々を送る元春と秋生。秋生の周囲は口を揃えて「そんな環境は悪影響」「兄には近づくな」と警告します。しかし、より深い泥の中にいるのは、実は秋生のほう。泥酔状態で男に抱かれて意識を失った元春の体を弄んだり、彼がどん底に堕ちて自分以外の全てから見放されることを望んだりする、究極の執着系ヤンデレなのです。救いの予感が1ミリもない拗れに拗れた関係が、ヒリヒリとした萌えを与えてくれます。『心を殺す方法』と並ぶ、闇系兄弟BLの雄といえるでしょう！

本作のように闇は深くありませんが、ストーカー気質のイケメン幼馴染✕天然系童貞男子の『なつめくんはなんでもしってる』も執着攻めBLの名作。受けを溺愛するヤンデレ攻めが好物の人にはたまらない一作です！

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『１一(ワンイチ)』

完結『１一(ワンイチ)』　全1巻　雪路凹子 / プランタン出版/Canna Comics

【エロ度】★★☆☆☆

ワンコ弟の一途な想いに思わず涙

身体の弱い兄・一（いち）を慰めるため、「おれが兄ちゃんの犬になる」と申し出る懸次郎。数年たった今も、その関係は続いている。一が実父に秘めたる想いを抱いていることも懸次郎は知っているが、それでもひたすら兄だけを見つめ、兄だけに寄り添い続けてきた。そう、まるで忠実な「犬」のように……。

大正ロマン風の耽美な作風と、ところどころに散りばめられたギャグとのギャップに、クスッと笑ってしまう本作。父←兄←弟の近親三角関係なのですが、ドロドロしたところはありません。父を一途に想う兄の切なさや、そんな兄を見つめ続ける弟のけなげさ──。純粋にひたむきに、誰かを想う気持ちがしみじみと伝わってきて、読んでいるとあたたかい気持ちになります。

兄弟2人が演じる舞台のシーンは、この作品のクライマックス。父親の書いた小説の主人公を演じることで、人知れず父への恋情を溢れ出させる兄と、それを知っていて、わざと相手役に名乗りを上げた弟の切なすぎる愛が心に迫り、思わず目頭が熱くなります。

『１一(ワンイチ)』を試し読みする

『守ってやるって決めたのに』

完結『守ってやるって決めたのに』　全1巻　フジマコ / 竹書房

【エロ度】★★★☆☆

モテエリート弟×ヤンキー兄の胸キュンラブ

ヤンキー高校生・妙典悠一には、エリート進学校に通う弟・涼がいる。幼い頃は泣き虫でかわいかった弟もすっかり生意気に成長し、兄としては複雑な気分。そんなある日、弟からの突然のキスに悠一は大パニック！一度だけでいいから抱きたいと請われた悠一は……。

クールで頭のいい弟が強引に迫るのかと思いきや、意外にも泣き落とし系。なんだかんだで「お兄ちゃん」な兄が、かわいい弟の頼みを断れず押し切られてしまうところがかわいいです。身体は大きくとも、やはり弟は弟。Hの最中も、あくまで男らしく、お兄ちゃんらしく振る舞う悠一の姿には、兄弟好きならずともときめいてしまうのでは。ツッパっているはずの兄が、弟のピンチに血相変えて駆けつけるシーンなど、兄弟の絆を感じさせるエピソードもあり、とことんかわいいブラコン兄弟に胸キュンさせられます。

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